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命と暮らしを守る防災の基本(7)

URPRESS 2022 vol.72 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]


停電・停ガスへの備え カセットガスで「熱源」を確保

電気やガスが停止したときに困るのが「熱源」の確保です。
停電・停ガスに備えて役立つ「カセットガス器具」を準備しましょう。

平時にも非常時にも使えるカセットガス器具

ライフラインの停止に備えてぜひ準備してほしいアイテムが、「カセットガスボンベ」を燃料とする「カセットガス器具」です。停電・停ガス時に「電気レス」な熱源として活躍します。

カセットガスコンロ

カセットガスコンロの画像

最低限の準備として、カセットガスコンロがおすすめです。ボンベ1本で約60分間利用でき、普段と同じレベルの食事が作れます。非常食のインスタント食品やアルファ化米・フリーズドライご飯などにも、湯沸かしが必須となるため、カセットガスコンロが役立ちます。

シングルバーナー

シングルバーナーの画像

登山やアウトドアなどで使われるシングルバーナーは、非常時にも使えます。コンパクトなので保管場所にも困りません。小型鍋などを用意しておくと、湯沸かしや煮炊きが簡単に行えて便利です。

カセットガスストーブ

カセットガスストーブの画像

冬の停電に備えた暖房器具としておすすめです。持ち運びが簡単な小型タイプ、「電気レスなファンヒーター」タイプなど各種あります。石油ストーブの使用が禁止されているマンションでは、代替手段としても優れています。特に寒冷地では1台準備したい道具です。

カセットガス利用時の注意点

しばしば報道されるカセットガス器具の爆発事故。カセットガスボンベは高温になりすぎると破裂・爆発を起こすので、使用時には周囲に熱がこもらないよう注意してください。

指定されたサイズの鍋やフライパンを使用すること。間違ってもコンロを2台並べて大きな鉄板などをのせてはいけません。またストーブを使用する際には、周囲に物を置かないこと。カーテンの近くで使用したり、ストーブの上に洗濯物を干したりすることは避けてください。

カセットガスボンベの運用

カセットガスボンベの使用期限は通常7年。中身のガスは100年経過しても劣化しませんが、ガス漏れを防ぐゴムパッキンが劣化するからです。災害に備えて、1名あたり「3本1パック」以上のボンベがあると安心ですが、毎年少しずつ消費して、7年以内に全て入れ替えられるようにするといいでしょう。

毎年2本のボンベを消費できれば、14本のボンベを自宅で確保できます。ストーブなどに使用すれば、ある程度の量をすぐに使うことができます。カセットガス器具を準備する際には、「どうやってボンベを消費するか」を意識するようにしてください。

プロフィール

たかにともや

備え・防災アドバイザー。地震対策からパンデミックへの備えまで、各種防災情報を講演会やメディアを通じて解説するアドバイザー。防災系YouTuberとしても活躍中。著書に『今日から始める 本気の食料備蓄』(徳間書店)。

たかにともやさんの画像

【高荷 智也(ソナエルワークス代表)=文】

千葉県と三菱地所・サイモン(株)、URが災害対応で協定締結

今後、首都直下地震等の大規模災害が発生した場合、URが整備・所有し、三菱地所・サイモン(株)が賃借・運営している酒々井(しすい)プレミアム・アウトレット駐車場の一部を、千葉県が災害応急対策に当たる部隊(自衛隊・消防等)の活動拠点として一時的に使用できる協定を締結しました。

千葉県では災害時の広域防災拠点として公園やスポーツ施設等を確保していますが、その拠点を補完するため、官民が連携した仕組みをあらかじめ協定として取り決めておくという県内初の事例で、URの呼びかけにより実現しました。

11月11日の協定締結式では、熊谷知事から「1日も早い復旧復興には活動拠点が必要。官民連携で災害から県民を守る“防災県ちば”の確立を目指す」、三菱地所・サイモン(株)山岸社長から「大災害への備えは非常に大切。観光振興や雇用創出のほか、防災面でも貢献できる、地域の安全・安心の一助になりたい」などの期待が示されました。

URは引き続き、地方公共団体や民間事業者を含む関係団体と連携し、「地域の災害対応力向上」の支援に取り組んでいきます。 

写真左からUR都市機構中島正弘理事長、三菱地所・サイモン(株)山岸正紀社長、千葉県熊谷俊人知事
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