結果発表2024
たくさんのご応募ありがとうございました。
応募作品計695作品(復興:255作品、団地:440作品)の応募作品の中から厳正な審査の上、
大賞2作品 優秀賞6作品 キッズジュニア賞2作品 入賞作品14作品が決定いたしました。
審査員
大賞
復興
「天空の楽園」
高台にあるカモミール畑。一面に咲き誇るカモミール畑が美しく、また後ろに広がる山々や農村風景が見事。子供も景色が気に入ったようで母にたかいたかいをされ大満足。素敵な思い出になってくれたようです!
<審査員コメント 大西みつぐ氏>
震災時、人的被害はなかったものの、震度6強が襲った蔵王町ですが、現在の風景はカモミール畑に象徴されるような穏やか風景が広がります。インスタ映えしそうなブランコではなく、より高い位置から奥様とお子さんを雄大な風景に溶け込ませ、素朴な設定として捉えたところが秀逸です。さらに遠景の蔵王連峰も際立たせた色合いも効果的。
団地
「ともだちとの思い出」
同じ幼稚園に通う団地の友達。そのうちの一人が5月に引っ越してしまうので中庭でお別れ会をしていました。夕方になるまで遊び、同じ方向に歩いていく姿は離れてしまっても「また会えるよ」という気持ちにさせてくれました。この団地に住んでいたからできた友達でとてもいい思い出です。
<審査員コメント 6151氏>
満場一致の大賞作品。斜陽の中を歩く小さな背中が映画のワンシーンを切り取ったかのようで物語を感じる一枚です。光を受けてなびく髪に風を感じ、視線の先にみえる木々の花には別れと出会いの季節でもある春を予感します。いつか見た幼少期の記憶とも重なるような懐かしい気持ちになり、ノスタルジーな世界観と「離れてしまっても、また会える」という希望のような願いに強く共感できる作品です。
優秀賞
【復興】
「まめで達者な村を」
- いわき市の隣の鮫川村は大豆づくりが盛んです。住民の高齢化はますます高くなり、明日への生活不安がますばかりですが、それに負けないようにとお年寄りの方と若い方々が共に、明るく、元気な村づくりに頑張っています。この日も宝引きゲームで大はしゃぎでした。
- <審査員コメント 6151氏>
アングルが秀逸でインパクトの強い一枚。畳の間に集まってお宝を引こうと糸を手繰り寄せる仕草と彼女たちの表情からはわくわくとした期待が溢れていて、愉しげな声まで聴こえてくるよう。お宝が当たっても当たらなくても、きっとこの後みんなで笑い合えたのでは。そんなフレームアウトした時間の想像も自然と引き出してくれる愉快で穏やかな瞬間です。
【団地】
「夕暮の初雪」
- 昼過ぎから降り初めた初雪が、夕暮れになると、だんだんと、積りはじめてきた。雪を見せるためか、子供をつれて来たお母さんが、冷たいよとでも言っているように会話が聞えるような風景だった。
- <審査員コメント 大西みつぐ氏>
「初雪」とのことですが、欧米などのクリスマスイブの風景に見えてきます。色合いの美しさと奥の建物の影響かもしれません。よく見ますと写真は微かにブレていますが、二人の姿は止まっています。スポーツ競技撮影での「流し撮り」のような効果が偶然出たのでしょう。寒い中外に出たものの、家路を急ぐ親子の情感が優しく表現されました。
【復興】
「reborn」
- 津波が襲ったであろうこの場所には現在はアートが展示されている。震災を経験していない子供にとっては楽しい場所、大人にとっては震災を忘れないための場所と、全世代が楽しめるアートになっている。また、この場所は親から子への震災伝承の場所にもなっているのかもしれない。
- <審査員コメント 池邊このみ氏>
災害の爪痕を残す海岸に立つ白いアート作品。周辺の風景に溶け込んで、見る人を物語の世界に引き込む力がある。この場所を親から子への震災伝承の場所とした若い応募者のコメントが心に残るメッセージ性の高い作品である。
【団地】
「団地を彩る紅葉」
- メタセコイアが紅葉のピークを迎えていました。成熟した木々の紅葉と、住棟の吹き抜け部分の色が調和していて素敵でした。
- <審査員コメント 西田司氏>
みさと団地のメタセコイアと団地建築の個性を上手に切りとった作品。メタセコイアの紅葉の存在感と隣りあった団地の吹き抜け空間が素晴らしい構図で共存し、眺めているとどちらも愛らしいキャラクターに見え愛情が湧いてくる。写真を通してみさと団地の魅力を再発見させられた。
【復興】
「90歳差の共演」
- 何十年も繰り返されて来た仕事を震災後もやり続ける93才の祖母と誰に言われるまでもなく、手袋と道具を準備し仕事を手伝い始める3才の娘。昔から続いてきた、今はあまり見られない素晴らしい風景
- <審査員コメント 西田司氏>
タイトルにある「90歳差の共演」がこの写真の背景にある何十年も続いてきた仕事の日常が毎日継続してきた生々しさを伝えている。山のような海藻を相手に奮闘している3才の娘さんと、その後ろで黙々と仕事する93才の齟齬の構図が秀逸で震災前の風景を取り戻し、次の世代へ継承していく海辺の営みの尊さを切り取った作品。
【団地】
「節目の春」
- 異国の地で迎えた大切な卒業の日、家族と共に新しい希望を育んでいます。
- <審査員コメント 池邊このみ氏>
桜の名所でもあるひばりが丘団地で、若い国際人が互いの卒業を祝いかわす微笑の瞬間を撮ったこの写真には、見た人をとても幸せな気持ちにさせる大きな力がある。団地が国際人居住の手本になってくれると嬉しい。
キッズ・ジュニア賞
【復興】
「幸せの輝」
- 雪が降る日、部活帰りに歩いていたときにあまりにも綺麗だったのでシャッターをきりました。この景色は南三陸町民の方々の努力が作り上げた絶景だと思います。
【団地】
「アザレアのある暮らし」
- 団地のそばに咲く美しいアザレアの花が毎日に安らぎをもたらしてくれます。
入賞
【復興】
「大漁踊り」
- 美しいコバルトブルーの海を舞台に、色鮮やかな大漁旗を装飾した船に乗った獅子が港内一円を勇壮に舞う海上獅子舞は圧巻の迫力。夜には女川湾内から打ち上げられる海上花火大会も予定しており、年代問わず楽しめます。
【団地】
「夏の終わり」
- 上町公園での盆踊りと団地、2023年夏の終わりの記録。この場所での盆踊りは50年以上の歴史があるとの事です。
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