宮城・福島震災復興支援本部から(2015年07月)
2015/07/30
名取市で初の集合住宅タイプ災害公営住宅「下増田地区災害公営住宅」で入居開始
7月30日(木)、名取市の下増田地区災害公営住宅(市営住宅美田園(みたぞの)北団地集合住宅)において入居が始まりました。
<美田園北団地集合住宅の外観。周辺に広がる田園風景や近隣の建物とのカラーバランスを考えてホワイトとアースカラーを用いました>美田園北団地集合住宅は、名取市から建設要請を受けURが整備した50戸の集合住宅で、隣接する、
名取市が施工した戸建災害公営住宅(42戸入居済み)と自立再建エリア(70区画整備済み)とあわせて、
下増田地区における「復興整備事業」として整備されました。
最寄駅である仙台空港線美田園駅や仙台空港はもちろん、 仙台市へのアクセスもよく、生活の利便性が高い立地となっています。
当団地集合住宅の間取りは2DK、2LDK、3DK、4DKの4タイプがあり、1階には車椅子使用者向け住宅を2戸設けています。 地区内には、地域のコミュニティ形成に配慮し、地域に開かれた「コミュニティ広場」やボール遊び等ができる「多目的広場」を設けています。 また、美田園北団地の防災機能の向上に寄与するため、かまどベンチやマンホールトイレ、災害時でも点灯するソーラー照明灯を備えています。
名取市での災害公営住宅としては初めての集合住宅タイプである当団地集合住宅は、 今後同市で整備する災害公営住宅のプロトタイプとなり、建設期間の短縮にも繋がるようなシンプルな住戸プランとしています。
<2LDKタイプの内観。ここで新たな生活が始まります>
<車椅子使用者向け住宅。緊急時にバルコニーから避難できるようにスロープを付けています>
<多目的広場に設置されたかまどベンチ。災害時には座面を外してかまどとして使用できます>
<ソーラー照明灯(左)とマンホールトイレ2つ(写真下の赤い○で囲った箇所)。災害時にはこのマンホールの上に仮設トイレを設置し、使用します>
<マンホールトイレ。よく見ると、真ん中には「災害用トイレ」と記載されています>当日は入居に先立ち、鍵引渡し式が行われました。
最初に、式典の主催者である佐々木一十男(いそお)名取市長が「集合住宅の災害公営住宅は、名取市では美田園北団地が初めてである。
本日、鍵引渡し式を執り行うことができて大変喜ばしい。ご協力いただいた皆さまに心より感謝申し上げる」とあいさつされました。
<あいさつされる佐々木市長>続いて、共催者としてURの稲垣満宏(みつひろ)宮城・福島震災復興支援本部長は 「美田園北団地への入居を心待ちにされていた皆さまに対しご入居を案内できる運びとなり、大変喜ばしい。
本団地は下増田地区防災集団移転事業による街の一角にあるため、計画にあたっては街全体の計画と連携を図ることを念頭に質の高いデザインとした。
URとしては本団地に続いて高柳辻(たかやなぎつじ)地区災害公営住宅の設計作業も進めているところであり、今後も復興に向けて尽力したい」とあいさつしました。
<あいさつする稲垣本部長>
<鍵の引渡しの様子。稲垣本部長から佐々木市長へ、その後入居者代表高橋さん(中央左)、竹内さん(中央右)へ鍵が引渡しされました>その後、入居者を代表して竹内さんは「工事が始まった当初は、期待と不安の入り混じった気持ちでいたが、
建物の全容が見えるようになった時に、その重量感と安定感を心から感じた。
また、URの方からは「ここに住む皆さまが明るい気持ちで、和やかに暮らしてほしい、との思いで外壁の色を選んだ」 という入居者の心の琴線に触れる言葉をもらい感動した。
施工に携わった方々も含め関係者の皆さまに心から感謝を申し上げる。
