【楽しい団地】武庫川団地(兵庫県西宮市)
新たなシンボル「赤胴車」がやってきた!前編
沿線の人々を毎日運び、今は引退した阪神電鉄の名車両「赤胴車(あかどうしゃ)」が、武庫川団地の広場にやってくることになった。
団地に電車? さっそく現場を見に行ってみた。
阪神武庫川線の人気者「赤胴車」が引退
兵庫県西宮市にある阪神本線武庫川駅から、武庫川右岸沿いを南下しているのが阪神武庫川線。沿線にあった工場に通う人々を運ぶために作られた路線だが、URの武庫川団地ができると延伸され、現在は全長1・7キロ。今も昔も団地に住む人々の通勤・通学、生活の足として欠かせない存在だ。
この阪神武庫川線の乗客に親しまれていたのが、「赤胴車」と呼ばれる赤とクリーム色のツートンカラーの車両。1958(昭和33)年から走り始めて、2020(令和2)年に引退するまで、60年以上、毎日たくさんの人々を運んでいた。
阪神電鉄と沿線の団地を中心とした地域活性化の連携協定を結んでいるURは、この引退した赤胴車を武庫川団地に運び、団地のシンボルとして生かせないかと発案。阪神電鉄も快諾してくれた。
こうして赤胴車が武庫川団地にやってくることになった。
電車のある団地 面白くなりそうだ
赤胴車(1両)は今年の3月4日、尼崎市にある阪神電鉄の車両基地からトレーラーに載せられ、深夜のまちをゆっくりと移動。ほぼ半日かけて、武庫川団地の西街区広場に運ばれた。
URの盛田欣哉(きんや)は「この車両を中心として、いろんなコミュニティー活動がより活発化できればと思っています。URも阪神電鉄さんや近隣商業施設などとコラボしてさまざまなイベントを企画していきますが、団地の皆さんとも活用方法を考えるのが楽しみです」と話す。
周辺の整備が7月に完成し、団地の皆さんへのお披露目も行われた。赤胴車の今の様子は、次号のレポートをお楽しみに!
【武田ちよこ=文、青木 登=撮影】
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