街に、ルネッサンス UR都市機構

街みちネット 第17回見学・交流会「関原一丁目地区事業概要説明」

これまでの活動の紹介

活動議事録

関原一丁目地区事業概要説明

宮内 勝美 氏(足立区都市建設部密集地域整備課不燃化推進係長)
宮内氏
  • 最初に関原一丁目地区の事業概要に少し触れまして、本日皆さんに見学いただくコースの順に現地のご紹介をします。
事業の概要について
  • 関原一丁目地区の位置は、南側に荒川放水路、西側には昭和46年に開通した都市計画道路補助100号線が通っています。
  • 事業区域の面積は約13ha、東西に、現在事業中の都市計画道路補助136号線、幅員20mの都市計画道路になります。
  • 地区の課題として、事業がスタートしたのが昭和62年度ですが、当時の地区の課題としては、老朽化した木造家屋が多かった、住、商、工が混在。道路の幅員が狭く、曲がりくねっており緊急車両もなかなか入っていきづらかった、公園、広場などのオープンスペースが不足していた、そういった課題がありました。
  • そこに修復型のまちづくり事業、国交省の今の事業名で言いますと、住宅市街地総合整備事業(密集住宅市街地整備型)を導入しました。防災性の向上と住環境の改善を総合的に図る取り組みを始めたところです。
  • 進め方としては、地元の方、町会、商店街の関係者の方が中心となって設立したまちづくり協議会と足立区とで協議をしながら、まちづくりを進めてまいりました。
  • 国と東京都の補助金を活用しながら、道路・公園の用地を買収して整備を進め、あわせて老朽建築物の建替えを促進してきました。
  • 昭和62年度から事業終了の平成25年度までの間の事業実績として、道路の拡幅整備がおおむね60カ所、公園・プチテラスの整備が11カ所、コミュニティ住宅の建設戸数が7棟68戸ございます。それと、事業の終了間際に防災街区整備事業が約0.4haの区域で行われました。
見学コースのご紹介
  • では、早速、マップの順番に沿って、本日の見学コースのご案内をしてまいります。
  • こちらが「関原の森」の全景なんですが、今、我々がおりますこの会場が愛恵まちづくり記念館ですね。同じ敷地内にはまちづくり工房館がございます。
  • 1番目の見学ポイントのまちづくり記念館は、もともと財団法人愛恵学園の幼稚園舎として使われていた木造の建築物を、今現在、区民が集会などで利用できる施設として改修をして貸し出しを行っています。この建築物そのものは、昭和5年に当時の清水組、現在の清水建設が建築した建物でありまして、当時としては珍しいスチーム暖房などを備えたモダンな建築物だということです。
  • 当初は、地域の学校にも通えない恵まれない子供たちを集めて食事を提供したり、教育を施したりという社会福祉事業も同時に行われていました。約60年間この地で活動を続けてきて、幼稚園の閉園とともに足立区が買収をして現在のような整備に至ったといった歴史があります。
  • まちづくり工房館は、まちづくり事業に伴いまして、作業場の移転先を必要とする方に用意した賃貸の作業所、いわゆる工場アパートという施設になります。
  • 関原通りフラワー・プチテラスは、商店街通りに面して整備されています。プチテラスとはいわゆるポケットパークで、300㎡以上の規模だと児童遊園として条例で管理されますが、そうした規模に満たないものは、プチテラスというネーミングで管理されています。こちらの施設は、商店街の方に日常的な管理をお任せしているのですが、自主的に万国旗を飾ったり、1年を通して非常ににぎやかな飾りつけが施されています。プチテラスの敷地内には、かまどスツールが4基ほど設置されていまして、座面を取り外すとかまどに早変わりするといった防災施設になります。
  • 続いて、ゴンタ・プチテラスです。先ほどのプチテラスからそれほど遠くなく、同じく商店街通りに面しています。ゴンタというのは、関原不動商店街のマスコットキャラクターのゴンタ君からネーミングをされたと聞いております。
  • こちらは商店街通りともう一方の足立区で管理する道路との角地で、すみ切りも整備されているのですが、この道路はもともとこんなに狭かったところを、道路の中心から2mセットバックして、道路の拡幅もあわせて行ったという箇所になります。