入居に際しては、市役所の職員へ胸襟を開き、住民は心を一にして、鍵は自分の住戸の戸締りにだけ使うものではなく、 50世帯の方々がともに力を合わせて将来の希望に向かって前進するために、私自身の心を開く鍵として大切に預からせていただきたい」 と関係者への労いの言葉とともに、これからの生活へ向けた力強い言葉をいただきました。
<あいさつされる入居者代表の竹内さん>
<コミュニティ広場でのテープカット>当団地集合住宅でも入居者のみなさまが明るく充実した暮らしが送れることを心より願っています。
<握手を交わす佐々木市長と稲垣本部長>2015/7/30
女川町荒立・大道(あらだて・おおみち)1地区で住宅建設工事が始まります
平成27年7月30日(木)、女川町荒立・大道1地区災害公営住宅の着工に先立ち、安全祈願祭が実施されました。
<完成予想図。RC造4階建で、18戸の住戸が整備される>
<建設予定地>安全祈願祭には、女川町の須田善明(すだよしあき)町長や女川町議会の酒井孝正(さかいたかまさ)副議長が参加され、URからは宮城・福島震災復興支援本部の稲垣満宏(いながきみつひろ)本部長の代理で八代真介(やしろしんすけ)総務企画部長が参加しました。
<鍬入れを行う須田町長(左)、酒井副議長(中央)、八代部長(右)>平成28年10月の入居開始に向けて、URは当地区の建設工事に取り組んで参ります。
2015/07/21
東松島市東矢本駅北地区(あおい地区)で宅地87区画の引渡し
7月21日(火)、URが東松島市から被災市街地復興土地区画整理事業を受託し整備をしている東矢本駅北地区(あおい地区)で宅地87区画(別図2-2工区)を引渡しました。4月21日(火)の97区画(別図2-1工区)の引渡しに続いて2回目の宅地引渡しとなります。
<星マーク(赤)の場所にはあおい三丁目公園(子ども広場)、星マーク(緑)の場所にはあおい二丁目公園(健康・憩い広場)が配置されています>
<今回引渡しをした宅地>今回引渡した地区内のあおい三丁目公園には、スポンサーを募り、東日本大震災の被災地に遊具を贈る活動をしているNPO団体「プレイグラウンド・オブ・ホープ(以下、「POH」と略します。詳細は公式HPを参照)」から公園コンセプトである「子ども広場」に合わせて寄贈された遊具を地元の方と協働で設置しています。
<5月30日(土)に実施された遊具完成を祝うセレモニーの様子。スポンサーはフィリップ モリス ジャパン株式会社>
<設置された遊具で楽しそうに遊ぶ子どもたち>宅地引渡し当日は、東松島市コミュニティセンターで式典が実施され、阿部秀保(あべひでお)東松島市長や居住予定者ら約60人が出席しました。
<出席者らで記念撮影>東矢本駅北地区では、残りの宅地89区画(別図3-2工区)の引渡しは9月28日を予定しており、これですべての宅地の引渡しが完了し、いよいよ集団移転先用地の整備が完了することになります。今後、引渡した宅地での住宅建設や、災害公営住宅の整備も進み、新たな生活を始められる皆さまで街が賑わうことが期待されます。
8月15日(土)には、整備を進めているあおい二丁目公園(コンセプトは「健康・憩い広場」)でPOHから寄贈された健康遊具も設置され、新しいまちの暮らし方が着々と形になってきています。
<8月15日(土)に実施された健康遊具設置セレモニーの様子。スポンサーは公益社団法人24時間テレビチャリティー委員会>
<健康遊具が設置されたあおい二丁目公園。これから芝生を植える等、整備を進めていきます>2015/07/21
桂島(かつらしま)海水浴場を花で飾ろう!浦戸小中学校とブイ・プランターワークショップを開催!
