UR賃貸住宅 団地景観フォト&スケッチ展2015 結果発表
募集テーマ 「ふれあいの団地 ~暮らしの風景~」
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UR賃貸住宅は、日本全国に1,700団地以上あります。その立地や規模、設立年代は様々ですが、それぞれの団地が、緑豊かな住環境や、団地を舞台にしたいきいきとした生活シーンなど独自の魅力ある景観を育んでいます。
団地ならではの魅力を皆様と共有することを目的として2008年に「団地景観サミット」という名称でスタートした写真とスケッチの公募展は、今回で7回目の開催を迎えることができました。
2014年から、開催名称を「UR賃貸住宅 団地景観フォト&スケッチ展」として改め、2015年は「ふれあいの団地~暮らしの風景~」をテーマに開催いたしました。
応募作品は、UR賃貸住宅のコミュニティや景観を題材とした写真、またはスケッチとし、皆様の団地景観に対する想いを、タイトルとメッ セージで表現していただきました。
応募資格は、できる限り多くの方々に参加していただくため、団地にお住まいの方だけではなく、団地に関心のあるすべての方としました(プロの写真家や画家の方を除く)。
約4ヵ月の募集期間を経て、221名の皆様から、約500作品(フォト463作品/スケッチ36 作品)のご応募をいただきました。
その中から、4名の有識者審査員(以下、審査員)による審査とUR職員投票によリ、受賞作品を選出しました。なお、審査過程では作品の応募者名を無記名とし、写真やスケッチの内容に加え、タイトルとメッセージを含めた総合的な評価をさせていただきました。
審査員
結果発表
フォト大賞 | 1作品(全審査員による協議により選定) |
スケッチ大賞 | 1作品(全審査員による協議により選定) |
UR理事長賞 | 1作品 |
優秀賞 | 5作品(各審査員1作品、UR職員投票による最多得票1作品) |
入賞 | 15作品(UR 職員投票による上位作品) |
大賞
フォト大賞
「雪の日」
撮影場所:五輪(北海道)
山内 佳子さん
雪がしんしんと静かに降る冬の五輪団地の風景です。 雪かきは大変ですが、こんな幻想的な風景は雪国ならではのものです。
<審査員コメント 大西 みつぐ氏>
「足音だけが通り過ぎていく、雪の降る街」。誰もがいつか歌ったあの世界が静かにここに息づいています。とても美しい色彩で表現されました。左端の街灯が入ったことで奥行き感も強調され、中央の部屋の灯りも加わり、私たちの暮らしの中での安堵感を盛り上げています。細かな雪もまさに幻想的。落ち着いた描写力です。
スケッチ大賞
「みどりがいっぱい」
描いた場所:壬生坊城第2(京都府)
居村 倫也さん
夏の暑い日でしたが、この場所だけは、涼しい風があって気持ちが良かったです。小学生の女の子と若いお母さんと幼児が安心して散歩しているのが見えて、見ていると私も心がなごむ光景に出会えました。当たり前の情景ですが、幸福感をいただきました。
<審査員コメント 池邊 このみ氏>
URの団地の緑溢れる空間の居心地の良さが、スケッチとメッセージから伝わって来る作品です。お子さんの手をひくお母さんや、ベランダの風景が心和むもので、暖かい団地の雰囲気が伝わってきます。スケッチの技術もピカイチ、素晴らしい作品です。
理事長賞
「隅田の流れに」
描いた場所:豊島五丁目 (東京都)
武元 清親さん
にわか雨があがり、西日がまぶしい隅田川沿いの遊歩道。団地をみながらの散歩の親子が気持ち良さそうです。
<審査員コメント UR都市機構 理事長 上西 郁夫>
にわか雨が上がり、澄んだ空気を感じさせる日暮れの情景と、水面に映る団地のシルエットが相まって、とても美しく仕上がっています。団地が年月を経て周囲に馴染み、今では隅田川の風景の一部となっていると強く感じました。
優秀賞
優秀賞(大西 みつぐ 選)
「ピンポーン」
- ある時はほうき、ある時は虫取り網。この技を身につけてから、下の階のおばあちゃんがお家の前に傘を置いておいてくれ、幼稚園からの帰りにピンポンすると、お菓子をくれます。温かい団地。大好きです。
- <審査員コメント 大西 みつぐ氏>
悪戯ではなく、下の階のおばあちゃんの計らいで傘が準備されているようです。毎日のかわいい訪問者。きょうも、お菓子が待っていそうです。こんな温もりが豊かな環境を育んでいるのでしょう。シンプルな構図ですが、おばあちゃんの笑顔がドアの向こうにうかがえます。素朴なスナップショットは生きている実感を伝えます。
