宮城・福島震災復興支援本部から(2015年04月)
2015/4/19
塩竈市錦町地区で「観桜会(かんおうかい)」が復活!
4月19日(日)、3月に全棟40戸の住宅が完成した塩竈市錦町地区(市営錦町住宅)で、塩竈市・URの共催により、入居者と地域住民の新たなコミュニティー形成の一助となることを目的に観桜会を復活させました。

この錦町住宅の建設地は、もともとは日本酒「浦霞」で有名な酒蔵である佐浦酒造の創業家である佐浦家が所有していた土地で、今回の東日本大震災で被災された方々のためにと災害公営住宅の建設用地として提供いただいたものです。
佐浦家は、慶応の大火でこの地域が焦土となったときには、所有地に生える杉の木を住宅用木材として寄付し、所有する田を埋め立てて宅地を造成するなど、古くから災害のたびに地域の復興に尽力してきた歴史があります。ちょうどこのころに、この錦町住宅のある佐浦山に別荘を建て、春になると「サクラの丘」と呼ばれる敷地を開放し、花見宴会を催し、地域の人々に楽しみの場を提供していたようです。
今回の観桜会は、この歴史的経緯を基に復活させたイベントです。

イベントは、地元の合唱団「ゆずりの葉少年少女合唱団」による合唱から始まり、塩竈市の佐藤昭市長によるあいさつ、錦町住宅集会所へ備品などを寄贈いただいた株式会社佐浦の佐浦弘一社長と塩竈市南部地区民生委員児童委員協議会の佐藤武志会長への感謝状贈呈と続きました。

その後の植樹式からは、UR宮城・福島震災復興支援本部住宅整備部の嶋英二(しまえいじ)主査が扮する伊達政宗が、イベントの進行を取り仕切りました。

植樹式では、錦町住宅にお住まいの方と、佐浦社長、佐藤会長、佐藤市長、UR宮城・福島震災復興支援本部の稲垣満宏(みつひろ)本部長により、錦町住宅敷地内に桜の苗木を植樹しました。


その後、錦町住宅の駐車場に設けられた特設会場に移動し、佐浦酒造からご提供いただいた日本酒「浦霞」の鏡開きを皮切りに、観桜会のメインイベントである食事会が始まりました。

食事会では、日本酒「浦霞」はもちろん、練物生産量日本一である塩竈にちなみ塩竈おでんなどが提供されました。また、伊達政宗に扮する嶋主査の、UR職員としての本業である造園職として取り組んだ錦町住宅の桜の配置計画の説明や、ゆずりの葉少年少女合唱団の合唱などの余興も催され、イベントは大いに盛り上がりました。




観桜会には多くの地域住民が参加され、地域コミュニティー形成のきっかけとなるイベントになりました。
URとしても、入居者の皆さまが充実した生活を送られるとともに桑折町と浪江町の関係が一層深まることを願っています。
2015/4/18
いわき市内郷宮町(うちごうみやまち)地区で復興公営住宅建設工事の安全祈願祭・起工式
4月18日(土)、URが福島県から建設要請を受けている内郷宮町地区(2棟72戸)の復興公営住宅建設工事の安全祈願祭・起工式が行われました。
福島県では、原子力災害により避難を余儀なくされている方々の居住の安定を確保するため、復興公営住宅の整備を進めており、第二次福島県復興公営住宅整備計画(平成25年12月)において、県全体で整備を予定する4,890戸のうち、いわき市内で1,768戸を予定しています。
URは、避難を続ける福島県民の居住の安定を早期に図るため、平成25年11月に県との間で、「福島の復興及び再生に向けた復興公営住宅の整備に係る基本協定」を締結しました。
内郷宮町地区は、URによる復興公営住宅整備を支援する第1号地区として着手しました。


安全祈願祭に続いて、起工式では、ご出席いただいた皆様からのごあいさつがありました。
内堀雅雄(うちぼり まさお)福島県知事からは「発災から4年あまり経過したが、今なお12万人の県民が仮設住宅などで避難生活を余儀なくされている。こうした方々に一日も早く安定した生活の拠点となる住環境を提供していくことが県政の最重要課題。いわき市内で整備を計画している復興公営住宅1,768戸のうち、約1,000戸はURに整備を支援していただくことになっている。今後とも避難者の方々の生活再建のため一日も早い復興公営住宅の完成に向けて取り組んでいきたい」と式辞をいただきました。

稲垣本部長は、「昨年5月に福島県より建設要請をいただき、福島県ならびにいわき市のご指導を賜りながら、設計業務に取り組み、本日本格着工を迎えた。交流ゾーンとして地域の方々にもご利用いただける集会施設を設け、お住まいになる方々のコミュニティ醸成のために、談話コーナー、共同菜園などを配置し、新しい生活を育んでいただけるよう計画した。未だ避難生活を余儀なくされている方々が、一日でも早く安心した生活を始められるよう、引き続き、鋭意努力していく」とあいさつしました。

続いて、古和田敦(こわた あつし)宮城・福島震災復興支援本部福島復興支援部長は、「安心・安全な住宅をつくるだけでなく、福島県復興公営住宅整備計画における基本的な考え方である「コミュニティの維持・形成の拠点」に基づき計画した。具体的には集会所、テラス、広場、花壇を一体的に整備してコミュニティの醸成に配慮し、団地への入口部分を広げ見通しを良くし、安全性・防犯性の向上に寄与する計画とし、そして建物高さを最小限度に抑え、隣地から十分な離隔をとり、周辺戸建住宅との調和を図る計画としている。住宅計画には一部の住宅に車椅子対応の住宅も計画している」と事業概要について説明しました。

竹下亘(たけした わたる)復興大臣からは、「復興公営住宅の整備は喫緊の課題。その整備の進捗が図られるよう県とも協力しながら最大限の努力を続けているところ。特にこの地区は浪江町から避難されている方々の住宅です。今日からはじまる工事が順調に、そして安全に進み、一日も早く完成することを心から祈念している」との言葉をいただきました。

清水敏男(しみず としお)いわき市長からは、「この復興公営住宅が長期の避難を余儀なくされている方々のコミュニティを維持する中心施設であるとともに、周辺地域の方々と手を携えともに復興に向けて歩む場となり、浜通り地域の共存共栄のシンボルとなることが期待されている。工事関係の皆様には、持てる技術を余すことなく発揮していただき、入居される方をはじめ関係する多くの方々の心を結び合わせることができる施設を整備していただきたい」との言葉をいただきました。

馬場有(ばば たもつ)浪江町長からは、「長期化する避難生活の中で浪江町の気候・風土等と環境が近い浜通りに居住を希望する町民が多いと聞いている。町としては、復興計画において、住民の意向調査もふまえたうえで、いわき市をはじめとした地域を、町外で安心して暮らせる拠点として位置づけている。復興公営住宅の整備は、単に生活環境が改善されるということだけではなく、同郷の方が住む、コミュニティを強く感じられる生活空間ができあがるという点において、誠に心強い限り」と述べられました。


URは、避難されている方々の一日も早い入居を目指し、安全には十分配慮しながら、全力で建設工事に取り組んでいきます。
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