宮城・福島震災復興支援本部から(2014年08月)
2014/8/28
宮城県石巻市新門脇(しんかどのわき)地区で安全祈願祭
8月28日(木)、宮城県石巻市において、URが石巻市から事業受託している新門脇地区被災市街地復興土地区画整理事業の造成工事等を実施する竹中工務店・竹中土木・八千代エンジニヤリング共同企業体により、同地区の安全祈願祭が執り行われました。
石巻市は仙台平野の東端に位置し、宮城県内第2の人口を有する都市です。東日本大震災では、津波被災市町村の中で最大となる死者・行方不明者約4000人の被害を受けました。この地区一帯は、津波により大半の住宅が流された上に火災が発生したことにより、市内で最も被害が大きかった地域のひとつです。

URはこの新門脇地区において、津波対策として地区南側を東西に走る道路(南光門脇線)を3.5メートルにかさ上げし、また地区北側にある日和(ひより)山への避難路や区画道路を整備していきます。また、地区南側の海岸沿いに県による防潮堤と東側の旧北上川に国による河川堤防が新たに整備され、津波を多重的に防御する安心安全なまちとなる計画です。新門脇地区では、復興公営住宅150戸を含めて、計画人口1,070人(400戸)を見込んでいます。
9月から本格的な工事がスタートし、平成27年秋には第1期整備エリアの宅地の引渡しを予定しております。


安全祈願祭では、UR宮城・福島震災復興支援本部の吉田市街地整備部長、石巻市の堀内復興事業部長、そして施工者を代表して株式会社竹中工務店の安藤常務執行役員の三者により、工事の安全を祈願しました。



安全祈願祭終了後には、早期の市街地整備完了に向けて、石巻市の堀内部長とUR吉田部長で握手を交わしました。

URは、平成28年度末の市街地整備工事の完了を目指して、今後も努力してまいります。
2014/8/22
女川町出島(いずしま)地区で災害公営住宅完成
昨年7月、URは女川町の離半島部での災害公営住宅の建設を支援している旨のご紹介をしました。
その離半島部のうちのひとつ、出島地区で8月22日(金)、災害公営住宅の内覧会が開催されました。

URが島の中央部の高台を造成し、地元建設関係企業で組織する協議会が戸建て住宅24戸を建設しました。
出島へは1日3便の定期便に乗って向かいます。

女川港から直行便では20分ほどで到着します。途中、松島湾を思わせる島々が目を楽しませてくれます。

島の港から車で5分。出島地区に到着します。

隣接する敷地には仮設住宅があり、被災された住民の皆さんの多くは、震災発生から約3年半をここで過ごしてきました。
住宅タイプは平屋建ての2DK 9戸と二階建ての2LDK 4戸、3DK 9戸、3LDK 2戸です。


全住宅に共通している特徴としては、入居予定者に女川の主産業である漁業・養殖業に携わっている方が多いことから、屋外の軒下に流し台と倉庫を設け、作業スペースを確保してある点、また、作業で汚れた時に勝手口から直接お風呂に入れる動線を確保した点です。


また、玄関ドアは引戸で、アプローチにはスロープが設けられ、高齢者にも優しい造りになっています。

2DKはキッチン、バス、トイレの水回りのほかに、和室と洋室が1部屋ずつあります。




3DKでは、2DKの間取りに加え、2階に洋室1部屋と収納があります。


2LDKは、3DKの間取りから、一部屋の壁を外してリビングにしたものです。

3LDKになると、2階に洋室が2部屋と収納があります。



入居される出島地区の酒井区長ご夫妻は、「何もかもが新しくて、広くて、大満足。これで安心して暮らしていける」と喜びと安堵感が入り混じった様子で応じてくださいました。

8月31日(日)には竣工・鍵引き渡し式が行われ、須田善明女川町長から入居者の方々に鍵が渡されました。出島の復興がまた一歩進みました。


2014/8/2
南三陸町入谷桜沢(いりやさくらざわ)地区・歌津名足(うたつなたり)地区で災害公営住宅竣工式
8月2日(土)、URが南三陸町から建設要請を受け工事を進めていた入谷桜沢地区及び歌津名足地区合同の災害公営住宅の竣工式が執り行われました。
それに先立ち、7月12日(土)・13日(日)の二日間にわたり、両地区で入居予定者向け内覧会が開催されました。