優秀賞(千葉 学 選)
「夏の風物詩」
- 25年ほど住んでいるが初めて団地で花火をみるので、花火の高さ、位置がわからない。20時初打を5階自室からカメラでのぞき三脚の必要なことを確かめ、他棟の前で撮影開始。20時10分、残り20分しかないのでここで辛抱する。夜でも汗はべったり。花火はそれとは無関心で打ち上がる。それをみる人々は汗も忘れ花火に見入る。
- <審査員コメント 千葉 学氏>
25年ほど住んでいるが初めて団地で花火をみるので、花火の高さ、位置がわからない。20時初打を5階自室からカメラでのぞき三脚の必要なことを確かめ、他棟の前で撮影開始。20時10分、残り20分しかないのでここで辛抱する。夜でも汗はべったり。花火はそれとは無関心で打ち上がる。それをみる人々は汗も忘れ花火に見入る。
優秀賞(なかだ えり 選)
「親子の絆 」
- どうしてわかったのか住人が居なくてドアの開け閉めが無い事をスズメが知り巣を作りヒナをかえしたのです。30年近く住んで居る私の階段は初めての事。カラスがヒナの声を聞きつけ近づくと親スズメが夢中でカラスを威嚇している様子を私はそっと見守り足音をしのばせてその場を去り、親子の絆の深さをしみじみ感じさせられましたね。
- <審査員コメント なかだ えり氏>
作者の応募4作品のすべてが、団地内の暮らしをいきいきと描いた力作でした。なかでもこの作品に惹かれたのは、お祭などのハレの日でなく、何気ない日常の一場面だったことです。見逃しがちな変化や気づきも、絵にしたことでくっきり、そして温かく浮かび上がっています。
優秀賞(池邊 このみ 選)
「コミュニケーション広場 」
- 我が奈良北団地の第2広場は四季によっては桜など木々の花が咲き乱れて美しい。散歩道は色々な草花が咲き眺めながらの散歩は格別に楽しい。各棟でも花が咲き手入れをする方々と思わず会話が進む。まさに、ワンダフル・コミュニケーション広場です。プールでは小さなお子さん達のコミュニティの場……。
- <審査員コメント 池邊 このみ氏>
奈良北団地での山の見える風景の中に、住棟と子どもの遊び場、プール等と、そこで遊ぶ親子が活き活きと描かれた楽しい作品です。花の世話をする人との会話をはじめ、団地の広場を「ワンダフルコミュニケーション広場」と名づけ、団地の暖かさが伝わってくる魅力的なスケッチです。
入賞
「笑顔も思い出に」
- 両親が長年住んだ団地を離れることになり、姉と二人で孫達を連れて遊びに行きました。ベランダから見える公園は子供達も大好きで、はしゃぐ姿を見ていると少し寂しくなりました。私と同じように子供達にとっても思い出の公園になるのでしょう。おばあちゃんの団地が好き。と言う長男の為にもいつかまた遊びに行きたいです。
「紅葉の絨毯」
- 雨の日にも外に行きたがる2歳の息子を連れてしぶしぶ出かけた日のこと。とても綺麗な紅葉のグラデーションに出会い、育児の疲れが一気に吹き飛びました。息子のおかげで団地の中で四季の移り変わりを日々実感しています。
「朱と黄金の夕焼け」
- 8月のある日突然雲が焼けはじめた、急いで9号棟14階に上る、コンフォールの上は真っ赤、遥か奥多摩の山脈の上は黄金色、初めて見る朱と黄金の夕焼けだった。
一緒に食べよう
- URの団地えびなは厚木駅前にありながら、前に田んぼがひろがっていて、毎年9月には「かかしまつり」が行われてて地域の人たちが様々なかかしを作成して、多くの人たちが訪れます。今年最優秀賞を取った「おにぎりざんまい」を撮影していたら、ご両親が子供さんを連れておにぎりを持たせて記念撮影をしている姿をご両親の了解を得て撮影させてもらいました。
桜夜景の遊歩道
- 桜の咲く前には近くの公園の梅林にメジロが飛び交い、春を連れて来て、そして桜が咲き、川面に夜桜が綺麗に照らしだされる。 自然を身近に感じて楽しめる住まいです。
桜とともに。
- 息子が生まれてから、三度目の春がやってきました。大好きな桜の季節です。息子がこの街で育って三年目の桜の季節です。こうして、家族とともに、笑顔で一年、桜の季節を迎えることのできる喜び。何もない日常を送れることの喜び。幸せな日々にありがとう。感謝の気持ちを込めて。来年も家族でこの街の桜をみれますように。
静けさの中で
- スーパームーン出現の日。団地の建物群とのフレーミングするには午前5時頃にタテ位置に撮らなければならない。生憎の厚雲にはばまれはしたが一瞬とぎれシャッターを押すことができました。団地の明りと海面の映り込みの美しさがまるで不夜城のようです。