街に、ルネッサンス UR都市機構

男子弁当のススメ!(3)

URPRESS 2017 vol.48 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

懐かしのランチジャー

生まれ育った山形県米沢は豪雪地帯、寒くなるとランチジャーが活躍しました。味噌汁も入るつわもの弁当箱です。

我が家は貧しく、父に育てられた兄と私。煮物などは親父が作っていましたが、日頃の弁当や食事作りは、小学生の頃から兄の担当でした。冷蔵庫の中に卵1個と煮物しかない。そんな時、兄は弁当作りにさぞかし悩んだことと思います。卵焼きにネギを入れて増量したり、サバ缶に味噌を混ぜておかずにしたり、近所からもらった白菜を油炒めにしたり。今思えば恐れ入る工夫をしていた兄でした。今回は当時のお弁当を再現してみました。かなり豪華版ですが。

男子弁当のススメ!3 懐かしのランチジャー
  • 1. きんぴらごぼう。
  • 2. 父が作るおから料理。安く手に入るので我が家の定番。
  • 3. 青菜(せいさい)の油炒め。米沢では青菜の塩漬けを、塩抜きして油炒めにします。
  • 4. 焼き鮭が弁当に入るのは、我が家ではハレの日。肉や魚が入ることはめったにありませんでした。
  • 5. 甘い味噌を大葉で巻いて油で揚げてある「しそ巻き」は山形や仙台ではおなじみ。
しそ巻き
  • 6. 兄の苦肉の策、ネギで増量した卵焼き。これがうまく、今でもたまに作ります。
  • 7. 卵焼きと、ごま塩ごはん、漬物だけの弁当の時もありました。
ネットオークションで落札したランチジャーお弁当箱の話
ネットオークションで落札したランチジャー。本当は味噌汁も入る3段タイプのものが欲しかったのですが。

プロフィール

相田幸二

1975年、山形県米沢市生まれ。現在は宮城県在住。「幸せ料理研究家」としてテレビや雑誌で活躍。『こうちゃんの簡単料理レシピ』(宝島社)シリーズは230万部を超えるダブルミリオンセラーに。

【相田幸二 = 文・写真】

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