武庫川団地
概要
URにおける西日本最大の団地である武庫川団地では1990年頃から人口が減少し賃貸住宅の空室が増加。2001年に団地再生マスタープランを策定し、広場や立体駐車場の整備、バリアフリー化等の環境整備を行い、2009年以後団地マネジメントを進めた。
UR・阪神電鉄・武庫川女子大学の三者は2014年以降、包括連携協定を個々に締結。2021年の「赤胴車」の設置を契機に、三者の産学連携をさらに活かし、様々な取組みを展開し団地活性化に成果を上げてきた。
地域コミュニティの拠点となっている「赤胴車」では、子育て支援やマルシェなど多くのイベントが開催され、空室率が大きく改善し、近年は子育て世代が増加する傾向もみられる。
2023年都市住宅学会業績賞
受賞年度:2023 主催者:公益社団法人都市住宅学会
受賞物件名:武庫川団地におけるURグループ(UR、JS、URコミュニティ)×阪神電気鉄道×武庫川女子大学の産学連携による団地活性化~コミュニティ活動の拠点「赤胴車」~
共同受賞者:
武庫川女子大学
阪神電気鉄道
日本総合住生活
【講評】
阪神電気鉄道、武庫川女子大学、URグループがタッグを組み、役割を終えた阪神電気鉄道の車両「赤胴車」を設置して地域のコミュニティ活動の拠点とすることにより団地の活性化をめざす本事業は、各組織の持つ資源やノウハウの強みが発揮された産学連携の有効なモデルであると評価される。
赤胴車と周辺の広場で行われる様々なイベントは、地元自治組織を含む関係者の密な連携によって展開される独創性の高いものとなっている。
赤胴車の認知度が上がり、団地外からも来訪者を増やしている。また、団地入居率は増加傾向にある。さらに団地内・外の住民が抱く地域イメージの向上が確認されており、本事業の社会的貢献度は高いといえる。