街に、ルネッサンス UR都市機構

世界の扉を開く本1

URPRESS 2014 vol.38 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

今月のテーマ:住まい

ル・コルビュジェ/集文社 1,500円(税別)小さな家ー1923

小さな家ー1923

ル・コルビュジェ/集文社
1,500円(税別)

スイスはレマン湖沿いの小さな村にその家はあります。その完璧に均整のとれた真っ白い小さな家は、近代建築の三大巨匠とも呼ばれる建築家、ル・コルビュジエによって、彼の両親のために設計されたもの。

彼は住宅に対する考え方を本書の中でこう語ります。「最小限の実用性が得られるように、適切な寸法をもつ簡明な機能に分かつこと。さらに、空間が有効に活用できるように、それらを効果的に組織すること。各機能は許される限り最小の面積を充てること」。気持ちよいくらい潔くて明快なポリシーです。

足が悪くなっても生活の豊かさを失わないようにと、各スペースを最小限にして有機的に結合させたこの小さな家は、長年働き続けた両親の老後の安らぎの日々をリアルに誠実に想像して設計されているのが良くわかります。小さな家がもたらすこの上なく豊かな生活。理想的な住まいを見つけることは、理想的な生活を手に入れるための最初にして最大の一歩なのかもしれません。


間取りの手帖

佐藤 和歌子/リトルモア 950円(税別)

三角形の部屋、窓だらけの部屋など、世の中に実在するヘンな間取り部屋を集めた本書。どんな意図で設計された部屋なのか、住人はどんな暮らしを送っているのかなど、想像力を働かせて読むとおかしみが倍増します。


ぼくの住まい論

内田 樹/新潮社 1,400円(税別)

思想家・内田樹さんが土地の購入から自邸兼道場「凱風館」を建てるまでのエピソード、そして住まいと地域や社会との新しくも可能性に満ちた関係性を探る1冊。「家づくり」の参考書としてもおすすめです。

ブックセレクト

三田修平(みた・しゅうへい)

ブックディレクター。移動式本屋「BOOK TRUCK」で全国各地のイベントなどに参加するほか、2013年には大倉山集合住宅I(神奈川県)内に「BOOK APART」を開店。


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