【復興地探訪 第13回】岩手県釜石市
のんびり旅したい鉄と魚とラグビーのまち
岩手県の南東部、三陸の豊かな漁場を擁し、近代製鉄発祥の地として発展してきた釜石市。ラグビーファンにとっても思い入れのあるまちだ。山々が迫り、深い入り江が連なるリアス式海岸の地形が生み出す、豊かな自然も魅力のひとつ。釜石のグルメ、文化・歴史、スポーツ、自然など、さまざまな見どころを紹介しよう。
URの釜石市支援
URは釜石市と2012年3月に協力協定を締結し、鵜住居(うのすまい)、片岸(かたぎし)、花露辺(けろべ)の3地区で、復興市街地整備と災害公営住宅の整備を支援。2017年9月までに、鵜住居地区復興公営住宅120戸、花露辺地区復興公営住宅13戸、片岸地区復興公営住宅18戸の合計151戸の引き渡しを終えた。
1.三陸の新鮮な魚介類をおいしく
竹寿司
ご夫婦で営むアットホームなお寿司屋さん。寿司はもちろん、刺身、揚げ物、焼き物など、三陸の旬の食材を使った料理はどれもおいしい。おなかいっぱい食べてほしいという大将の熱意が伝わってくる。いつも地元のお客さんでにぎわう人気店だ。
TEL:0193-55-5070
2.オーシャンビューを楽しめる
魚河岸 庄五郎
釜石湾を一望できる魚河岸(うおがし)テラス2階にある「魚河岸 庄五郎」。名物は、旬の地魚にこだわった海鮮丼やお寿司など。地元の水産会社が営むお店とあって、海産物にこだわったメニューが充実。海を見ながらゆっくり食事を楽しもう。ランチのみ営業。
TEL:0193-55-6900
3.新鮮な海産物を自分で焼いて
サン・フィッシュ釜石の海鮮焼会場
釜石駅前にあるサン・フィッシュ釜石の1階には海鮮焼会場があり、館内の鮮魚店で購入したホタテ貝や牡蠣、ムール貝、イカなどをその場で焼いて食べる、浜焼きが楽しめる。気に入った魚介類があれば、お土産にも。
TEL:0193-31-3668
名物・釜石ラーメンとは?
「極細の縮れ麺」と「琥珀色に透き通った醤油味の淡麗スープ」が特徴の釜石ラーメン。かつて製鉄マンに愛されていた頃、お客さんを待たせないため、早くゆで上がるように工夫されたそうだ。
A.お食事ハウス あゆとく
1940(昭和15)年、食堂としてオープン。極細の自家製麺に、野菜のやさしい甘みがきいたスープが特長だ。現在腕を振るう3代目のシェフは、フランス料理店で修業。ラーメン600円。
TEL:0193-23-5099
B.麺飯店 喜楽
鵜住居駅からすぐ、黄色の目立つ外観が目印だ。がっつり食べたい人におすすめなのが、ラーメン&チャーハン(1,200円)。先代は、東京・渋谷の喜楽で修業したそうだ。
TEL:080-5846-1939
C.新華園本店
ご当地ラーメン・釜石ラーメン発祥の店。ちぢれ細麺、チャーシュー、メンマ、ネギにスープがたっぷり。「スープ、麺、具材のバランスが大事」と2代目店主。ランチタイムはいつも行列ができている。ラーメン700円。
TEL:0193-22-1888
釜石の魅力は自然と食 そしてフレンドリーな人たち
釜石の魅力はたくさんありますが、三つに絞ると「自然、食べ物、市民性」だと思います。夏ならシーカヤックやSUPなどのマリンスポーツ、秋には五葉山(ごようざん)や「みちのく潮風トレイル」などのトレッキングと、海と山の両方の自然を満喫できるアクティビティが体験できます。
食べ物にフォーカスすると、海産物ならウニ、ホタテ、牡蠣、毛ガニなど挙げるときりがありません。釜石ラーメンの食べ歩きも楽しいです。ゼリーのような食感の甲子柿(かっしがき)は注目のフルーツ。季節ごとにおいしいものがたくさんあります。
歴史を振り返ると、近代製鉄の発祥地として、また、実業団ラグビーチームである新日鉄釜石の活躍などがあり、県外や海外からもたくさんの人が訪れてきたからか、それを受け入れるフレンドリーでホスピタリティのある市民性が大きな魅力です。私は大学卒業後、神奈川県から就職で釜石に移住したのですが、そのことを実感しています。ぜひ、釜石の魅力を体感しにいらしてください。お待ちしています。
釜石観光案内所 TEL:0193-27-8172
【石井克美=文、菅野健児=撮影】
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