住まいのリスタイル2
学生が365日運営するコミュニティー活動拠点
「だんだんテラス」の一日 from 京都
京都府八幡市の男山団地に、関西大学の学生たちが常駐してコミュニティー活性化の道を探る拠点がある。名づけて「だんだんテラス」。
イベントを催し、住民同士の交流をはかる仕組みをつくるなど、若いパワーが古くからの団地に新しい風を吹き込んでいる。
【朝】
【昼】
【昼】
【夜】
朝昼晩、人々が段々と集まってきた
「お昼に食べ」
そう言って手作りのおかずを分けてくれるおばあちゃんがいる。
散歩のときに立ち寄る人や、ラジオ体操や朝市に顔を出す常連さん、休みの日には小学生も遊びに来る。教室や会合に場を提供しているので、「ハガキ絵教室」や「お気軽歴史講座」、自治会主宰のお茶とお喋りの会「サロン」なども開かれて人々が集う。
「だんだんテラス」は関西大学の団地再編プロジェクトの一環として2013年11月、男山団地の中央センター商店街の店舗に開設された。学生たちが住民の声を聞き、活性化の仕組みづくりを模索する足場として、また住民からの「気軽に立ち寄れる場所がほしい」という声に応えて作られたもの。表から裏に通り抜けられる造りで、誰でも入りやすいようオープンな空間になっている。
「まずは場を設けて、運営については手探りしながら少しずつ整えてきました」と、テラスの責任者、辻村修太郎さんは振り返る。
朝市や、教室などへの場所貸しもそのひとつ。今年の5月からは月刊「だんだん通信」を作成して団地全戸のポストに届けている。最終的には住民が自発的自律的に「だんだんテラス」を運営し、団地の活性化に取り組むことが目標だ。
団地に住む人たちからも「若い人と話ができるのが楽しい」「人が集まれる場ができてよかった」「ここに立ち寄るのが、毎日の暮らしの一部になっています」との声が。
ちなみに「だんだんテラス」という名は、「団地について談話する」「段々変わっていけばいい」の意味を込めてつけたもの。「手応えも段々と感じるようになってきました」と辻村さん。学生たちが蒔いた種は少しずつ、しかし確実に芽吹き、成長を見せている。
【西上原三千代=文、平野光良=撮影】
動画
学生が365日運営するコミュニティー活動拠点 「だんだんテラス」の一日
男山団地(京都府八幡市)
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