ベランダで楽しむ四季の寄せ植え(2)
四角いプランターに
シックな秋の草花を植える
球根を手に入れて、春に向けて育てるのも楽しいですが、今まさに咲いている開花苗を使って存在感のある一鉢を作るのはいかがでしょう。
深い青紫の八重咲きのアネモネを主役に同色系のビオラを合わせ、パープル系とグリーン系のシックな葉色をコーディネートしました。レリーフの入ったプランターに、アネモネとビオラの深みのある美しい花色を生かした、落ち着いた上品な雰囲気の寄せ植えです。
アネモネは球根植物ですが、春まで次々に株元からつぼみを立ち上げて花を咲かせてくれるので、寄せ植えにとてもおすすめです。
手順
横長の鉢の寄せ植えは、高さのある植物から植えるとよい。
手順1
鉢穴の上にネットを置き、鉢の高さの1/5程度まで鉢底石を入れ、その上に市販の培養土を入れる。元肥(固形肥料)を培養土に混ぜ込む。
手順2
ポットのまま苗を鉢に置いて配置を決める。主役=紫色のアネモネ、引き立て役=紫色のビオラ、アクセント=マツノハマンネングサの3つを基本に構成。正面から見て後方中央に主役、その手前と後方左に引き立て役、アクセントは中央やや左に配置する。
手順3
配置が決まったら、背の高いアネモネ3株から植える。鉢とのバランスを見ながら、一番背の高いものを中央、低いものを外側にするとバランスが取りやすい。その後は、右利きの人は左端から。左利きの人は右端から順々に植え込んでいく。この段階で枯れて黄色くなっている葉は、茎の根本から取り除く。根を傷めないように優しく土を崩しながら植えるが、球根植物のアネモネはとくに根がデリケートなので、根鉢をあまり崩さないようにする。
花がら摘みはこまめに
咲き終わった花をいつまでも残しておくと、カビが生えて病気が発生する原因になります。種を採取したい場合以外は、花がらはこまめにカットしましょう。長期にわたって花を咲かせる植物は、花がらをカットすることでつぼみの形成を促します。
配置図
日当たりと風通しのよい所に置きます。強い寒風と霜が直接当たらないように、夜間は軒下や壁際に移動させましょう。アネモネとビオラは4月頃まで次々と花を咲かせます。追肥は固形肥料なら月に1回、液肥なら2週間に1回が目安です。
プロフィール
くろだけんたろう
埼玉県生まれ。園芸店「フローラ黒田園芸」勤務。自由な発想が生み出す洗練されたスタイルの寄せ植えが熱く支持されている。『12ヶ月の寄せ植えレシピ』(グラフィック社)ほか著書多数。
【黒田 健太郎=文・写真】
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