大熊町における復興まちづくり支援の事例(大川原地区)

最初の復興拠点「大川原地区」における災害公営住宅の様子、修景にも配慮して改修した農用水路が地区内を横断している
事業の目的
避難指示解除後の円滑で迅速な復興及び再生を先導するため、大熊町における最初の復興拠点(帰還する住民の生活や地域経済の再建のための拠点)を整備します。

平成31年4 月に先行して避難指示が解除された大川原地区は、大熊町における最初の復興拠点として、帰還する住民の生活や地域経済の再建に向けて整備を進めてきました。
令和元年5月の大熊町役場新庁舎での業務再開に続き、公営住宅や医療・福祉関連施設、商業施設(「おおくまーと」)、教育施設(「学び舎 ゆめの森」)等が立地し、町土復興をけん引する拠点としての役割が期待されています。
基盤整備においては、災害時の避難の妨げとならないための無電柱化や、農業用水路をせせらぎ的な設えにするなど景観にも配慮した整備を行っています。
UR都市機構は基盤整備のほか、役場新庁舎や商業施設等の計画立案や設計・施工の支援を行いました。
大熊町大川原地区南東から北西を望む、眼下手前の施設は大熊町立の義務教育学校等「学び舎 ゆめの森」(令和5年7月撮影)

大熊町役場整備
令和元年春の避難指示解除に合わせ、同時に整備される災害公営住宅の入居に先駆けての開庁を目指し、大川原地区に整備しました。
行政・執務・窓口機能及び議会機能を有する庁舎棟と防災倉庫、備蓄倉庫及び災害対策会議室を有する防災・災害対策機能棟の2棟について「復興のシンボルとなる庁舎」として整備されました。
提供:大熊町
大熊町 大川原交流ゾーン整備
「大熊町第二次復興計画」において、庁舎及び住宅等の整備に合わせ、帰町した町民や新たな町民、訪れた人々が交流し、新たなにぎわいが生まれる拠点を大川原地区において整備することが定められました。
商業施設「おおくまーと」は施設外部から店内の賑わいを感じられるよう整備され、屋根付きのフードコートスペースは来訪者が気軽に利用しやすい休憩スポットとなっています。
宿泊温浴施設「ほっと大熊」はラウンジ等を整備し、日帰り入浴も可能で、地域住民から来訪者まで幅広く活用される施設となりました。
また、交流施設「linkるおおくま」は多目的ホール、運動スタジオ、チャレンジショップ、クッキングスタジオ、音楽スタジオを整備し、地域住民の活動の受け皿となっています。
提供:大熊町
大熊町 公営住宅基本計画策定
本事業は町の中でいち早く除染が完了した大川原地区において、 災害公営住宅については、 町民が帰町の際の選択肢として、再生賃貸住宅は町外からの流入者の受け皿を目的として整備することが定められました。
災害公営住宅は敷地西側の新庁舎及び交流ゾーンへ向けた動線の配慮や、ふるさと未来会議にて打ち出された「コモンを大切にする」という方針から、整備敷地中央に東西に動線を兼ねた広場を計画しました。各住戸の色彩計画としては先行して計画が進められた庁舎を踏まえた計画とし、木調及びアースカラーをベースとしながらも、外壁・腰壁・化粧柱を複数バリエーションすることで遠景とした際に量塊に見えないよう工夫した計画としました。なお、基本設計以降の整備は県代行により大川原地区の基盤整備と同時に実施されました。
最初の復興拠点「大川原地区」における災害公営住宅の様子、修景にも配慮して改修した農用水路が地区内を横断している

