【復興地探訪 第16回】福島県いわき市

美しい海岸線が魅力の東北の玄関口
福島県の最東南部に位置するいわき市は、東北の玄関口だ。常磐線沿線唯一の温泉地「いわき湯本温泉」があり、温泉テーマパークのスパリゾートハワイアンズは、温泉、プール、フラダンス、ファイヤーナイフダンスショーなどが楽しめるスポットとして有名だ。
今回訪れたのは、美しい海岸線が魅力の太平洋沿岸のエリア。東日本大震災で津波の被害があったが、現在はおいしい海産物“常磐もの”や、絶景スポットが人気の観光地になっている。



URのいわき市復興支援
2013年2月、URはいわき市と、いわき市内で被害が甚大だった薄磯地区と豊間地区の復興市街地整備事業の協力協定を締結した。防潮堤や防災緑地、高台住宅地、公園などの公共施設整備を実施、それぞれの事業は2018年に完了した。また、福島県より原子力災害の被災者向け住宅の建設要請を受け、市内6カ所(うち1カ所は造成設計のみ)の災害公営住宅整備事業にも着手し、2018年までに732戸の災害公営住宅の引き渡しを終えた。







1.名物の天ぷらと浜料理
まるやま
四季折々の食材を生かした、揚げたての天ぷらや海鮮料理が楽しめる人気店。地元客だけでなく、出張で訪れるビジネスパーソンがリピートするほど。初夏から秋にかけては、“常磐もの”のカツオがおすすめ。ランチメニューは、コスパがいいと評判だ。
TEL:0246-54-7013

右/刺し身、天ぷら、牡蠣のみそ焼きに小鉢2種が付いた、まるやま弁当(1,680円)。
2.日本酒と楽しむ地元の美味
いわき七浜
東京で日本料理店を経営していた大将が故郷に戻り、小名浜で移転オープンしたのが8年前。刺し身や一品料理など、鮮度抜群の地元“常磐もの”の海産物にこだわった料理はどれも絶品だ。日本酒の種類も豊富で、福島の日本酒と一緒に楽しみたい。
TEL:0246-51-8216

右/いわき名物の目光のから揚げは、周りはサクッと身はふわっとやわらかい。
3.新メニューも続々登場
山六観光 黒船亭
薄磯地区にある塩屋埼灯台のふもとで長年営んでいる海鮮食堂。昨年、この地にゆかりのある美空ひばりさんの等身大像が移設され、その除幕式に出席した歌手の近藤真彦さんがプロデュースしたメニューが登場した。ほかには「ひばり御膳」も。
TEL:0246-41-9650

右/新鮮な魚介類が8~10種盛り付けられた大満足の海鮮丼・上(2,800円)。
4.郷土料理ポーポー焼きの名店
ごはんカフェきゅういち
ポーポー焼きとは、サンマを細かくきざみ味噌やネギ、しょうがなどをまぜてハンバーグ状にして焼いたもの。いわき発祥の郷土料理だ。この伝統の味を残したいと、店主がこだわり抜いたポーポー焼き定食や、アレンジメニューのガパオライスやメンチバーガーなどが楽しめる。
TEL:0246-38-2191

右/食材にこだわり、丁寧に作るポーポー焼き定食(1,300円)。
いわき市観光物産センター
いわき・ら・ら・ミュウ
観光客でにぎわう観光物産センター。新鮮な魚介類が購入できる市場のほか、海鮮丼や浜焼きなどが味わえる飲食店街がある。各店おすすめが手ごろな値段で食べられる、“ちょい食べスポット”で、食べ歩きも楽しい。
TEL:0246-92-3701

左/揚げかまぼこ(一口茶屋 萬屋) 430円
下/小名浜タコ串(小名浜あおいち) 600円
右下/桃のスムージー(凍天処 木乃幡)700円
右/目光の唐揚げ(福助水産)500円



夏は海水浴やサイクリングで!水産物“常磐もの”も召し上がれ
東京駅から特急ひたちで、いわき市までは2時間ちょっとで来ることができます。夏のおすすめは、海水浴とサイクリング。薄磯海水浴場はいわき市を代表するビーチで、白い砂浜が続き、海水の透明度も高く人気があります。また、海岸線に沿って、復興サイクリングロード「いわき七浜海道」が整備されています。サイクリングでいわきの潮風を感じてください。
今秋、いわきの海を「食」で満喫できる、いわき市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」が、「道の駅」として生まれ変わります。いわきのおいしい海産物や干物などの加工品“常磐もの”に加えて、農産物の販売も充実しますので、ぜひお立ち寄りください。
いわき観光まちづくりビューロー
いわき市常磐湯本町向田3-1
いわき市石炭・化石館ほるる内
TEL:0246-44-6545



【石井克美=文、青木 登=撮影】
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