たかのはら平城第2団地つながるマルシェ
UR都市機構西日本支社では「URふるさと応援プロジェクト」として、団地の広場や保有する敷地等を活用し、日本各地の都市、企業等と連携したイベントなどを行っています。
今回の舞台は奈良市・高の原にある平城第2団地。5月の良く晴れた日曜日、ここで「たかのはら平城第2団地 つながるマルシェ」が開催されました。その模様をレポートいたします。


会場となる平城第2団地は近鉄京都線「高の原駅」を降りて徒歩10分ほど。1,500戸を超える大きな団地ですが、敷地も広く、団地中央を通る遊歩道からは新緑が眩しく目に飛び込んできます。しばらく歩くと木立の向こうに赤いテント群が見えてきました。
今回のマルシェは20を超えるブースが出店。地元野菜の販売、コーヒー、古本、カレースパイス、海外から届いた雑貨やグッズなどなど、関西の個性的な出店者が集合しました。さらに近鉄沿線にある三重県鳥羽市、URがまちづくりを一緒に取り組んでいる高知県黒潮町、岡山県津山市から物産品の販売チームが駆けつけてくれました。包括連携協定を結んでいる近畿日本鉄道からはオフィシャルグッズの販売や、グループ会社である近鉄リテーリングの人気店からの出店など盛りだくさん。開催場所となった団地中央の広場はお祭りのような賑やかな空間が出来上がっていました。




地域連携のブースでお話を聞きました。
岡山県津山市
ブース代表・森廣さん
「津山市から参りました。津山は江戸時代から「養生食い」として牛肉を食べる文化があります。「干し肉」「ヨメナカセ」など他ではなかなか食べられない肉料理もあり、B級グルメの「ホルモンうどん」もその延長線上です。今日はブランド「つやま和牛」を知っていただくことも含め、肉に合うスパイス、肉に合う美味しいお米、肉に合うビール、肉に合うお酒を持ってきました。」


「津山にお越しいただくなら、関西からは車で2時間ほど。歴史的な町並みが随所に残っていますので、歩いているだけで楽しいところです。農業体験やグランピングなど、自然と触れあう場所もありますし、春はやっぱり鶴山公園(津山城)の桜を見に来てほしいですね。津山でお肉を買って、BBQなんかも楽しんでいただけたら。」

津山名物の「干し肉」。その隣には津山ビール「鶴」

ブース代表・森廣さん。「津山には”肉ビル”というスポットもあるので、ぜひ遊びにきてください」
近鉄沿線から~三重県鳥羽市
ブース代表・村田さん
鳥羽は海に囲まれた自然豊かなまちなので、これから夏に向けて観光シーズンで盛り上がっていきます。鳥羽には海にする観光施設がたくさんあります。飼育種類数が日本一の鳥羽水族館や海女の実演を見ることができるミキモト真珠島、風光明媚な鳥羽湾をめぐるクルーズなどがオススメです。ぜひ海の魅力あふれる鳥羽を満喫していただきたいですね。」

ブース代表・村田さん(写真左)。「学生時代を関西で過ごしたので、こうして戻ってこれて嬉しいです」

活気あふれるブース。内陸県の奈良だけに海の幸はやはり人気です。
「鳥羽は海女さんの数が全国でもトップクラスに多い街。日の出店は現役の海女さんと一緒に参りました。鳥羽ならではのいろんな海の幸を持ってきましたが、イチオシは今朝炊いてきたウニ飯。海女さんの手作りの味です。団地でPRさせていただくのは初めてなんですが、ファミリーの方が多いですし、もともと鳥羽にを知ってくださっている方も多く、手応えはとても良いですね。」

海の幸でいっぱいの鳥羽市のブース。

販売を担当した現役の海女さん。「季節によって海女が採ってくる海産物も変わります。海女小屋にも是非遊びにきてくださいね」とのこと。

鳥羽近海で獲れたものを使ったアイテムが並びます。

干物をその場でパチパチと。香ばしい匂いがお客さんを引き寄せていました。
高知県黒潮町
ブース代表・濱口さん
「高知県黒潮町は、実はサトウキビ栽培の北限なんです。そこで今回は黒砂糖を使った「ボカ」を持ってきました。黒糖蜜でも上澄みだけを集めた黒潮町ならではのひと品です。ズラッと並んでいる缶詰は鰹をはじめ鮎から地鶏、四万十ポークまで高知県の食材を使ったもの、津波や防災意識の高まりから“自分たちの町を自分たちで守ろう”ということで、缶詰の製造から販売までを町で支援しています。」


