街に、ルネッサンス UR都市機構

世界の扉を開く本(4)

URPRESS 2014 vol.41 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

今月のテーマ:東北再発見

水木しげるの遠野物語

水木しげる/小学館
1,238円(税別)

東北には河童や座敷童、神隠しなどの民話や説話などが数多くあります。農商務省の官僚だった柳田国男は、講演や農政調査などで東北地方をたびたび訪れ、こういった民話に触れることで民俗学に大きな興味をもつようになりました。そして遠野出身で口承文学の収集家である佐々木喜善と出会い、そのおもしろさに魅了され、『遠野物語』を執筆することになったのです。『遠野物語』には人間が未知なるものや自然の驚異と共存していくために生み出された民話が数多く収録されていて、これらからは東北の人々をはじめとする日本人に根付いた死生観や自然観をうかがい知ることができます。こういった考え方は今の日本人にこそ必要なものなのかもしれません。

本書は、この歴史的名著を妖怪マンガの権威・水木しげるが漫画化したもの。100年前に出版された原著を、現代風により読みやすくユーモラスに描いた本作は、東北地方の風土や土着的な文化を学ぶための民俗学入門としても最適な一冊です。


岡本太郎の東北

飯沢耕太郎 監修/毎日新聞社 1,400円(税別)

戦後の日本を代表するアーティスト岡本太郎は、日本文化の源流を求め東北へと旅立ちました。彼が撮影したエネルギーと躍動感に満ちた東北の写真は、僕らが忘れかけた日本人本来の姿を思い起こさせてくれます。


Mi amas TOHOKU

Kvina(クビーナ)×SHOE PRESs 1,000円(税別)

クリエイティブガールズユニット「kvina」が、“東北の素晴らしさを伝える”をモットーに掲げる編集プロダクション「SHOE PRESs」とともに作り上げた、東北の魅力を再発見するためのガイドブックです。

  • 現在『Mi amas TOHOKU』は売切ですが、電子書籍iBooksで購入できます(500円)

ブックセレクト

三田修平(みた・しゅうへい)

ブックディレクター。移動式本屋「BOOK TRUCK」で全国各地のイベントなどに参加するほか、2013年には大倉山集合住宅I(神奈川県)内に「BOOK APART」を開店。


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