【復興地探訪 第3回】岩手県山田町
春の美味を求めて穏やかな海が広がるまちへ
四方を海と山に囲まれている山田町。半島に挟まれ、湖のように穏やかな山田湾を囲むように、風光明媚な景色が広がります。
山田湾で育つカキやホタテをはじめとする新鮮な魚介や海藻に加え、北上山地から三陸リアス海岸へと広がる山林で栽培される高品質の原木しいたけなど、海と山の両方の幸を楽しめるのも、このまちの魅力。雪が少なく、海も気候も穏やかな山田町へ、早春の散策に出かけませんか。
URの山田町復興支援
大沢、織笠(おりかさ)、山田の3地区の復興市街地と災害公営住宅(208戸)の整備に加え、防災機能強化のために必要な関連道路事業をサポートした。中心市街地の山田地区では高台への住宅移転を進め、陸中山田駅周辺をかさ上げ整備。町道の整備により、国道45号が通行不能になった場合でも、防災拠点から町内全地区への救助・救援活動が可能となった。
1.山田町の味覚が集結!道の駅やまだ
郷土のお菓子や新鮮な魚介、野菜など、山田町のおいしいものが揃う店舗。地元の人の利用も多く、常ににぎわっている人気店だ。
TEL:0193-89-7025
牡蠣ラーメン
ミネラルが豊富で「海のミルク」と呼ばれるカキ。地元ではラーメンや汁物の具材としてもおなじみだ。たっぷりの海藻とカキ、ネギがのった牡蠣ラーメンは750円。
山田生せんべい
米粉で作られているが、せんべいといっても焼く工程はなく、軟らかな食感が特徴の郷土菓子。噛むほどに黒ゴマの風味が広がる。製造元は東日本大震災の津波で全壊したが、県内外のファンの支援で復活した。400円。
山田の牡蠣くん
地元産のぷっくりしたカキを燻製にしてオリーブオイル漬けに。カキの香り豊かなオイルは、パスタやサラダに使っても。1,300円。
山田ひゅうず
白もちの中に入っているのは、クルミ入りの黒糖餡。350円。
しいたけ
全国品評会で最高賞の「農林水産大臣賞」を何度も受賞している山田町の名人たちが栽培するしいたけは、肉厚で味も香りも抜群!
2.山田の旬の味覚を堪能する
和海味処 いっぷく山田店
近海で揚がる新鮮な魚介と四季折々の味を落ち着いて楽しめる和食処。丁寧に調理されたこちらの料理のファンは多く、昼はセットメニュー、夜は一品料理も味わえる。
TEL:0193-82-4960
3.人気のケーキ屋さん
Pâtisserie kawasai
東京でパティシエをしていた上林幸正さんが、地元に戻って開いたお店。岩手の食材にこだわり、丁寧に仕上げたケーキや焼き菓子はどれも魅力的で、価格もお手頃。
TEL:0193-82-4127
4.うどんで四季を感じる!
釜揚げ屋
「岩手の豊かな自然に育まれた食材のおいしさを、一杯の器を通じてお届けしたい」という創業者の精神を受け継ぐうどん屋。メニューが豊富で、季節限定メニューを目当てに訪れる人も多い。
TEL:0193-82-2173
5.日帰り温泉でほっこり
うみねこ温泉 湯らっくす
陸中山田駅の近くにある温泉宿。源泉かけ流しの立ち湯をはじめ、ジェットバスや壺風呂などがあり、日帰り入浴も可能。旅の途中、ここでひと休みして、心身ともにリラックスしよう。
TEL:0193-82-4500
6.カキ食べ放題は11~5月まで!
かき小屋
大量の新鮮な殻付きカキを、地元の女性たちが手際よく蒸し焼きにしてサーブしてくれる。ホタテやミニアワビが入った貝盛りMIXプランや、生ガキなどのオプションメニューもある。完全予約制。
TEL:0193-65-7901(山田町観光協会)
7.クジラを中心に豊かな海を紹介
鯨と海の科学館
山田町では、昭和60年代まで捕鯨が行われていた。館内ではクジラの骨格標本の展示をはじめ、クジラを通じて多角的に三陸の豊かな海を紹介している。
TEL:0193-84-3985
春は山海の幸が揃う季節です
東日本大震災後、多くの方が山田町とつながり支援してくださったことに感謝しています。町外の方にも好評なカキは、プランクトンが豊富な山田湾をはじめ、この地の豊かな自然によって育まれたもの。震災後、品質も向上しています。カキの身が大きく成長して締まり、濃厚な味が楽しめるのは春。メカブやワカメの新物、山菜など、海と山のおいしいものが揃うのも春です。山田町は気候も穏やかですから、海を眺めに、おいしいものを食べにぜひいらしてください。
シーカヤックで行く 山田湾の楽しみ方
カキの養殖いかだを眺めたり、オランダ島に渡って探検したり。波が穏やかな山田湾では初心者でも気軽にシーカヤックが楽しめる。船越・浦の浜海水浴場のシーカヤック艇庫は4~10月までオープン予定。レンタル&初心者講習あり。
問い合わせ先 山田町水産商工課
TEL:0193-82-3111
*新型コロナウイルスの感染拡大防止等により、店舗や施設の休業日や営業時間などが変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。
【妹尾和子=文、菅野健児、曽根香住=撮影】
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