としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK)
概要
としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK)は、造幣局東京支局跡地において、災害に強く地域の賑わいを創出する活力ある市街地形成を実現するため、UR都市機構が行う防災公園街区整備事業と豊島区が行うPark-PFIを組み合わせることによって、防災機能と賑わい創出機能を兼ね備えた防災公園として整備された。
事業実施にあたっては将来の管理運営を見据えた整備をするため、公園を整備するUR都市機構と将来公園管理者である豊島区が共同で設計・施工・管理運営さらにPark-PFIを加えた一体発注を行い、効率的な公園整備と質の高い公共空間の創出を実現した。
所在地:造幣局地区(東京都豊島区)
令和4年度 第38回都市公園等コンクール「国土交通大臣賞」
受賞年度:2022 主催者:一般社団法人 日本公園緑地協会
受賞物件名:としまみどりの防災公園 官民連携の取組み
共同受賞者: 豊島区、日比谷アメニス・都市計画研究所・株木建設・NTT アーバンバリューサポートコンソーシアム(構成団体:株式会社日比谷アメニス/株式会社都市計画研究所/株木建設株式会社/NTT アーバンバリューサポート株式会社)
【講評】
設計・施工・管理運営を一貫して行い、官民が連携した新たな事業体制により事業を実施することにより、管理運営を見据えた施設整備と、公園施設を最大限活用した発展的な管理運営を実現し、周辺地域の防災性向上と賑わいの創出を両立している点が大変高く評価されました。
第2回グリーンインフラ大賞「優秀賞」
受賞年度:2021 主催者:国土交通省
受賞物件名:IKE・SUNPARK としまみどりの防災公園(イケサンパーク) ~官民連携によるフェーズフリーな公園整備と人、モノ、公園、まちを育てる仕組みづくり~
共同受賞者:豊島区、日比谷アメニス・都市計画研究所・株木建設・NTTアーバンバリューサポートコンソーシアム
【講評】
官民連携による公園整備・管理運営を通じて、木造密集市街地における防災性の向上と、賑わいの創出という地域の複合的な課題解決を実現している事例である。平常時は憩いの場となり災害時には避難場所・ヘリポートともなる芝生広場、散策ルートとしての活用を想定した防火樹林帯など、緑空間の多機能性を活用した取組が行われている。さらに、地域と連携した公園利活用の仕組みづくり、まちづくりの核となる4公園の回遊性確保など、公園内にとどまらない面的な取組が行われている点が高く評価できます。
2021年度グッドデザイン賞
受賞年度:2021 主催者:公益社団法人 日本デザイン振興会
受賞物件名:造幣局地区における防災公園街区整備事業を活用した防災性向上と賑わい創出
~としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK)~
共同受賞者:豊島区、(株)日比谷アメニス、NTT都市開発(株)、(有)ソラ・アソシエイツ、(株)北村大作建築設計事務所
【講評】
防災と賑わいの2つの課題に対応する公園。近年のPark-PFIで懸念される過度な商業化に対して、公園としての良いバランスを保ち、日常に寛ぎと安心を与える空間となっている。さらに、コミュニティバスの運行ルートへの編入、今後整備される大学キャンパスとの連続性など、周辺・広域地域との連動によって、公園単体の整備に留まらずまちづくりに寄与するものとなっている。都市生活でのさらなる公園の使いこなし文化が育つ土壌となることを期待したい。
出典:(財)日本デザイン振興会
都市住宅学会・業績賞
受賞年度:2021 主催者:公益社団法人 都市住宅学会
受賞物件名:造幣局地区における防災公園街区整備事業を活用した防災性向上と賑わい創出
~としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK)~
評価項目:まち・しくみ
【講評】
設計施工から管理運営、Park-PFIまで一体的に行う者を公募し発注するという独創的な事業手法を用いて、地域住民や来街者が使いたくなる公園を実現している。また、IKEBUS(コミュニティバス)がプロムナードに取り込まれるなど、交通計画とも連動した先進的な取り組みである。豊島区の池袋駅周辺地域基盤整備方針2018では、応募公園を含む4つの都市公園を「アートカルチャーハブ」と位置づけているが、本事業は新規整備であり、かつ、都市防災を正面から受け止めてデザインとプログラムを展開しており、都市拠点開発と公園整備という点から重要な意義を有している。
出典:公益社団法人 都市住宅学会
全建賞<都市部門>
受賞年度:2020 主催者:一般社団法人 全日本建設技術協会
受賞物件名:としまみどりの防災公園の整備による防災機能の強化と地域の賑わい創出
評価項目:まち・しくみ
【講評】
地域の賑わいを創出する防災公園の整備。密集市街地改善と併せて防災公園を整備することで、地区全体の防災性の向上を図った点や、日常における賑わいの拠点として、池袋地区の回遊性向上に寄与している点、Park-PFI制度等を活用することで、民間活力も活かしつつ、発注スケジュールの短縮を図った点が評価された。
出典:令和2年度 全建賞