岩手県陸前高田市 高田地区・今泉地区
6年の工期短縮を実現した、全長3kmの「希望のかけ橋」
URの支援概要
URは陸前高田市で、市の中心部である高田地区と、歴史性の高い今泉地区の2地区で復興整備事業を市から受託しました。
高台には住宅地のほか、県立病院、保健センター、小学校などの公益施設用地を整備しました。かさ上げ部には中心市街地をコンパクトに集約し、物販、飲食、集客、観光、業務施設のほか、図書館、文化会館、BRT駅などの公益施設が立地しています。かさ上げを行わない平地部は市の用地を集約して産業用地や公園、農地等として活用しています。
また、災害公営住宅については、市内で整備した895戸のうち、URは計269戸の住宅を整備しました。

地区名称 | 事業手法(※1) | 地区面積 | 受託期間 | 宅地引渡開始(※2) |
---|---|---|---|---|
高田地区 | 土地区画整理事業 津波復興拠点整備事業 |
186.1ha 18.4ha |
H24年度~R2年度 H26年度~R2年度 |
H27年12月 H28年8月 |
今泉地区 | 土地区画整理事業 | 112.4ha | H24年度~R2年度 | H28年3月 |
※1 このほか下水道、排水路、街路整備事業等を陸前高田市から受託し整備
※2 URの造成工事が完了した土地について、引渡しを開始した時期
Column 陸前高田市での大規模土工の工夫
陸前高田市では、低地部のかさ上げのため、今泉地区では約400万立方メートル、高田地区では約700万立方メートルの盛土が必要となりました。
また、高田地区で盛土をおこなうために、約500万立方メートルという膨大な量の土を気仙川の対岸にある今泉地区から運ぶ必要がありましたが、通常の運土で使用する10tダンプトラックで運ぼうとすると、約100万台分に相当し、9年かかる計画でした。
いち早く復興を行うためには、スピードアップを図る工夫が必要でした。そこで全長3kmのベルトコンベアを導入し、大量の土砂を安全、高速かつ環境に配慮して搬送することができ、6年以上工期を短縮することができました。
ベルトコンベアが今泉地区から気仙川を越える橋部は、環境に配慮し河川内に橋脚を設置しない吊橋構造を採用しました。気仙川に架かったこの吊橋は市内の小学生より名称を公募し、「希望のかけ橋」と名づけられました。
このベルトコンベアは、2014(平成26)年3月末から稼働し、2015(平成27)年9月に役目を終え撤去されました。

Photos 現地のようす
高田地区
今泉地区
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