宮城県女川町 女川中心部地区
パートナーシップ協定による包括的な復興支援事業の実施
URの支援概要
URは女川町とパートナーシップ協定を締結し、中心市街地のほか離半島部も含めた町全体の復興に向けて包括的、総合的に町をサポートするため、土地区画整理事業を始め様々な事業を受託し、町と協力して早期復興を進めました。
復興市街地整備にあたって、中心部地区においては、「海を眺めて暮らすまちづくり」を基本方針とし、町全体の防災機能を高めるため、市街地全体を嵩上げし、国道398号沿いには商業・業務・水産加工業エリアを設け、居住地は高台へ整備しました。さらに、駅を中心とする町中心部のエリアに都市の基本機能(行政、医療、福祉、交通、教育、商業)を集約し、街の中心へ人を呼び込むコンパクトシティへの再編を行いました。
災害公営住宅については、町内で整備した859戸のうち、URは計561戸の住宅を整備しました。加えて戸建の災害公営住宅や、新庁舎の計画・設計等を支援しました。

地区名称 | 事業手法(※1) | 地区面積 | 受託期間 | 宅地引渡開始(※2) |
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陸上競技場跡地地区 | 土地区画整理事業 | 2.5ha | H24年度~H26年度 | H26年3月 |
荒立地区 | 土地区画整理事業 | 4.0ha | H24年度~H27年度 | H26年7月 |
宮ケ崎地区 | 土地区画整理事業 | 14.0ha | H24年度~H30年度 | H29年4月 |
中心部地区 | 土地区画整理事業 | 198.2ha | H24年度~R2年度 | H26年3月 |
女川浜地区 | 津波復興拠点整備事業 | 1.7ha | H24年度~H28年度 | H27年2月 |
女川漁港地区 | 漁港施設機能強化事業 | 9.6ha | H24年度~H30年度 | H24年12月 |
旭が丘地区 | 防災集団移転促進事業 | 1.7ha | H26年度~H28年度 | H26年3月 |
※1 このほか上水道、下水道、橋梁、関連道路事業等を女川町から受託し整備
※2 URの造成工事が完了した土地について、引渡しを開始した時期
Column パートナーシップ協定の締結と早期復興への工夫
女川町は宮城県の東端、牡鹿半島の基部に位置する水産業で栄えた港町です。東日本大震災では、住宅被害率85%にのぼる甚大な被害を受けました。
女川町では2011(平成23)年9月に減災を基本理念とする女川町復興計画を策定しました。しかし、被災率の高さと町の人員不足のため、URは女川町より包括的に復興を支援する要請をうけ、2012(平成24)年3月に町とURの間で「女川町復興まちづくり推進パートナーシップ協定」を締結しました。これにより、中心市街地だけではなく離半島部の集落を含め女川町全域の復興を支援することができました。中心市街地の高台住宅地の整備から漁港施設用地の整備まで、URが包括的に手掛けているのはこの女川町だけです。
女川町の震災復興事業はほかの被災地に比べて規模が大きく、中心市街地だけでも約220haといった、まちを丸ごと作り直すようなスケールの土地区画整理事業が進められました。その中で、住宅地を安全な高台に移転するとともに、まち全体をかさ上げすることにより、防潮堤が眺望をさえぎらない「海が見えるまちづくり」を進めた点も、女川町の復興まちづくりの特徴の1つです。

Photos 現地のようす
女川中心部地区
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