小諸駅周辺地域(長野県小諸市)

Project Data
- 所在地
- 長野県小諸市
- 事業手法
- 土地有効利用事業、コーディネート
(リノベーション等)
新着情報
- 2025年11月13日
主な記事等
お問合せ先
小諸市におけるURの取り組みに関するご質問・取材をご希望の方は、以下お問合せ先よりご連絡ください。
※ご要望にお応えできない場合もございますのでご了承ください。
(お問合せ先)UR都市機構東日本都市再生本部 代表電話 03-5323-0625
小諸市の概要
小諸市は、長野県の東部に位置し、浅間山の南斜面に広がり、市の中央部を千曲川が流れる、人口約4万1千人の高原都市です。
江戸時代には小諸城の城下町、北国街道の宿場町として栄え、明治期以降も商業の街として発展しました。
また、さくらの名所として有名な小諸城址懐古園、北国街道沿いには旧小諸本陣(現在改修中)があり、県内外から多くの観光客が訪れます。
小諸市の位置(提供:こもろ観光局(一部加筆))
宿場町の面影が残る北国街道(提供:こもろ観光局)小諸市が目指すまちづくり
コンパクトシティの推進(公共主導の施設整備)
小諸市は、街の課題の一つとして「人口密度の低下」「まちの賑わい・活力の低下」を挙げており、その解決策の一つとして、コンパクトシティを推進してきました。
小諸駅から歩いて5分ほどの距離に、市役所、図書館、医療施設等が平成27年より移転・集約されています。また、令和3年には、公共公益機能にスーパーを併設した複合拠点施設「こもテラス」が整備されました。
小諸市都市計画マスタープラン(出典:小諸市HP)
市庁舎敷地一帯への機能整備(図書館再整備・病院移転等)おしゃれ田舎プロジェクト
市職員有志と地元プレイヤーによる「おしゃれ田舎プロジェクト」は、大変大きな効果を上げている取り組みの一つです。
空き店舗、空き家への新規出店のマッチング支援に加え、プロジェクトに参加する商店主らが地域とのつなぎを含めて開業希望者をサポートすることで、中心市街地エリアで7年で70店舗以上の新規出店につながっています。また、空き家の中には歴史的な建物も多く活用されています。

おしゃれ田舎プロジェクトが関わった施設URの取り組み概要
平成29年、URは小諸市と「多極ネットワーク型コンパクトシティによる都市再生に関する基本協定」を締結し、小諸市のまちづくり支援を開始しました。
主な支援は「公民連携による地域活性化の試行」です。公民連携の必要性やビジョンを市と共有しながら、広場や駅前空間の整備・運営支援や社会実験、DXツールの活用など、様々な取り組みを行っています。
まちタネひろばの整備・運営支援等
令和3年に小諸市が「まちタネひろば」を整備し、地域住民による自発的な取り組み活動を促す社会実験の場として、週末を中心に様々な活動が行われています。
URとしては、市・地元団体等で組織される「まちたねプロジェクト連絡会議」の事務局を担っており、地域住民による自発的な取り組み活動等の継続的な支援を行っています。
まちたねプロジェクトで整備された"まちタネ広場"
まちタネ広場の多様な使われ方小諸駅周辺での各社会実験支援
令和4年度からは、駅まち空間再編に係る駅前社会実験を実施しており、小諸駅前の歩行空間の確保や駅利用者の滞留促進を試行することで、今後予定される駅前広場の再編整備への反映を検討しています。
そのほか、DXツールを活用し、まちなかの情報を発信して市民や観光客の回遊を促進する社会実験も行っており、まちなかの情報発信によって回遊性の向上と滞留の促進、更には小諸市への再来訪に寄与していることが確認されました。
そして、これらの成果も踏まえ、小諸市・小諸商工会議所、一般社団法人こもろ観光局、株式会社ヤプリ、Wind.合同会社と共同で、誰もがワンストップで小諸市の最新情報にアクセスできるプラットフォームアプリ『Komomag.(コモマグ)』を共同で開発しました。市民や来街者の更なる回遊を促進することを目指して、URもこれらの取り組みを支援しています。
小諸駅周辺地域で行われた様々な社会実験
令和7年11月にリリースされた情報アプリ「Komomag.」小諸駅周辺地域未来チャレンジビジョンの策定・多様な主体によるビジョンの具現化
これまでの各種取り組みの結果を踏まえ、まちの将来像を地域住民等と話し合いながら検討し、まちたねプロジェクト連絡会議では「小諸駅周辺地域未来チャレンジビジョン」を令和6年3月に策定しました。
公民連携によるビジョンの具現化に向けて、URは引き続き各種取り組みを支援しています。


歴史的資源の取得・活用
令和6年3月に策定した「小諸駅周辺地域未来チャレンジビジョン」の具現化に向けた段階に移ろうとする中、まちタネ広場に隣接する建物の活用について、小諸市より相談がありました。
この建物は木材問屋として使われ、また明治期に建てられた歴史的に価値のある木造建築であり、ビジョン具現化にあたっても非常に重要であると考え、URはこの建物を令和6年8月に取得し、活用することとなりました。
建物全景
建物外観と特徴的な瓦・戸袋事業パートナーとの公民連携によるまちづくり推進
URはビジョンの具現化に向けて、この建物を活用した「公民連携プラットフォームづくり(管理運営体制)」「歴史的建造物等の公民連携による再生」「歴史文化施設等と広場等の連携」に取り組んでいます。
取得した建物の公民連携による活用にあたっては、エリア一体を魅力的な場所へと発展させるための条件を提示し、公募のうえ、令和6年11月に酢久商店株式会社を事業パートナーとして選定しました。
酢久商店株式会社はこの建物を、改修工事を経て、ショップ併設カフェ兼スイーツ製造工房として活用いたします(令和8年春オープン予定)。
歴史的建物の趣きを活かしながら、焼き菓子、チョコレート、ジェラートなどのスイーツを製造・販売し、店内席のほか公園と一体感のあるテラス席を備えたカフェで、ゆったりとした時間を楽しめる空間を創出します。
小諸市・UR・酢久商店株式会社の3者は、この建物と大手門公園の一体性のある空間の創出を、公民連携により取り組み、エリアの魅力向上をより一層図っていきます。
まちタネ広場との連携イメージ
開業後の店舗イメージ①
開業後の店舗イメージ②進捗状況(UR東日本都市再生本部SNS)
UR東日本都市再生本部のInstagram及びFacebookにて、「文化観光交流拠点化プロジェクト」や小諸市での取り組みの進捗状況、その他地域での事業等について発信しています。






