街に、ルネッサンス UR都市機構

【特集】子育てするなら団地が一番! 「UR子育てサポーター」が奮闘中(浦安マリナイースト21望海の街)

URPRESS 2024 vol.78 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

SDGsアイコン画像


環境やハード面だけでなく、ソフト面からも子育て世帯を支援しようとURが始めた子育てサポーター。
そのイベントの現場におじゃまして、活動への思いをうかがった。

多様な世代が生き生きと暮らせるまちを目指す

海からの風を受けて揺れるヤシの葉の下、日差しが降り注ぐ広場には、子どもたちの歓声が響いている。ここは千葉県浦安市にある浦安マリナイースト21望海(のぞみ)の街。ここで5月末の土曜日、「PLAYFUL DAY」というイベントが開かれた。

浦安マリナイースト21は、JR新浦安駅の南にURが造成したまち。この日のイベントは、浦安エリアのプレーヤーの連携促進と、望海の街集会所にある「のぞみのあそびば」の周知が目的だ。

ボーネルンドのあそび場「プレイフルガーデン」など、親子で楽しめる催しが団地広場などで行われるなか、集会所で人気を呼んでいたのが「バスボムづくり」。入浴剤を親子で作るこのワークショップを開催したのは、浦安エリアを担当するUR子育てサポーターの菊地真弓とスタッフたちだ。

URは多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まい・まちを「ミクストコミュニティ」と名付け、その実現を目指してさまざまな施策を行っているが、子育てサポーターもそのひとつ。

好きなテープやシールを貼ってバスボムが完成!子どもたちはもちろん、親御さんも楽しめるイベントだった。
重曹とクエン酸、塩に香料、食紅を混ぜ、丸めるだけで完成するバスボム。
この日は4回開催したが、午前中に予約はいっぱいに。この団地以外からも来場者があり、パパも参加した。
背の高いヤシの木があちこちに伸びている浦安マリナイースト21は、カリフォルニアのようなオシャレなまち。環境のよさから、子育て世帯が多く住んでいる。
望海の街の集会所にある「のぞみのあそびば」は、畳スペースもあり子どもを自由に遊ばせられる。子育てサポーター主催のイベントでも利用している。
望海の街で開かれた「PLAYFUL DAY」。団地中央の広場に用意された、ボーネルンドのあそび場「プレイフルガーデン」で遊ぶ子どもたち。

URでこの事業を担当するウェルフェア推進部の上野昭徳に話を聞いた。

「出生率の低下が大きな社会問題となっている昨今、子育て世帯が安心して暮らせる社会をつくることは、日本の喫緊の課題です。URでは2022年7月から子育てサポーターを配置して、団地で安心して子育てができるようサポートを始めました。子育てするならUR団地がいい。たくさんの方にそう思っていただき、子育て世帯から選ばれ続ける団地になることを目指しています」

子育てサポーター制度などを通して、ミクストコミュニティづくりに取り組むURの上野。

子育てママたちの知り合いづくりを手助け

浦安エリアを担当する子育てサポーターの菊地は、自身も2人の小学生の子どもを持つ母。第一子を出産後、周りに知人のいない環境での「孤育て」に悩むなか、地域の先輩ママたちのコミュニティー活動と出会い、救われた経験があるという。

「自分もそういう場をつくりたい、という思いで、UR子育てサポーターに応募しました」と菊地。現在の活動は、月1回、子育て関連のイベントを企画・開催し、イベントの様子や、子育て情報をインスタグラムなどで発信する。

「近所に知り合いがいるだけで、子育て中の大きな支えになるので、参加した人たちが知り合いになれるよう、イベントは少人数で行っています。保育付きのイベントでは、疲れきった表情のママが来られることもあります。そういうときは、ただ話を聞き、共感することが大事ですね。それだけで、ママの表情がやわらぐことがありますから」

多様な世代の交流を促したいので、手遊びや読み聞かせなど、高齢者に手伝ってもらえるイベントも企画したいと話す菊地。団地自治会をはじめ、地域のさまざまな活動とも連携して、側面から支援したいと考えている。

「まち全体で赤ちゃん誕生を祝い、ギフトを贈る民間のプロジェクトがあります。地域で子どもを見守り、地域で子育てを支援する社会を目指す活動です。このようなプロジェクトを団地でも始められないかなと、今はそのためのネットワークづくりをしているところです」(菊地)

「イベント後のアンケートでは、参加者との交流ができた、コミュニケーションがとれた、という回答が常に8割を超えていて、少しずつですが活動が浸透している手応えを感じています」とURの上野。UR子育てサポーターは現在は都内と神奈川県、千葉県だけの配置だが、認知度を上げ、活動を拡大していきたいという。

たくさんの人が集まって暮らす団地ならではの、ゆるやかなつながりを生かし、地域全体で子育てを見守る社会。その実現のために、UR子育てサポーターは今日も奮闘中だ。

子育てサポーターが主催するイベントは月1回開催。上はママたちのカラーセラピー教室(保育付き)。
「親子で楽しむえのぐあそび」。参加者たちが知り合いになり、子育ての不安などが少しでも軽減されることが目的だ。
浦安地区を担当する子育てサポーターの菊地。「やりたいことが無限にある」と話してくれた。
子育て世代が利用しやすい望海の街の集会所。

【武田ちよこ=文、平野光良=撮影】


【特集】遊び場をみんなでつくりみんなで育てる 懐かしいけど新しい、魅力的な遊び場づくり(高洲第二団地)

【特集】遊び場をみんなでつくりみんなで育てる 懐かしいけど新しい、魅力的な遊び場づくり(高洲第二団地)

【特集】子どもの居場所を多世代交流の場に 「夏のDANCHI教室@多摩ニュータウン」(多摩ニュータウン)

【特集】子どもの居場所を多世代交流の場に 「夏のDANCHI教室@多摩ニュータウン」(多摩ニュータウン)

【特集】子育てするなら団地が一番! 「UR子育てサポーター」が奮闘中(浦安マリナイースト21望海の街)

【特集】子育てするなら団地が一番! 「UR子育てサポーター」が奮闘中(浦安マリナイースト21望海の街)

【特集】互いの強みを生かして地域の課題解決へ 日本赤十字社愛知県支部×UR中部支社(水草団地)

【特集】互いの強みを生かして地域の課題解決へ 日本赤十字社愛知県支部×UR中部支社(水草団地)
  • ポスト(別ウィンドウで開きます)
  • LINEで送る(別ウィンドウで開きます)

特集バックナンバー

UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

UR都市機構の情報誌[ユーアールプレス]の定期購読は無料です。
冊子は、URの営業センター、賃貸ショップ、本社、支社の窓口などで配布しています。

CONTENTS

メニューを閉じる

メニューを閉じる

ページの先頭へ