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【復興地探訪 第11回】宮城県塩竃(しおがま)市

URPRESS 2024 vol.77 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

復興地探訪 生まれ変わった「まち」へ行ってみよう! その10 陸前高田市 岩手県 自然、暮らし、歴史を知る観光拠点が続々オープン

鹽竈(しおがま)神社門前町の風情と 海の幸を楽しむまち

宮城県のほぼ中央、仙台と松島との中間に位置する塩竈市は、1200年以上の歴史を持つ「陸奥国一之宮 鹽竈神社」の門前町として栄えてきた。ここは大漁、海上安全、安産守護などのご利益があると、県内外から多くの参拝者が訪れる。また、塩釜港は日本有数の生マグロ水揚げ量を誇る港だ。歴史を感じるまち歩きと、新鮮な海の幸を楽しもう。

松島湾クルーズや浦戸諸島行き定期船乗り場のあるマリンゲート塩釜。
塩竈市東日本大震災モニュメント。「昇る太陽の塔」と未来へのメッセージが刻まれている「日の出石」。
塩釜水産仲卸市場。一般の人も入場でき、海産物の購入や食事ができる所もある。
本殿へと続く表坂の202段の石段が象徴的な「陸奥国一之宮 鹽竈神社」。本殿や拝殿などは国の重要文化財に指定されている。
陸奥の国一之 鹽竈神社の拝殿。毎年7月10日に例祭が行われる。

URの塩竈市支援

2014年に完成した錦町地区災害公営住宅。JR仙石線の西塩釜駅から徒歩約3分のところに3棟ある。

URは塩竈市と2012年2月に「東日本大震災における災害公営住宅の整備に係る基本協定」を締結し、災害公営住宅の建設事業を行った。2016年4月には、入居者が孤独を感じたり、地域のコミュニティーが崩れるのではという不安を解消するため、コミュニティー形成等に関する協定も締結。2017年までに浦戸4島を含め、8カ所355戸の災害公営住宅の引き渡しを終えた。

1.素材、製法にこだわる干物

間宮商店

塩釜水産仲卸市場の向かいに直営店を構える干物製造販売会社の「間宮商店」。人気は金華サバの干物で、塩味のほかに醤油、甘粕、味噌粕がある。市場内にある食堂では、焼き立ての干物定食がいただける。

TEL:0120-03-1738

干物はお得なセットや、お好みで半身から購入できる。サバや紅鮭の具がたっぷり入った「うみおむすび」は、手軽に魚のおいしさを満喫できる人気商品。

2.創業90余年の老舗の技と味

亀喜寿司

伝統の味を守りつつ、さらなる美味を追求し続ける塩竈の老舗寿司店。三陸の旬の味を存分に楽しむことができる。とくに上品な甘さのぶどう海老や、あぶりトロは格別だ。本塩釜駅から徒歩約10分。

TEL:022-362-2055

親方おまかせの握り「季節の盛り合わせ」(4,400円)。

3.地産地消をモットーに

鮨 はま勢

地元の常連さんに愛される店。「三陸塩竈ひがしもの」と呼ばれる、塩釜港に揚がる極上のメバチマグロやアナゴ、赤貝など、地元の新鮮なネタの握りがおすすめ。落ち着いた雰囲気の店内で、ゆっくりと食事が楽しめる。

TEL:022-366-7526

大将おすすめのネタの握り(3,500円~)。

4.三陸の旬を五感で味わう

すし哲

遠方からもお客さんが訪れる人気店。活気のある店内には親方が書いたおすすめのメニューが張り出されている。見た目も美しい握りはもちろん、「かつおの酢の物」など、ここでしか味わえない旬の一品料理も美味。

TEL:022-362-3261

「すし哲物語」(4,580円)。
閖上(ゆりあげ)の極上の赤貝の握りは、香りがよく、甘みがあって絶品だ。

5.6.宮城県を代表する2つの酒蔵

鹽竈神社の御神酒御用酒屋として300年の歴史を誇る酒蔵「阿部勘酒造店」と浦霞酒造元「佐浦」。佐浦の直営店、「浦霞 酒ギャラリー」ではきき酒も楽しめる。お土産には塩竈の地酒をぜひ。

浦霞 酒ギャラリー

TEL:022-362-4165

「浦霞発、日本酒文化の発信」をテーマにした「浦霞 酒ギャラリー」。

阿部勘酒造店

TEL:022-362-0251

上/鹽竈神社近くに酒蔵を構える阿部勘酒造店。 右/塩竈の地酒、阿部勘酒造店の「阿部勘」と佐浦の「浦霞」(限定品)。

本町通りでスイーツの食べ歩き

A チョコレート工房 クレオバンテール

「チョコレート工房 クレオバンテール」の藻塩ショコラ。サクサクのビスケットに、ミルクチョコの甘さと藻塩のバランスがいい。

B 梅果堂

「梅果堂」の赤飯まんじゅうは、餡の代わりにモチモチの赤飯と栗が入っている。ほっこりするやさしい味わい。

C ジェラテリア フルーツラボラトリー

老舗の果物屋さんが手がけるジェラート専門店「ジェラテリア フルーツラボラトリー」。季節のフルーツや名産「藻塩」を使ったジェラートがおすすめ。

塩竃市の簡易マップ

門前町の老舗めぐりと港町グルメが魅力

仙台駅からJR仙石線に乗ると本塩釜駅までは30分ほど、車でも約40分。塩竈の魅力は、歴史ある「陸奥国一之宮 鹽竈神社」の門前町の風情と港町グルメです。本塩釜駅から鹽竈神社までは約1キロですが、そこには江戸時代から続く味噌・醤油醸造元や酒蔵など、趣のある木造建築や蔵が点在しています。お店に立ち寄りながらの散策がおすすめです。

また、マグロをはじめ新鮮な海の幸を楽しめるのも塩竈の魅力です。「寿司のまち塩竈」と言われるほど、味自慢の寿司店がたくさんあります。寿司と地酒で塩竈の魅力を実感してください。

●しおナビプラザ(塩竈市観光案内所) 
宮城県塩竈市海岸通15-1(JR仙石線本塩釜駅構内)
TEL:022-362-2525 10~16時

塩竈市産業建設部商工観光課の佐藤彩依莉さん(右)と塩竈市観光案内所の片倉美恵子さん(左)。
老舗巡りをしながら鹽竈神社へ。銘菓「志ほがま」が有名な1720年創業の丹六園。
旧ゑびや旅館は、明治初期に建てられた3階建ての木造建築。1階はカフェ、2、3階は「塩竈まちかど博物館」になっている。

【石井克美=文、菅野健児=撮影】

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