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命を守る防災新常識(6)

  • URPRESS 2026 vol.87 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

長期停電! 携帯電波が途切れても
スマホを防災グッズにする極意

災害情報の収集、支援情報の確認、家族との連絡など、災害時にスマホは欠かせません。
しかし長期間の停電が生じると、インターネットが使えなくなる恐れも。
このような状況に備えて、事前に行いたいスマホ活用のポイントを解説します。

大規模災害に備えたスマホの準備

スマホを活用するためには「電池」と「電波」が必要です。まずは電池、バッテリーの充電手段が必要です。日頃から使用しているモバイルバッテリーやポータブル電源があればこれらも使えますが、自然放電があるため年単位の長期保管には向きません。防災専用に準備する場合は、「乾電池式スマホ充電器」と「10年備蓄乾電池」を準備しておくと役立ちます。

一方「電波」は備蓄ができません。携帯電波を飛ばしている基地局は、停電が生じても非常用電源が用意されているため、すぐに電波が停止するとは限りません。しかし停電が長時間続くと次第に電波もダウンするため、電話・E-mail・インターネットなどが使用できなくなります。「オフライン」状態でスマホを活用するための準備が必要です。

乾電池式スマホ充電器は、防災リュックなどへ長期間入れっぱなしにしても劣化しづらくおすすめです。

ハザードマップと地図をダウンロード

大地震発生時の津波ハザードマップ、豪雨災害時の水害ハザードマップなどは、避難時に命を守る情報として重要です。自分が住んでいる市区町村が配付している紙のハザードマップを防災リュックなどへ入れておきましょう。また、同じ地図を自治体のWebサイトでダウンロードし、オフラインでもスマホでハザードマップが見られるようにしておくと安心です。

会社や学校、外出先などで被災した場合は、移動のために「普通の地図」が必要になります。たとえばGoogleマップは、事前にスマホでオフラインマップの設定をしておくことで、携帯電波が途切れても地図閲覧が可能となります。GPSを使えば現在地の確認やナビの使用もできますので、土地勘のない場所での移動に役立ちます。

オフラインマップの設定方法(Googleマップ)

1.「Googleマップ」のアプリ右上にある自分のアイコンを選択
「Googleマップ」のアプリ右上にある自分のアイコンを選択
2.メニューから「オフラインマップ」を選択
メニューから「オフラインマップ」を選択
3.画面下に表示されている 「自分の地図を選択」 ボタンを押す
画面下に表示されている 「自分の地図を選択」 ボタンを押す
4. 保存したい範囲を選択し、「ダウンロード」を押す
保存したい範囲を選択し、「ダウンロード」を押す

災害時に必要な情報もオフライン化できる

Amazon Kindleや楽天Koboなどの電子書籍アプリは、事前にスマホへ本をダウンロードしておくことで、インターネット接続をしなくても情報が取り出せます。家庭の医学書、応急手当ハンドブック、サバイバルガイド本などを事前に購入して保存することで、災害時に必要な情報を呼び出すことができます。

また、日頃、薬の処方を受けている方は、「お薬手帳」を電子化しておくことをおすすめします。電子版お薬手帳をスマホに入れ、日頃から活用することで、災害時にも薬の情報を持ち出し、避難先で共有できます。現在服用中の薬の名称や処方内容が分かるように、「お薬手帳」の画面のスクリーンショットを保存しておくと、さらに安心です。

スマホそのものも立派な防災グッズ

通信が途切れていても、スマホには役立つ機能がたくさんあります。

夜間停電時にはLEDライトが、助けを呼ぶ際にはブザーが、自宅や家財の被害状況を写真に残す場合はカメラ機能が役立ちます。普段から使用している時計、電卓、メモ帳などの機能も役立ちますので、「デジタル十徳ナイフ」としてスマホを活用したいもの。

ただし、これらの機能を使用するためには「充電」の準備が不可欠。スマホなどの充電ができる20~30W程度のモバイルソーラーパネルや、自動車のシガーソケットからUSB電源を供給できるカーインバーター、最後のお守りとして手回し式のスマホ充電器などを準備してもよいでしょう。

プロフィール

たかにともや

備え・防災アドバイザー。地震対策からパンデミックへの備えまで、各種防災情報を講演会やメディアを通じて解説するアドバイザー。防災系YouTuberとしても活躍中。近刊は『防災リュック はじめてBOOK』(徳間書店)。

たかにともやさんの写真

【高荷 智也(ソナエルワークス代表)=文】

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