岩手震災復興支援本部から(2017年05月)
東日本大震災の復興支援について現地の姿をお伝えします。
2017/5/30
大槌町上町(かみちょう)町営住宅で入居者同士の交流
URが大槌町から受託し復興事業を進めている大槌町町方(まちかた)地区内で、URが町から要請を受けて建設した災害公営住宅上町町営住宅では入居者同士の交流がスタートしています。
当該住宅は、町方地区の目抜き通りである県道に面した最初の住宅で、木造平屋建ての総戸数4戸の小規模な住宅ですが、これまでURが大槌町で整備した災害公営住宅同様に、大槌らしい和風住宅のデザインを踏襲しています。また、県道側には庭を設けるなど、県道との一体的な開放感をつくることにより、県道沿いに今後再建予定の住宅のデザインや開放性を誘導する役割も担っています。
当該住宅においては、入居者同士のコミュニティ形成を支援するため、大槌町とURでは、入居前の段階で、県道側空間の使い方について考えてもらう入居者によるワークショップを実施しました。上町町営住宅では今年の4月から入居が始まりましたが、ワークショップでも話題にあがった「庭いじり」をきっかけに入居者同士の交流がスタートしています。
今回は、庭いじりが得意な入居者の方がお隣さんと一緒に庭いじりをしました。
庭いじりで汗をかいた後は、縁側でお茶っこ。
大槌に伝わる伝統的な刺繍技法である「刺し子」を趣味にされている入居者の方がいらっしゃり、「次は刺し子で暖簾を飾り付けたい」と会話も弾んでおり、ますます入居者同士の交流が深まっていくことが期待されます。
URは引き続き大槌町の復興事業に全力で取り組んでまいります。
2017/5/27
釜石市鵜住居(うのすまい)地区で第1回目となるまちづくり勉強会開催
5月27日(土)、URが釜石市から受託して復興事業を進めている鵜住居地区の生活応援センター(※)において、鵜住居地区復興まちづくり協議会主催の「鵜住居地区まちづくり勉強会」が開催され、UR釜石復興支援事務所でも勉強会の運営を支援しました。
(※)市からの要請を受け、URが鵜住居復興住宅1号棟の建設とあわせて整備
当勉強会は、地域づくりの第一線で活躍されている方をお招きし、今後の鵜住居地区のまちづくりに関して、地域で主体的に議論ができるように知見を高めることを目的に行われたもので、第1回目となる今回はファシリテーターに岩手大学農学部の三宅論准教授を、講師として特定非営利活動法人「あすの黒岩を築く会」の小田島光安理事/事務局長をお招きしました。
勉強会では、小田島事務局長から、自治のためのNPO立ち上げのきっかけや活動財源の確保の方法、実際の事業内容などについてご講演いただきました。
参加者からは、「活動財源の損益分岐の状況はどうなっているのか?」、「活動の後継者確保はどのように考えているのか?」、「活動の情報発信はどうしているのか?」といった具体的かつ本質的な質問が矢継ぎ早に飛ぶなど、参加者の鵜住居地区のまちづくりへの真剣さが伺えました。
この勉強会は、今年度は全4回程度の開催が予定されています。
鵜住居地区では、5月19日にURが整備した復興公営住宅が完成しました。また、高台には地域の復興のシンボルとなる鵜住居小学校・釜石東中学校が今春開校するなど、鵜住居駅周辺の姿が徐々に見え始めてきました。
URは引き続き釜石市の復興事業に全力で取り組んで参ります。
2017/5/19
釜石市鵜住居(うのすまい)地区で復興公営住宅完成
5月19日(金)、URが釜石市から要請を受けて建設した集合住宅タイプの復興公営住宅1棟が完成し、釜石市へお引渡ししました。
当該復興公営住宅は、釜石市から受託して整備中の鵜住居地区土地区画整理事業地内に位置しており、鉄骨造4階建て、1LDK18戸・2LDK25戸の合計43戸の集合住宅タイプの復興公営住宅です。
当該住宅では、5月21日(日)には内覧会及び住戸抽選会が実施され、同日以降入居が始まる予定です。
鵜住居地区では、昨年12月にもURが整備した復興公営住宅が完成しており、すでに入居が始まっています。また、鵜住居地区に隣接する高台では、今春、地域の復興のシンボルとなる鵜住居小学校と釜石東中学校が開校しました。
さらに、今回完成した復興公営住宅の南側でも、URは戸建タイプの復興公営住宅の整備を進めています。
URは引き続き釜石市の復興事業に全力で取り組んで参ります。