街に、ルネッサンス UR都市機構

特集 つながる ひろがる 復興するまちを訪ねて3 岩手県

URPRESS 2014 vol.41 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス

岩手県
それぞれの思いを胸に踏み出す新たな一歩

UR都市機構は岩手県の7市町村で復興まちづくりを支援している。
今も多くの人が仮設住宅で暮らし、復興支援事業は道半ばだが、各地で着実に次のステージへ向けた動きが始まっている。
それぞれが夢や希望、使命感を抱いて……。

三世代4名で暮らす三枚堂さん夫妻。県外の親戚宅でお世話になった時期もあるが、「慣れ親しんだ土地で暮らしたい」と大槌町に戻り、戸建住宅への入居を希望していた。

落ち着いて暮らしたい!まちを活気づけたい!

大槌町でUR都市機構が建設を手がけた大ケ口二丁目地区災害公営住宅は、地域景観に配慮した木造和風の一戸建て。玄関に車椅子や手押し車を置けるスペースを確保するなど高齢者にも配慮した造りが特徴だ。
昨秋、その一軒に入居した三枚堂(さんまいどう)一男さん、純子さん夫妻は、「父や息子の部屋もありますし、お隣の音を気にせず、落ち着いて暮らせる一軒家は本当にありがたいです」と口を揃える。リフォームしたばかりの自宅を東日本大震災で失い、避難所や仮設住宅での生活を続けてきた三枚堂さん一家。念願の一軒家では、仮設住宅では別々に暮らしていた親御さんともひとつ屋根の下で暮らせるとあって喜びもひとしおだ。
顔見知りのほとんどいない新たな地でのスタートだが、三枚堂さんは自治会の班長を引き受け、 コミュニティーづくりを始めている。

大ケ口二丁目の住宅は3DKと4DKタイプがあり、全23戸。玄関まわりには地元産の木材を使用している。
体が不自由なご主人が元気なうちに一緒に新居に入ることを願う菊地さん。新しい敷地には今の自分たちの暮らしに合うようにと、15坪ほどの平屋を建てる予定だ。庭仕事も楽しみにしている。

新居を待ちわびている人もいる。山田町織笠の仮設住宅に暮らす菊地サカヱさんもそのひとり。UR都市機構が整備を進めている織笠地区の高台造成地の一角に新居を建設予定だ。災害公営住宅ではなく、菊地さんが土地の購入と新居建築の自力再建にこだわったのは、後生に残せるから。「自分たちがいなくなった後も、子どもや孫が帰って来られる場所、ふるさとを残したいと思って」
造成工事の音をうるさく感じたことはないと語る菊地さん。「機械の音が聞こえると、工事が進んでいるわとワクワクするの」
菊地さんをはじめ多くの人たちの夢を一日でも早く叶えるべく、懸命な造成工事が続けられている。

「ふるさとを活性化させたい」との思いで立ち上がったのは、陸前高田市の下和野団地内で「理容∞美容 髪遊(かみゆう)」を営む佐々木佳子(けいこ)さんだ。以前は大船渡で働いていたが、「いつかは地元、陸前高田に戻って独立したい」という夢が東日本大震災を機に急展開。「若い人が減っていくなか、育ててもらったこのまちを活性化させたいと強く思い、決意しました」
折しもUR都市機構が手がけた下和野団地で入居店舗を募集中。応募して、昨年12月に開店した。「身だしなみがきれいになると気分もすっきりするので、明日への活力につなげてもらいたい」と佐々木さん。ふるさとの将来を見据えながら、地域住民に寄り添った店づくりに励む毎日だ。

1階部分に店舗・福祉施設を設けた下和野団地災害公営住宅。佐々木さんがこだわった店内は、高齢者や車椅子の人も利用しやすい造り。地域の人の交流の場になることを願っている。
●理容∞美容 髪遊 TEL:0192-47-5251
左手に見えるのが、現在の大船渡プラザホテル。移転先にはすでに盛り土がされている。駅前周辺地区の区画整理等を担当するUR都市機構は早い段階からホテル側と調整を進め、車の出入口や駐車場の利便性にも配慮した。

大船渡プラザホテルもまちの活性化のために英断した。
津波に耐え、その後早々にリニューアルして営業を続けてきたが、大船渡市が発表した復興まちづくり計画は、大船渡駅周辺を津波復興拠点として整備し、行政施設や商業施設などを集約するもの。そして大船渡プラザホテルの敷地には幹線道路が造られるという計画だった。

宿泊はもとより、会合や冠婚葬祭など人々の交流の場として、長年愛されてきた大船渡プラザホテル。「移転先で大船渡の新たな迎賓館になりたいですね」と今野支配人。

厳しい状況にあって大船渡プラザホテルが駅前用地を確保でき、先陣を切って着工したことについて、今野廣己支配人は「このまちを復興させたいという市民の思いや、復興には宿泊施設が必要という社長の早い決断により進みました」と語る。
新たな場所でのオープンは来年3月予定。ランドマークとなる新生大船渡プラザホテルの完成を、多くの人たちが今から待ちわびている。

UR大船渡復興支援事務所市街地整備課の三戸勇二課長は、住民の思いを計画に反映しながら、スピーディーな対応を心がけている。
URは大船渡市内で土地区画整理事業と津波復興拠点整備事業、災害公営住宅の整備を担当。UR大船渡復興支援事務所の中川一郎所長は、かつて仕事でお世話になった岩手への恩返しの思いで奮闘。

文 = 妹尾和子、撮影 = 青木登

動画

UR PRESS Vol.41 復興するまちを訪ねて(岩手県 陸前高田市 山田町 大槌町 大船渡市)

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