7月21日(火)、URは塩竈(しおがま)市浦戸(うらと)諸島桂島で浦戸小中学校と共催でブイ・プランターワークショップ(以下、WS)を実施しました。
このWSは、7月18日(土)に海開きを迎えた桂島海水浴場を盛り上げることを目的とした企画で、不要となったブイを花植え用のプランターとしてリユースした「ブイ・プランター」を、船着き場から海水浴場までの道しるべとして設置するものです。本取組みには、塩竈市とURが塩竈市からの受託により浦戸諸島で整備を進める災害公営住宅の建設を請負うヤマムラ・共和建工JVにも協力いただいています。
<桂島海水浴場に集まるWS参加者のみなさん>震災以降、営業を停止していた桂島海水浴場は、昨年、開放区域を震災前の400m幅から100m幅に縮小し営業を再開しました。今年は砂浜のがれきの撤去を進めることで開放区域を昨年の1.5倍となる150m幅に広げ、震災前2010年の海水浴客数5420人を上回り復興を実感してもらおうと、塩竈市をはじめ桂島の皆さまは意気込んで海開きの準備を進めてきました。
URも桂島で災害公営住宅建設を進める中でそのような状況を伺い、海水浴場の賑わいに繋がればとの思いでブイ・プランターと案内板の設置を企画しました。
<ブイ・プランターの設置箇所>
<ブイ(加工前)>
<ブイ・プランター(加工後)>WSでは、浦戸小中学校の子どもたちと一緒に、ブイ・プランターへのイラストペイントと花植え、設置を行いました。
<ブイ・プランターのつくり方を子どもたちへ説明するUR職員>
<ブイに型紙を当てて上からマジックでなぞっていきます>
<ブイには浦戸諸島に生息する花やカモメ他、子どもたちのオリジナルデザインのペイントが施されています>
<イラストの枠ができたら、お好みで色を塗っていきます>
<ペイント完成!みんなでピース!>次はUR職員の出番。ペイントが消えないように加工していきます。
<かわいいブイ・プランターに黙々とスプレー加工するUR職員>最後にブイ・プランターに花を植えて…


20個のブイ・プランターの完成です!
<完成したブイ・プランターと一緒に笑顔で集合写真>花植えの時にはURが整備した桂島地区災害公営住宅の入居者の皆さまもお越しいただきました。
<完成したブイ・プランターを見て「素敵なプランターね」、とのコメントをいただきました>記念撮影時にはNHK仙台放送局の「やっぺぇ!たいそう」でおなじみのキャラクターやっぺぇがきて、会場は大興奮!
みんなで「やっぺぇ!たいそう」を踊った後、なんとやっぺぇにもご協力いただき、完成したブイ・プランターを設置しました。浦戸小中学生の子どもたちからは「絵付けがきれいにできて楽しかった」「難しかったけどやりがいがあった」などの声が聞かれました。

<みんなで元気ポーズ!>
<海水浴までの道のりも浦戸オリジナルのブイ・プランターと案内板がしっかり案内してくれます>24日(金)からは、桂島の皆さまと山形大学が連携して海の家「かもめん家」がオープンしており、桂島海水浴場の更なる賑わいが期待されます!
2015/7/11
安倍首相が名取市「市営住宅美田園北団地」を訪問
7月11日(土)、URが名取市から要請を受け整備を進めている市営住宅美田園北団地(集合住宅)を含む下増田地区を安倍首相が訪問されました。市全体の復興計画については佐々木名取市長が、それに続き当地区の集合住宅の事業概要をURの稲垣宮城・福島震災復興支援本部長が説明し、安倍首相は熱心に耳を傾けられました。
その前後で、安倍首相は地区住民の皆さまともふれあい、「住み慣れた場所ではないけど、新しいところでまた、元気にがんばってください」などと話かけられました。
<事業概要を説明するUR稲垣本部長(左)、安倍首相(中央)、佐々木市長(右)>
<右から、UR稲垣本部長、竹下復興大臣、佐々木市長、安倍首相、伊藤衆議員議員>
<市営住宅美田園北団地(ベランダ側から)>
<市営住宅美田園北団地(通路側から)>市営住宅美田園北団地(集合住宅)は、名取市で初めて入居開始となる集合住宅の災害公営住宅で、今月30日に鍵渡し式が行われ、入居開始となる予定です。5階建て50戸、1階にはペットと一緒に暮らせる住宅と車椅子使用者向け住宅を整備し、広場には非常用トイレやかまどベンチなど災害時に備えた機能を備えています。