「高知から来ました!というと皆さん驚かれますけど(笑)、今日は黒潮町ってそもそもどこにあるのかを知っていただく良い機会になりました。海が近い町なので、海産物をめいっぱい楽しんでもらえる町です。春は「初鰹」、秋は「戻り鰹」の季節。お刺身で鰹を楽しんでもらったりもできます。ホエールウォッチングや4kmにわたって続く砂浜など、海にまつわるアクティビティもいろいろあります。高速道路も整備されて高知市内からは90分ほど。岡山から特急1本で来ることができますので、ぜひお越しください。」

近畿日本鉄道のオフィシャルグッズ販売等
URと包括連携協定を結んでいる近鉄からは、オフィシャルグッズを販売するブースが出店。
バッジ、キーホルダー、シールなど、ファンにとっては嬉しいアイテムが並びました。販売担当はベテランの鉄道マンの皆さん。来場者との熱い「電車トーク」が弾むブースになっていました。


奈良の味覚を楽しめるブースも
地元の味覚として、豚まん、クラフトビール、鯖棒寿しを販売するブースも出店。いずれも奈良では知名度が高く、「ちょっぴり贅沢」したい気分を後押ししてくれるものばかり。せっかくの機会に、と多くの来場者が買い求めていました。

百楽の豚まん。イベント後半には「完売御礼」となる人気ぶり。

近鉄奈良駅すぐにある「大和醸造」。「International Beer Cup 2021」では金賞ほか数々の入賞を果たしました。
団地自治会のあてものコーナー
平城第二団地・団地自治会ブースは、昔懐かしいあてものコーナー。素朴なおもちゃを当てて楽しむ子どもたちの姿を、大人たちが目を細めつつほっこりと見守っていました。団地自治会はこの広場で毎年夏祭りを開催されてきた言わば団地イベントの大先輩、老舗たマルシェの「お祭り感」をググっと高めてくれたのはこのブースのおかげかもしれません。


地元野菜の販売や試食体験できるキッチンカー
JS(日本総合住生活株式会社)と奈良の農家から届いた野菜を直売する「あいやさい」のコラボブースも出店。奈良県産の野菜の食べ方やアレンジメニューを試食体験できるキッチンカーも登場しました。取材チームがいただいたのは「やみつきトマト」。みずみずしい素材の美味しさを堪能できる一皿でした。



集会所内はカルチャーゾーンに
今回のマルシェは、広場と集会所の2会場で開催されました。集会所内はカルチャーマガジン「インセクツ」によるカレースパイス&書籍、おやつ時々ごはん「osanji」によるわっぱ弁当やおやつ、フォトグラファー・前川俊介さんによる「写真撮影会Record」、橿原市からコーヒーと木工の「ジユク」、大和郡山市の書店「とほん」、イラストレーターのミヤザキさんなどなど、カルチャーゾーンが展開されていました。

カルチャーマガジン「インセクツ」は、「西淡路希望の家」「KIKILUAK」との合同ブースを出店。

集会所会場 ゆったりと流れる時間を楽しむ来場者が多数。

橿原市の家具製作所が手掛けるカフェ「ジユク」。

FOOD &CULTUREをテーマに、各地に出没中のキッチンカー「FOOTURE」。

月に2日間だけオープンする「京終やまぼうし」。そのお隣にはセネガル産の生地で作ったグッズやアパレルを販売する「Kay Len」。
大盛況のうちに終了
イベントは天気にも恵まれ、大盛況のうちに終了。当日は青空が眩しい快晴ということもあり、多数の来場者にマルシェを楽しんでいただきました。後日の集計データによれば、約半数以上が近隣以外からの来場者だったとのこと。多くの方に団地の緑多い豊かな居住環境に触れていただけた一日にもなりました。
URふるさと応援プロジェクト
UR都市機構西日本支社では「URふるさと応援プロジェクト」として、団地の広場やまちづくりの事業等で管理または保有する敷地や空間等を活用し、日本各地の都市や企業、学校等と連携したイベント等を通じて、地域の魅力づくりや、都市と都市、人と人を繋ぐ取り組みを行っています。今後も様々な場所でプロジェクトを企画して参ります。ご期待ください。