  • 続いて防災街区整備事業によって建設された土地・建物の共同化によるマンションです。事業区域が約0.4ha、従前は、建物が14棟建ち並んでいまして、無接道の宅地もあり、再建築ができないまま老朽化していた住宅街がありました。そこに足立区の管理するプチテラスと児童遊園、あと、道路を挟んだまちづくり用地を合わせた区域で、土地・建物の権利者は29名、足立区も権利者に加わりまして、市街地再開発法に準じた権利変換の手法を用いて、事業が実施されました。
  • その結果として、先ほど写真でごらんいただいた8階建て、60戸の共同住宅が建設され、公園は2カ所の公園を再配置、三角形状の公園を整備、それと、まちづくり用地だったところが、戸建てでの移転を希望した方のために、2区画だけ移転用地として用意しまして、残りは分譲されました。
  • 個別利用区は戸建て住宅が10棟並んでいます。
  • マンションの前に、足立区で整備したさんかく児童遊園があります。
  • この公園の中には、防災施設としてかまどベンチがあります。先ほどのタイプと異なり、座面を外して、かまどとして使えるベンチです。あとはマンホール・トイレ、便座椅子を設けて、その上にテントをかぶせて使うタイプのものが、男性用、女性用で2基設置されています。
  • あとは、100トンの防火水槽も地下に設置されました。
  • 次の見学ポイントは、防災街区整備地区計画によって整備された場所になります。地区計画が始まったのが平成17年度で、以前は3mもない狭い道路の両側にびっしりと家が建ち並んでいましたが、現在は建売り住宅が4棟建ち並んでいます。建替えの際に、足立区で道路の拡幅を行い、あわせて建売り住宅が地区計画のルール、壁面後退や、間口率が敷地の7割以上、その他もろもろのルールにのっとった形で建築されています。
  • 次はこぶしの広場プチテラスです。こちらも面積はとても小さく約30m2くらいですが、ちょうど交差点に位置していますので、すみ切りもあわせて整備されました。これによって緊急車両が通りやすく、なおかつ見通しが確保されて、歩行者の安全性が高まったという効果がありました。
  • 続いて、関原一丁目プチテラスです。こちらもやはり交差点の角に整備されたプチテラスです。足立区内では現在こういったプチテラスが100ヵ所以上できているのですが、そのうちの記念すべき第1号であります。現地へ行っていただくと、001と番号が振ってあるのが確認いただけると思います。
  • 次がふれあいコミュニティ住宅です。事業用住宅として、事業協力者のために用意した区営の賃貸住宅です。建物は3階建ての8戸です。間取りは全て3DKで、なおかつ1階には地域開放型の集会室を構えています。こちらの管理運営は、地元の梅田上町自治会さんが行っています。
  • 次がにこにこ児童遊園。こちらは、従前は老朽建築物が4棟建ち並んでいました。一度に土地を取得できなかったので、約10年越しで、まとまった広さの土地になった段階で公園の整備がなされています。やはりこちらの公園にもかまどスツールやマンホール・トイレが整備されています。
  • 続いて、最初に地区内にコミュニティ住宅が7棟68戸建設されているとご紹介しましたが、そのうちの第1号で、関原一丁目コミュニティ住宅1号棟から3号棟までが、平成元年に建設された地区内最初のコミュニティ住宅となります。
  • 従前は平屋建ての住宅が建ち並んでいた一画を区が土地を取得して、従前住んでいた方々は住宅の方に移られています。
  • こちらは、先ほどの住宅と地続きの敷地ですが、建設されたのはだいぶ経ってからで、平成14年、15年ごろに4号棟、5号棟が完成しています。こちらは、建物の中のつくりはバリアフリーで、なおかつ、エレベーターを備えたつくりになっています。
  • 関原一丁目てのひら児童遊園。こちらは、先ほど続けて見ていただいたコミュニティ住宅の1号棟から3号棟と4号棟の間に挟まれた、通り抜けの機能を持った児童遊園です。やはりこちらにもかまどベンチと100トンの防火水槽が埋設されています。
  • 最後は、スウィートポテト・プチテラスで、敷地の形がサツマイモに似ていることからネーミングされたようです。椅子がわりになる木製デッキの下には、容量は小さいですが、5トンの防火水槽を備えています。

関連ページ

メニューを閉じる

メニューを閉じる

ページの先頭へ