宮城・福島震災復興支援本部から(2016年04月)
2016/4/11
塩竈市とURが災害公営住宅のコミュニティー形成で連携!
4月11日(月)、塩竈市とURが災害公営住宅におけるコミュニティー形成と地域支援活動の推進に関し協力協定を締結しました。
東日本大震災から5年が経過し、災害公営住宅への入居がピークを迎えていますが、 入居する65歳以上の高齢者の割合が県内の他の災害公営住宅の平均を上回っていることや、 高齢者の孤立化が新たな課題として顕在化してきており、新たなコミュニティーづくりなどの対策の必要性が高まっています。 そこで、塩竈市とURは連携・協力して、また、ボランティアやNPO等の地域の担い手となられる方々と役割分担しながら、 災害公営住宅にお住まいの方々の「コミュニティー形成」や「地域の支え合い活動」を支援させていただくこととなりました。
締結式で、佐藤市長は、「URには平成24年2月に基本協定を締結以降、伊保石(いぼいし)地区、錦町地区、 一番被害の大きかった浦戸4島(4地区44戸)の災害公営住宅の整備を支援いただいた。 URの仕事は住宅整備までと思っていたが、完成した地区のそれぞれで植樹祭や、かつて佐浦山で繰り広げられたお花見を再現した住民交流イベントなどにご協力いただいた。 行政としては災害公営住宅の完成が目的ではない。 お住まいの方々に、本当に安心して末永く暮らせるように見守っていかなればならないが、その役割の一端をURに担っていただくことは、心強い」とあいさつされました。
URの佐分本部長は、「コミュニティーづくりにおいては、初動機のきっかけづくりや交流を促す取り組みが極めて重要となり、 加えて、将来を見据えた継続性のある活動が求められる。その意味で、担い手を含めた体制の確保は難しいため、塩竈市と協定を締結して支援させていただくこととなった。 これらの取り組みが被災者のみなさまの生活再建、ひいては心の復興の一助となることを祈念している」とあいさつしました。
具体的な取り組み内容は、「浦戸野々島地区15戸」と6月に入居開始予定の「清水沢地170戸」を対象とし、 浦戸野々島地区では、コミュニティーの形成を促進するため「お茶っこ(※)」や「健康体操」を企画・開催し、島の方たちへの共助による 「見守り」、「配食」や「送迎」の地域支え合い活動への拡大・発展に向けて、先進事例の視察や研修会を開催していきます。
※東北地方では、近所の親しい方が「ちょっとお茶でも」というとき、「お茶っこしようか」と集い、お茶を飲みながら四方山話に花を咲かせます。
清水沢地区では入居に合せて、住民交流会などを開催し入居者や近隣住民の方たちの交流を促進するとともに、 これを通じて団地自治組織の立ち上げや、交流会などのイベントの企画・開催を促しコミュニティー形成を支援していきます。
URは今後も塩竈市の復興に向け全力で取り組んでまいります。
☆URの塩竈市での復興事業の取り組みはコチラ
2016/4/9
名取市高柳辻(たかやなぎつじ)地区で住宅建設工事が始まります。
平成28年4月9日(土)、名取市高柳辻地区災害公営住宅の着工に先立ち、安全祈願祭が実施されました。
名取市でのURの災害公営住宅の整備は、平成25年3月に名取市と基本協定を締結後、 平成27年5月に完成した下増田地区(市営住宅美田園北団地)に続き、2地区目となります。
当地区は、東日本大震災の津波で11cm浸水したことを受け、概ね50cm程度現況より高く造成した宅盤に整備します。
配置計画は、
(1)蔵王連峰への眺望を活かすこと、
(2)冬の北西風、高速道路からの騒音を受ける面を最小限にすること、
(3)近隣の日照確保、などを考慮し、住棟主開口を正南面から南西に約30°角度を振る計画です。
また、団地内外のコミュニティーが醸成できるスペースとして「もやいの庭」と、
そこを起点とした内回り200m、外回り300mの2コースのコミュニティーリング(散歩道)を設けます。
「もやいの庭」という名称は、船と船を繋ぎ合わせる「もやう」から発想を得ていて、
お住まいいただく方が漁業で栄えてきた閖上(ゆりあげ)地区の被災者であることにちなんで考えられたものです。
安全祈願祭には、名取市からは佐々木一十郎(いそお)市長、URからは宮城・福島震災復興支援本部の佐分英治(さわけえいじ)本部長が出席しました。
平成29年春の入居開始に向けて、URは当地区の建設工事に取り組んでまいります。
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