入谷桜沢地区では集合住宅2棟2K 9戸、2DK 18戸、3DK 15戸(うち2戸は車いす対応住宅)計42戸、木造戸建9戸及び集会所1棟が、歌津名足地区では集合住宅2棟2K 7戸、2DK 12戸、3DK 9戸(うち1戸は車いす対応住宅)計28戸、木造戸建5戸及び集会所1棟が7月31日に竣工し、町に引き渡しされました。両地区ともに8月1日から入居開始となり、南三陸町内で建設している災害公営住宅では最も早いものとなります。
昨年、URは両地区において、高台の造成工事を行い、宅地を完成させました。昨秋以降、木造戸建住宅14戸を地元業者で構成する南三陸町木造災害公営住宅建設推進協議会(以下「木造協」)が建設し、集合住宅計4棟及び集会所2棟をURが建設しました。
URが建設した集合住宅をご紹介します。
住戸内はバリアフリーなので、高齢者や足の不自由な方でも安心です。

物入れや押入れは広く確保しており、物入れにはパイプハンガーと棚が備え付けてあります。

入居者には高齢者の方々も多くいらっしゃるため、馴染みのある和室は欠かせません。

キッチンも調理がしやすいよう、ゆとりのあるつくりとなっています。

また、車いすに対応した住宅は移動しやすいよう、間口は広く、すべて引き戸になっています。

こちらは木造協が建設した2階建ての戸建住宅です。車いすに対応した平屋建てもあります。

LDKが吹抜になっているタイプでは、より多くの光が入って、室内はとても明るいです。

2階に上がると、天井に地元産材が豊富に使われていて、木目が美しく、木のいい香りがします。

内覧会には多くの入居予定者の方々が参加されました。


皆さん、住戸内のいろいろな設備に興味津々です。説明にあたったUR職員も時間の許す限り、詳しく説明しました。




内覧会に参加された方からは「キッチンが思っていたより広い」、「押入や物入が広く、ゆったり住めそう」、「集合住宅に住むのは初めてだけど、職員の説明を聞いて安心した」など、計画・設計を担当したUR職員にとっては、とても励みになる感想を聞くことができました。
式典当日には佐藤仁(じん)南三陸町長、UR稲垣満宏宮城・福島震災復興支援本部長ら約70名が出席しました。
代表者によるテープカットで式典が始まりました。

佐藤町長は「震災発生から3年5か月が経過しようとしている。その間、被災された皆様にとっては、長く不安な日々を過ごされたことと思う。早期住宅再建の先駆けとして、本日ここに、町内初の復興公営住宅が完成した。しかし、町の再興はこれからが正念場。一日も早い住まいの再建に向けて邁進したい」とあいさつされました。

続いてUR小山潤二特別参与は「昨年2月の着工以降、天候に左右されることもあったが、無事に本日竣工を迎えることができて、大変うれしい。名足地区は高台からの美しい景観、入谷地区は地域伝統の間取りの採用や自然と調和する外観などを取り入れた。今日を契機に、さらに気を引き締めて、志津川地区の復興に全力を挙げて取り組む」とあいさつしました。

佐藤町長から入居者代表に鍵が渡され、入居者代表からは「南三陸町は地域のつながりが強いところ。震災発生直後から住民が結束して、一日も早い生活再建を、との思いで復旧・復興に取り組んできた。そして、本日、災害公営住宅に住む日を迎えることができ、関係者の皆様に感謝申し上げる。これから入居する方々と一緒に新しい生活をスタートさせ、新しいコミュニティや絆を築いていきたい。今後とも、関係者の皆様につきましては、入居者それぞれの生活再建にあたり、これまで同様のご支援とご協力をお願いしたい」と感謝の意を述べられました。
最後には、この地域に古くから伝わる獅子舞が披露され、列席者と共に新たな生活の門出を祝いました。

同じ町内の志津川中心部地区では高台宅地造成及び低地部の盛土工事が急ピッチで進められています。
URは今後も、被災された方々の一日も早い生活再建を目指して、災害公営住宅の整備、宅地造成に取組んでまいります。

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