特集 つながる ひろがる 復興するまちを訪ねて1 宮城県牡鹿郡女川町(2)
宮城県牡鹿(おしか)郡女川(おながわ)町
生まれたばかりの新しい「まち」に希望の一歩がしるされた日

写真の出島では昨年夏に災害公営住宅「出島住宅」24戸が完成、住民に引き渡された。漁業関係者にも使いやすいよう、軒下に作業場を設けてある。
線路がつながり 復興へ大きな一歩
女川町は須田善明町長のリーダーシップのもと、高台移転を前提とした復興計画を策定している。核となるのは、千年先まで通用する津波防災と、人口減少を視野に入れ、公的機関などを1カ所に集めたコンパクトシティーの構想だ。ただ単に復旧・復興するだけではなく、過疎化といった震災前からあった課題にも挑み、まったく新しいまちづくりを目指すのだ。
計画では、山を切り開き、あるいは盛土でかさ上げして、今回と同等の津波が来ても安全な高台を作って住宅地とし、それより低い土地は商業や業務施設、海ぎわは水産施設や公園の用地にあてる。また、離半島部も住宅を高台に移し、被災した海ぎわの集落跡地は漁業や産業再建に活用する。
UR都市機構はこれらの事業計画や基本設計、換地計画など事業全体をトータルに調整して進めている。復興事業では、工事の質はもちろんだが、スピードが最優先。効率を上げ、時間をロスしないためにいかに事業全体をコントロールし、町はもちろん国や県、JRなど多岐にわたる関係各所と調整するか、手腕が問われる。しかも、普段UR都市機構が手がける同規模の開発事業では10〜20年かかるところを、半分の時間で成し遂げる計画だ。
「1日も早い生活再建を望む住民の方々が待っています。難しい局面もありますが、頑張って今後もみなさんの期待と要望に応えていきたい」と後藤所長は熱く語る。
UR職員からとっておき情報が届きました。
ここでしか食べられない美味や、心癒やす温泉など、地元ならではのチョイスの数々。さあ、次のお休みにはぜひ東北へ!
UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]
UR都市機構の情報誌[ユーアールプレス]の定期購読は無料です。
冊子は、URの営業センター、賃貸ショップ、本社、支社の窓口などで配布しています。