街に、ルネッサンス UR都市機構

街みちネット 第1回見学・交流会「Jコートハウス整備の経緯」

これまでの活動の紹介

活動議事録

Jコートハウス整備の経緯

象地域設計:江國氏
上十条の密集事業について
  • 行政からの呼びかけを一部の人に行うと作為的に捉えられてもいけないので、5番地の街区全体に呼びかけをした。
  • 整備の急がれる地区」(約140軒)は特に密集度が高く、中央のD路線の拡幅も計画されているため、北区から、 共同の土地利用により道路整備や住環境の改善を図るための検討の委託を受けた。
  • 検討の取り掛かりとして、対象地区の140軒で戸別訪問を行い、ほぼ100%の世帯で意見を聞いた。 その結果、狭小敷地・接道不良など、個別建替えでは解決しない課題があることがわかったため、 共同化に関心がある権利者が多い3地区を抽出して勉強会を始めた。
5番地の従前の課題と合意形成の経緯
  • 上十条の密集事業は建替促進が4箇所あり、助成を使って単独建替えと賃貸住宅の整備を行っている。また、公園・広場整備が5箇所と比較的多い。
  • 街区内に二項道路があり、車が通れない路地空間となっていた。拡幅の計画のあるD路線は、タクシーや通勤・通学のルートであるため、 自動車歩行者共に交通量が多い危険な路線となっており、北区が6mへの拡幅を計画していた。
  • 5番地は、地主が1人で、複数の借地人がいた。借地人はほとんど70~80歳代の家族や単身者であった。11軒中2軒は5年前に建替えをしており、最初は反対を受けた。
  • 反対の権利者も含め、検討を進めるための会合を行った。意見が出しやすいように、紙に書いてもらう、模型を使う、カードを使うなどのWS方式をとった。 戸建住宅に長年住んでいた権利者は、ほとんどが集合住宅に対して狭い・暗い・画一的な間取りなど悪いイメージを持っていたため、 コーポラティブの事例であるセレス神谷の見学会を行い、イメージの払拭を図った。
  • 共同建替えでは初期の段階では敷地等が最終的にどのような形状になるかわからないため、様々な想定で検討を行った。 まずは二項道路を残すケースを検討したが、敷地・建物が分断され北側の住棟の環境が悪くなるという問題があった。
  • 二項道路の廃道、築5年の住戸の除却により敷地を一体とした場合、まとまった建物が建てられるが、権利者全員の仮住まいが必要になるという問題があった。 最終的には二項道路は廃道とし、築5年の住宅は残して、二期に分けて施工を行うこととした。
  • 築5年の住宅を残すにあたって、二項道路の廃道により角地から接道が1方向になること、D路線の拡幅部分がバルコニーにあたることといった問題があった。 そこで地主、権利者の間にコーディネーターが入って話し合いを行い、借地面積を増やして拡幅部分にあたるバルコニーを南側に付け替えることで、 権利者の同意を得た。
  • 合意形成は、他事例の勉強会から始め、それから具体の建物計画、資金計画の検討会へと段階的にゆるやかな合意をつくりながら 検討の確度を上げていくことで徐々に進めた。勉強会に1年、検討会に1年半をかけて最終的な合意に至った。
事業手法等の検討経緯
  • 合意がまとまった段階で、住戸数が30戸弱となることがわかり、権利者の住戸を除く15戸の処分の方法を検討した。検討の結果、施工会社による引取りは難しく、 公的デベロッパー、民間デベロッパーは規模が小さいため採算が合わないと断られ、事前募集方式(コーポラティブ方式)を採用することとした。
  • 募集にあたってはまず権利者に住戸を選んでもらい、残った住戸は取得価の目安を付けて募集した。
  • 応募者は近隣住民が多く、15軒中10軒が徒歩圏の住民という地域密着型のコーポラティブハウスとなった。
周辺の共同建替えの状況について
  • 7番地は5番地の半年ほど前から街区全体の共同化の検討を始めた。2年程度検討を行い、最終的には3件の建替えとなった。 建替え後の住戸は全て賃貸であり、1年ほど前に竣工した。
  • 9番地は、Jコートハウスを見た地権者から同様の建替えができないかと相談があった。防災上危険な地区であり、 北区としても整備を進めたい地区であった。街区全体に呼びかけを行い、昨年度に勉強会、今年度は検討会を行っている。

関連ページ

メニューを閉じる

メニューを閉じる

ページの先頭へ