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特集: URで二番目に大きな団地 元気なみさと団地に行ってみた!(1)

URPRESS 2018 vol.52 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス]

URで二番目に大きな団地 元気なみさと団地に行ってみた!

URで二番目に多い戸数を誇るみさと団地は、南地区、中央地区、北地区に分かれている。
昨年12月、その中央商店街に6年ぶりにスーパーが開店して、商店街に活気がよみがえった。
URでは団地活性化に向けたさまざまな取り組みを支援。
団地を盛り上げようと自治会も頑張っている。そんな話を伺いに、元気なみさと団地を訪れた。

1万人以上の人々が暮らすみさと団地。外壁修繕が行われており、「MISATO TONE」と呼ばれる色でコーディネートされた住棟が見える。

商店街が心機一転団結して頑張っている

1973(昭和48)年に供給を開始したみさと団地(埼玉県三郷市)は、総戸数じつに6730戸。2008年に団地近くのJR新三郷駅(武蔵野線)がリニューアルされ、ららぽーとやコストコ、イケアなどの大型商業施設が相次いでオープン。近隣からも人が集まるにぎやかな駅前が誕生した。

この新三郷駅前の開発で、みさと団地の南地区は通勤にも買い物にも便利とあって子育て世代から注目され、高い人気を誇っている。

この団地の中央に位置する商店街「センターモール」は、自治会主催の夏祭りの会場となるほどの広さを誇る。郵便局や市役所の出張所といった公的機関をはじめ、さまざまな商店や喫茶店、レストラン、集会所などの団地のコミュニティー活動拠点、URの管理サービス事務所などが集まる、いわば団地の中枢部だ。

この一角には大型スーパーがあったが、11年に撤退。以来、空き店舗となっていたところに昨年12月、新たなスーパーと百円ショップが開店した。これに合わせて、商店街ではリニューアルセールとスタンプラリーを実施、週末には広場でクリスマスマルシェを開催して、商店街にたくさんの人を呼び込んだ。

「じつはスーパーが撤退してから、商店街の客足は落ち込んでいました。団地住民の高齢化も進んでいます。今回のスーパー出店を好機ととらえ、再び商店街に団地のお客さんを呼び込もう、組合のみんなが心機一転頑張ろうと、気持ちがひとつになっています。商店街として、これからいろいろな企画を仕掛けていきたいと考えているところです」

活気を取り戻しつつある商店街を眺めながら、みさと団地センターモール協同組合理事長の関根 励(はげむ)さんはこう語った。

団地の皆さんが待ち望んでいたスーパーが昨年12月9日に開店。同時に百円ショップも出店した。
昨年12月にはセンターモールの広場にクリスマスマルシェも登場。
1974年から中央商店街で自転車店を営んでいる関根 励さん。センターモール協同組合理事長を40年以上務めている。

多世代が集い笑顔になれる場所

関根さんが営む自転車店の並びには、親子連れから高齢者までさまざまな年代の人が足を運ぶお店がある。みさと団地の新たなコミュニティー活動拠点「みさとのおみせ mi*akinai(みあきない)」だ。

昨年11月から運営にあたるのはNPO法人GCW。女性起業家、ママ起業家を応援するNPOの代表理事として活動する吉川真由さんが、団地で開催されたイベントに参加したご縁で、このお店の運営に乗り出した。

「多世代の方が、みんな笑顔になれる空間をつくるのが、私たちの目標です。まだ始めたばかりですが、主にコミュニティーカフェとイベントの開催、スペースのレンタルを行っています。カフェでは平日の朝にワンプレートのモーニングセットを提供、月1回は夜の居酒屋も始めました」

吉川さんと、スタッフの山田絵里子さんも子どもを持つママだ。毎週火曜の午後は「キッズカフェ」と称して、子ども連れのママたちにスペースを開放。ここで子どもの面倒を見てもらいながら、飲み物やお菓子持参でおしゃべりする時間を設けている。子育てに手一杯で外に出て来られないママたちが、ここに来て気分転換できるような企画も考えているという。

「ひとり暮らしの高齢者と子どもたちがふれあう機会もつくりたいですね」と吉川さん。そんな話を伺っていると、「今夜は居酒屋の日だね」と高齢の男性が店をのぞきに来た。「6時からですよ~」と笑顔で返す吉川さん。

団地に住むさまざまな年代の人々が、ここで出会い、交差していく。

「みさとのおみせmi*aki nai」を運営する吉川真由さん(右)と山田絵里子さん。
mi*akinaiは2店舗分のスペースを借りており、片方のスペースには、ここで小さな商いを行う個人商店用の棚を用意している。

新しいイベントも企画 自治会の存在感アップ

昨年3月からみさと団地自治会の会長を務めるのは小橋恒夫さん。7月下旬の夏祭り、10月の地球市民フェスタ、バス旅行といった自治会のイベントに、昨年から新たに加わったのが、子ども向けの映画鑑賞会だ。

「改修された集会所に大型スクリーンが設置されたのを機に、昨年はじめて開催したのですが、親御さん含め80人近い参加者があり、とても喜ばれました」と小橋会長。

自治会活動を盛り上げ、イベントが団地の皆さんの交流の場になるようにと、会長はじめ役員のみんなで知恵を絞っているという。

「例えば夏祭りの催しとして子どもたちに発表の場を設けたり、子どもたちにもボランティアをしてもらうなどして、参加者を増やす工夫をしています。また、皆さんに満足いただけるよう、抽選会の景品も豪華にしているんですよ」と副会長の石田和幸さんが言う。

団地自治会のメンバー。左から、元会長で、現在はNPOの代表理事を務める海瀬正一さん。現会長の小橋恒夫さん、副会長の石田和幸さん。右端は、活動を支援するURの団地マネージャーの大久保有美子。
自治会最大のイベント、夏祭り1。
自治会最大のイベント、夏祭り2。

みさとpickup(1)
全国でも珍しい焚火専門店を発見!

iLbf(イルビフ)

静岡や栃木など県外からの来店者も多い「iLbf」。「I love the bonfire(私は焚き火が好き)」の頭文字から取った店名が示す通り、火に特化したユニークなアウトドア専門店だ。「とにかく焚き火が大好きなんです」と言うオーナーの堀之内健一朗さんは、脱サラして2016年10月、みさと団地南商店街「グレンタ」にこの店を開いた。

店内には、持ち運びができるキャンプ用の薪ストーブがずらりと並び、焚き火台やランタン、ケトルから、カシやクヌギなど樹種と乾燥の度合いが異なるさまざまな薪まで、見ているだけでワクワクするものがそろっている。

昨年秋にはもう1店舗借りて、そちらは実際に火を燃やすデモンストレーションのスペースに。「長い人は7時間もいました」と堀之内さんが言うように、誰もがここに来るとついつい長居してしまう。みさと団地の一角で、強い個性を放っている店だ。

  • 住所 : 埼玉県三郷市彦成4−4−17 みさと団地南商店街104
  • TEL : 048-951-4949
  • 営業時間 : 11~19時(平日)、10時~20時(土曜)、10〜19時(日曜)
  • 休日 : 月曜、隔週火曜
「妻から、サラリーマン時代より笑顔が増えたと言われる」と笑う堀之内健一朗さん。
火起こしグッズを紹介するなど、団地の防災イベントにも協力している。

【武田ちよこ=文、青木 登=撮影、福田正紀=ドローン撮影】

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URで二番目に大きな団地 元気なみさと団地に行ってみた!

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