街に、ルネッサンス UR都市機構

岩手震災復興支援本部から(2013年07月)

東日本大震災の復興支援について現地の姿をお伝えします。

2013/7/31

陸前高田市下和野(しもわの)地区災害公営住宅安全祈願祭

陸前高田市下和野地区において、災害公営住宅建設安全祈願祭が行われました。

写真:陸前高田市下和野(しもわの)地区の様子1

当地区は、津波で大きな被害を受けた陸前高田市の中心部である高田地区の一角にあり、復興まちづくり事業に先行して試験的に盛土をしたところです。
本年5月19日(日)には住民の方を対象に盛土見学会を開催し、住民の方に高さを体験していただきました。

安全祈願祭終了後、陸前高田市の戸羽市長は「下和野地区は陸前高田市で初めて着工する災害公営住宅です。復興には住宅の再建が重要だと考えています。1日も早い住宅の完成を願っています。」と挨拶されました。

挨拶をされる戸羽陸前高田市長<挨拶をされる戸羽陸前高田市長>

続いてURの小山震災復興推進役は「震災直後から陸前高田市の復興に取り組んできました。下和野地区は陸前高田市の元の中心部からも近く、復興のシンボルとなるものと思っています。受注者共々、工事の安全対策には万全を期してまいります。」と挨拶しました。

挨拶をする小山震災復興推進役<挨拶をする小山震災復興推進役>

当地区は、6m試験盛土したところに鉄筋コンクリート造6~7階建ての住宅(120戸)を整備します。屋根は四方に勾配をつけた寄棟(よせむね)屋根とし、2階レベルで住棟間をつなぐ回廊を設け、1階部分は店舗などの利便施設にしています。また、最上階の一部には集会室を設けて、非常時に避難できるようにしています。

来年秋には完成する予定です。

写真:下和野地区のイメージパース1
写真:下和野地区のイメージパース2<下和野地区のイメージパース>

2013/7/26

釜石市片岸(かたぎし)・鵜住居(うのすまい)地区

釜石市の片岸地区及び鵜住居地区は、前回の花露辺(けろべ)地区が面する唐丹(とうに)湾とは別の大槌湾に面した地区です。

この両地区のうち、鵜住居地区では避難先で津波によって多くの方が亡くなった建物もありますが、「津波てんでんこ」の教えに基づいて中学生が行動した結果、隣接小学校の児童が被災を免れることができた「釜石の奇跡」もありました。

写真:片岸・鵜住居(うのすまい)地区の様子1<現在がれきの集積場となっている片岸地区>
写真:片岸・鵜住居(うのすまい)地区の様子2<現在の鵜住居地区(JR鵜住居駅跡より撮影)。写真手前側が海側で、この奥約3kmまで津波で浸水した>
写真:片岸・鵜住居(うのすまい)地区の様子3<駅舎が流出したJR山田線の鵜住居駅>

片岸地区は盛土による宅地整備を行うほか公園や産業用地を土地区画整理事業によって整備する予定です。すでに岩手県が県内初の防潮堤を造るための土地取得にも入っています。
また、鵜住居地区は土地区画整理事業で宅地の整備を行い、国道沿いに商業施設を配置します。また、津波復興拠点整備事業によって被災した小中学校を再建する計画になっています。

これから施工業者を公募し、年度内には工事に着手する方針です。

2013/7/18

釜石市花露辺(けろべ)地区

岩手県南東部に位置する釜石市は、近代製鉄業発祥の地として、また三陸における漁場の中心地として発展してきましたが、高炉の休止に伴ってまちの人口は減少していました。 そんな中、東日本大震災によって釜石市も大きな被害を受け、1,000人を超える人的被害を受けました。

その釜石市の中心部から10kmほど南に行ったところの唐丹(とうに)湾に面したところに花露辺地区があります。70世帯弱の小さな漁業集落で、東日本大震災の津波により25世帯ほど流失しました。
花露辺地区は、震災発生から3カ月も経たない間に住民間で復興についての意見がまとまり、岩手県内で初めてまちづくり計画が住民と行政の間で合意に至った地区です。

写真:釜石地区の様子1<港から見上げた花露辺地区>

URは釜石市からの要請により、花露辺地区で災害公営住宅の建設と高台移転するための防災集団移転促進事業を受託しています。
災害公営住宅は、鉄筋コンクリート造4階建てで、平成25年3月に着工しました。

