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【特集】UR-DIY

URPRESS 2020 vol.60 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

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賃貸でもかなう
DIYでつくる自分好みの住まい

URには、賃貸でありながら原状回復の義務なしにリノベーションが楽しめる「UR-DIY」という住戸がある。
そのメリットを最大限に活かして、自分らしい暮らしを楽しんでいるお宅に伺った。

新千里北町団地(大阪府豊中市)

和室を改造したリビングルーム。韓国風の障子戸は、細い白木材を組み合わせた枠にプラスチック製の障子紙を貼った力作。優しい日差しが入り、通気性、保温性も良い。
箕面粟生(みのおあお)団地の久米まりさん監修のDIYモデルルームを参考にしたというキッチン。
キッチンカウンターは、木で枠をつくり、タイルを貼って作成。裏側は食器や調理器具が納まる収納棚になっている。

安心してDIYに挑戦できる

ヴィンテージ調の重厚な引き戸を開けると、明るいリビングには韓国風の障子戸からやわらかな日の光が差し込んでいた。右手には、タイル貼りのカウンターが印象的なカフェ風キッチン。どこを見ても「ここが団地?」と驚く高橋朋子さんのお宅。しかも、すべて高橋さんがDIYしたというから驚きだ。

「ここに住むまでカナヅチ1本も持ったことがなかったんです」と話す高橋さん。千里エリアの環境や人の良さ、便利さに惹かれ、一人暮らしを機に、新千里北町団地で部屋探しを始めたという。

「そのときに出会ったのが、賃貸でありながら自由にリノベーションができる“UR-DIY”です。箕面粟生(みのおあお)団地(大阪府箕面市)のDIYモデルルームを見て衝撃を受けて、何度も通って、イメージをふくらませました」

念願の入居が叶い、まずは壁紙貼りからスタート。ドイツ製の梅花柄の壁紙を見つけ、「生まれ育った京都にある町屋のイメージで」とインテリアのコンセプトを決定。仕事から帰った後や休日などに、少しずつ手を加えてきたという。なかでも一番思い入れがあるのが、仏壇を置いている押し入れだ。団地ならではの奥行きを活かして、べニアで仕切り板をつけ、壁紙を貼って、専用の置き場所に。来客のあるときはふすまを閉められるのも便利で「両親も喜んでくれてるかな」と笑顔で話す。

入居して約5年。「初めは自分でできるのか不安しかなかったんですが、期限が決められているわけでもないし、失敗しても何度でもやり直しがきくから」と、DIY名人のブログなどネットも参考に、マイペースで自分らしい部屋に改造してきた。

「それが叶ったのも、原状回復しなくていいという条件があったからこそ。梁や柱に自由にペンキを塗ったり、壁に珪藻土を塗ったり、ふすまを取り払ったり……。建物の強度を損ねない限り、内装を自由に変えることができるから、イメージがどんどんふくらんでくるし、安心して挑戦ができます」

古い団地ならではの2間分の押し入れをべニア板で半分に仕切り、上段は仏壇の安置場所に。下は書類などを入れる収納として活用。
「DIYをやっていると、つい夢中になって夜中になってしまうことも。いい脳トレになっています」と話す高橋朋子さん。

自分好みの部屋で過ごす憩いのとき

DIYは、団地の良さを見直す機会にもなったと話す高橋さん。

「高度成長期につくられた団地は、頑張って日本を良くしようとしていた当時の職人さんの意気込みが随所に感じられ、躯体もしっかりしています。今のライフスタイルに合わないところは、住み手が自分で考えて工夫して、自分の暮らしに合うように変えていけばいいのでは思うようになりました」

壁紙ひとつでも気に入ったものに変えれば、暮らしも気分もぐっと上がる。端材で棚をつくったり、100円ショップの商品を上手に利用するなど、お金と手間をかけずに楽しむテクニックもいっぱいある、と力を込める。これからも和室の壁紙やキッチンの床材を変えるなど、やればやるほど、やりたいことが出てくるのだとか。

「今は家が一番リラックスできる場所。好きなインテリアに囲まれていると心から安らげます。以前は、賃貸の団地は次のステップアップのための一時期の住まいと考えていましたが、最近は自分らしく手を入れてずっと暮らすのもいいかも、と思うようになりました」

洗濯機の上の棚や、トイレ、浴室のドアも使いやすくDIY。
玄関を入った正面は、アンティークのコンソールテーブルを置いてクラシックに。
ふすまを取り外し、SPF材を組み合わせたアンティーク風のオリジナルドアにチェンジ。

【阿部民子=文、菅野健児=撮影】
※DIYできる住宅は限られています。詳細はURのHPでご確認ください。

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