街に、ルネッサンス UR都市機構

進化する現代団地事情2

URPRESS 2014 vol.38 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

進化する現代団地事情
子どもからお年寄りまで 住む人に寄り添う新しい団地へ

第一号の団地誕生から60年近くたち、団地の様相はさまざまに変化。 その団地を支えるUR都市機構は平成16(2004)年に誕生した。

豊四季台プロジェクト進行中!

柏市と東京大学高齢社会総合研究機構、UR都市機構が進めている豊四季台プロジェクト。医療・介護などが連携、在宅医療を推進する取り組みや、高齢者が活躍できる「生きがい就労」などが進行中。

緑あふれる「四季のみち」建替えられた団地の中には、緑あふれる「四季のみち」が通っている。ケヤキの大木の緑陰が心地よく、道のかたわらには伐採した樹木で作ったベンチが置かれている
「柏地域医療連携センター」柏市が市の医師会・歯科医師会・薬剤師会とタッグを組んだ初の試みである「柏地域医療連携センター」。4月にオープンした。
「柏地域医療連携センター」「柏地域医療連携センター」では柏市の福祉政策課のスタッフが常駐して、おもに在宅医療に関する住民からのさまざまな相談を受け、各所との連携を図っている。
団地を再生する多様な取り組み

団地が生まれて58年。価値観が多様化する中、環境問題への関心が高まり、サスティナブル(持続可能)な住環境づくりが大きなテーマとなっている。老朽化が進んだ団地の建替えを機に、団地ごとの特性に応じた多様な手法で再生・再編が始まっている。

ひとつの事例として、柏市にある豊四季台団地を紹介しよう。東京オリンピックが開催された昭和39(1964)年に完成した豊四季台団地は、全103棟、4666戸、敷地面積・約32.6ヘクタールのマンモス団地だ。

行政や大学と手を組み
高齢化社会の試金石に

完成から50年を経て、この団地は高齢者率が上がっていた。ここをこれからの日本の高齢化社会の試金石ととらえ、UR都市機構は柏市と東京大学と連携。団地全体が医療介護施設という発想のもと、「高齢者がいつまでも在宅で安心して生活できるまちづくり」を目指した団地再生の取り組みを進めている。

「ココファン豊四季台」学研ココファンが運営するサービス付き高齢者向け住宅と、地域包括ケアシステムの拠点となる医療介護施設からなる「ココファン柏豊四季台」が5月にオープン。1階部分には医療・介護サービス施設を集中させ、団地内だけでなく近隣地域の高齢者の生活を支えている。
「ココファン豊四季台」団地の中心に造られた公園には、健康増進のための器具などを設置している。

現在の豊四季台団地を見ると、広大な敷地の中心部を住民の交流の場となる地域全体の拠点とし、ここにサービス付き高齢者向け住宅が建てられている。そこには、地域包括支援センターや子育て支援施設、診療所、薬局などを集中させた。この高齢者向け住宅に隣接して、約1ヘクタールの公園を整備。子ども連れの母親でにぎわう公園と道路を挟んだ向かいには、柏市と市の医師会・歯科医師会・薬剤師会で運営する「柏地域医療連携センター」が誕生。在宅医療をはじめ医療全般の相談・調整を目的に、4月から運用が始まっている。

大学や民間企業とのコラボ続々

団地のリノベーションや、モデルルームを通した暮らし方の提案。UR都市機構では積極的に大学や人気ショップ・企業とのコラボレーションを展開中だ。

大学や民間企業とのコラボ続々京都女子大学生活造形学科の学生たちが、築30年以上になる洛西境谷東・洛西竹の里団地(京都市西京区)をリノベーション。

豊四季台団地は順次、建替えを行っており、現在、一部の賃貸住宅が完成、「コンフォール柏豊四季台」として、環境に配慮した新しい団地に生まれ変わった。
UR都市機構は、これ以外にもさまざまなプロジェクトを進めている。その根底にあるのは、子どもからお年寄りまで、すべての人にやさしい住まいづくり。団地は今も昔も時代の先頭をゆく「憧れ」の住まいであり続けている。

「間Shikiri」若者に人気の書店ヴィレッジヴァンガードとコラボした萱場団地(名古屋市千種区)の、カーテンでゆるく仕切られた住戸「間shikiru」。
住まいのリデザインに取り組むイケアと共同で、左近山団地(横浜市旭区)など4団地で住まいのリデザインに取り組む。
災害公営住宅の建設
東日本大震災によって大きな被害を受けた東北地方。UR都市機構は岩手・宮城・福島3県の22地方公共団体で復興支援事業を行っている。これまで岩手県大鎚町(写真左)、宮城県女川町(写真右)に災害公営住宅が完成。新たなコミュニティーづくりが始まっている。
子育てを支援
UR都市機構の団地は子育て支援にも積極的に取り組んでいる。アルビス旭ヶ丘(大阪府豊中市、写真左)には、敷地内に大阪国際文化協会が運営する子育て支援センターがある。幕張ベイタウン(千葉市美浜市、写真右)などには、団地内に乳幼児をもつ母親が集う「子育てサロン」がある。

団地の誕生創世記

UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

UR都市機構の情報誌[ユーアールプレス]の定期購読は無料です。
冊子は、URの営業センター、賃貸ショップ、本社、支社の窓口などで配布しています。

メニューを閉じる

メニューを閉じる

ページの先頭へ