写真:釜石地区の様子2
写真:釜石地区の様子3

現在2階部分を建設しています。写真では1階部分に見えますが、急傾斜地に建設しているため、この下にもう1階あります。1階には地区の集会所も整備します。

写真:釜石地区の様子4<港へ下りる道から撮影。写真右側の足場とシートが災害公営住宅建設現場>
写真:釜石地区の様子5
写真:釜石地区の様子6<イメージ図(平成25年3月時点)>

今年の12月には完成し、入居が始まる予定です。

2013/7/6

大槌町災害公営住宅入居者説明会の実施

大ケ口(おがくち)、屋敷前、吉里吉里(きりきり)の各地区の災害公営住宅への入居者に対して、町主催の合同入居説明会と部屋の抽選会が行われました。 このうち、大ケ口地区と屋敷前地区はURが大槌町から要請を受けて建設しているものです(吉里吉里地区は岩手県が建設)。

写真:入居説明会の様子

入居についての注意事項や住宅設備などの説明が終わった後、各地区に分かれて部屋の抽選を行い、どこの部屋に入居するかを決めました。

<抽選会の様子>

抽選後、早くも自治会の話合いを始めた地区もありました。

大ケ口地区は木造長屋構造で70戸を整備し、屋敷前地区は1階の基礎部分を鉄筋コンクリートとして2階以上に木造長屋構造の住宅を21戸整備します。岩手県が建設する吉里吉里地区は鉄筋コンクリート造で34戸の住宅が整備され、いずれの地区も今夏から秋にかけて入居を迎えます。

写真:現在の大ケ口地区
<現在の大ケ口地区。一部の住宅では囲いが外れ、いよいよ今夏の完成・入居が見えてきました>写真:現在の大ケ口地区
<現在の屋敷前地区。一階部分の鉄筋コンクリート基礎を建設中

2013/07/03

宮古市田老地区復興整備事業安全祈願祭の実施

宮古市田老地区は、明治や昭和の三陸津波などこれまで何度も津波被害を受けてきたため、日本一とも呼ばれる防潮堤を築いてきましたが、それでも東日本大震災では大きな被害を受けました。

防潮堤から見た田老地区の様子。震災前は住宅地が広がっていた<防潮堤から見た田老地区の様子。震災前は住宅地が広がっていた>

UR都市機構は、被災直後の復興計画策定から宮古市に2名の職員を派遣して復興事業に携わってきました。昨年4月からは現地事務所を設置して取り組みを進めています。
ここ宮古市においては田老地区や宮古港に近い鍬ヶ崎・光岸地地区で復興まちづくり事業に取り組んでいます。
このうち、宮古市田老地区の市街地再生へ向けた工事の安全祈願祭が、7月3日(水)、地区内の特設会場において、工事を行う共同企業体により開催されました。
多くのメディアが取材に来られ、注目度の高さが伺えます。

写真:安全祈願祭1
写真:安全祈願祭2<安全祈願祭の様子>

田老地区は、土地区画整理事業によって約19haを平均2m嵩上げするほか、防災集団移転促進事業で移転先となる高台の整備を行います。高台の整備については、間もなく伐採に着手するところで、平成27年度末には完成する予定です。

国道45号線沿いにある田老地区完成予想図<国道45号線沿いにある田老地区完成予想図>

山本宮古市長は「いよいよ待望の工事着工であり、一日千秋の思いで待っている住民の方にも希望の槌音となります。URにも支援いただき、安全第一に共同企業体の皆さんには工事を行っていただきたい。そして、更なる事業の加速化をお願いします。」と挨拶されました。

挨拶をされる山本宮古市長<挨拶をされる山本宮古市長>

これに対して、当機構の小山震災復興推進役は、「宮古市では被災直後から復興計画策定に携わってきており、今日ここに着工するということで改めて身が引き締まる思いです。田老地区では、CM方式を活用することで事業のスピードアップを図ることができ、民間のノウハウを活用することができる上、地元企業の参加による地元活性化も期待されています。工事の安全に万全を期し、一日も早く安心・安全な場を提供できるようにいたします。」と挨拶しました。

挨拶をする小山震災復興推進役<挨拶をする小山震災復興推進役>

田老地区の復興事業も始まりました。

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