【公団誕生70年】集合住宅をもっと快適にするJSの研究開発拠点 団地クローズアップ
スクエアJS
集合住宅をもっと快適にするJSの研究開発拠点
日々研究開発を進める集合住宅のプロ集団

URの関係法人である日本総合住生活㈱(以下、JS)は、1961(昭和36)年の設立以来、当時の日本住宅公団のサービス部門をはじめとした一部業務を担うと同時に、集合住宅の質の向上のため、さまざまな研究を進めてきた。
埼玉県さいたま市にある「スクエアJS」は、このJSが研究と実験、訓練などを行う施設だ。建物はA棟からF棟まであり、A棟は技術開発研究所と緊急事故受付センター、B棟とC棟は実験検証室で、B棟には訓練室もある。D棟はJSギャラリー、E棟はトレーニングセンター、F棟に訓練企画部が入っている。
技術開発研究所では、集合住宅の維持保全・改修技術、先端技術や脱炭素・災害に対応する技術開発などを進めている。
B棟、C棟は昭和40年代に建設された標準的な公団住宅を再現し、C棟では技術開発研究所が開発した部品・工法・工具を活用した最新のリノベーション住宅を見学することができる。
団地の不便を解消するさまざまな技術を展示
内風呂付きでトイレは水洗、流し台はステンレス、食事室と寝室が分かれた団地は、70年前の誕生時、誰もが憧れる最先端の暮らしを提供した。
だが年月が流れ、時代とともに生活スタイルや住む人のニーズも変化する。既存住宅に感じる使いづらさを少しでも解消しようと、同社はさまざまな工法や部材、工具などを開発・施工してきた。
D棟のJSギャラリーでは、玄関、浴室、洗面所、台所、居室、維持管理の6つのコーナーで、同社の技術の変遷や開発商品などをデジタルサイネージの映像と現物の展示で紹介している。
このギャラリーとC棟は、予約をすれば一般の方も見学できる。ぜひいちど足を運んでみてはいかがだろう。
●スクエアJS
埼玉県さいたま市桜区田島7-2-3
TEL:048-714-5002
※見学は要予約


団地クローズアップ1
玄関ドアと訪問報知設備
団地誕生から今日までの団地設備などの変遷や、JSが時代のニーズに合わせて開発した設備について紹介します。
1回目は玄関ドアと、ドアに付いている訪問報知設備についてまとめました。
玄関ドア

【団地誕生時(昭和30年~)】1枚の鉄板を折り曲げて加工したドア(プレスドア)。このタイプは現在も全国各地の団地で活躍している。JSでは平成16年に既存のプレスドアに断熱層を後付けし、断熱性と遮音性を向上させるプレスドア断熱化工法も開発。
【昭和44年~】内外2重にして、その間にグラスウールなどを充填することで、断熱性と遮音性を向上させたドア(フラッシュドア)。
訪問報知設備

【団地誕生時(昭和30年~)】大きなのぞき窓とブザー。
【昭和47年~】ドアスコープとチャイム。
【昭和57年~】電話機能付きのインターホン。
【平成18年~】モニター付きのインターホン。
【平成25年~】録画安否確認機能付き、モニター付きインターホン。
【青木登、菅野健児=撮影】
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