復興の「今」を見に来て!第4回 Part2

右から2人目が運営事務局の苅谷さん。
4月、石巻の市街地に「橋通りCOMMON(コモン)」が誕生した。
「食を通じた新たな暮らしの提案と発見の場」をめざす仮設商店街だ。地元の人々が集い、ゆるやかにつながる場として注目を集めている。
東日本大震災は人を動かした。
住み慣れた土地を離れざるを得なかった人が大勢いる一方で、新たに東北で生活を始めた人もいる。ボランティアで来て住み着いた人、Uターンしてきた人。石巻市街にオープンした「橋通りCOMMON」は、震災後にこの地で新たに商売を始めようとする人たちを応援するチャレンジショップだ。
ライスバーガーや焼きそば、やきとり、地元の女性たちの手作り雑貨などを提供するコンテナやトレーラーハウスを活用した店舗が集まり、屋外のベンチやテーブルで人々が飲食を楽しむ、のどかな風景が広がる。週末にはライブやフリーマーケットなどのイベントが開催され、幅広い年代の人々が集う話題のスポットとなっている。
出店者に共通するのは「まちを活気づけたい」「石巻の人が好き」という思い。支えてくれ、背中を押してくれる人がいてこそ、この地に残ること、新たに挑戦することを決めたのだという。それは運営事務局の苅谷智大さんも同じだ。「ボランティアで石巻にやって来た当初は惨憺たる状況で、自分がかかわったところで、どうにかなるものではないと思ったのですが、今はもう一度ここに人の集まる場をつくっていきたいと思うようになりました」
今は出店者と共に橋通りCOMMMONを「石巻の食の発信地、新たな出会いと発見の場」に育てるべく日々奮闘。そこには、石巻の人にまちなかで楽しい時間を過ごしてほしいという強い願いが込められている。

石巻市中央2の8の9/TEL:0225-25-5169
とろりとした半熟卵を絡ませた、ご当地グルメ「石巻焼きそば」。


【妹尾和子=文、青木登=撮影】
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