シャレール海岸通のRenovation
2012年1月UP

団地建設から50年を経て2012年に再生された、「シャレール海岸通」についてご紹介します。
海岸通団地からシャレール海岸通へ
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「シャレール海岸通」位置図
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従前団地「海岸通」
(全国団地景観サミット2008応募作品) -
建替後団地「シャレール海岸通」
シャレール海岸通の誕生まで




街区景観の継承と創出
建物の低層部を、周辺の歴史的景観と連続した街並みを形成するデザインとするなど、関内地区とみなとみらい21地区の結束点に相応しい、新旧横浜を融合する都市景観づくりに取り組みました。
ファサードデザイン
- 隣接する旧生糸検査所(横浜第二合同庁舎)の軒線ラインを踏襲し、21mの軒高で建物ボリュームの分節化を図っています。21m以下の低層部では通りの連続性に配慮して、隣接建物の壁面ラインやデザイン的な特徴(シンメトリー、窓割り等)を踏襲し、歴史性を継承したレンガ造りの重厚さを感じられる外観としました。
高層部はセットバックさせることで圧迫感を軽減し、みなとみらい地区との連続性に配慮した、軽やかで現代的なデザインとしました。


ライティングデザイン
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高効率で環境に優しい照明器具を積極的に採用し、高いメンテナンス性と低いランニングコストで街を演出する景観照明を行っています。
万国橋通りの照明計画
- 舗道に埋め込んだLED照明で、樹木をアップライトしています。また、建物下層部の柱やプランターの間接照明により、空間に奥行きをもたせました。

共用廊下の照明計画
- 共用廊下の壁や天井に間接的に光をあてて、やわらかな雰囲気を作り出しています。やわらかな光は、まとまりのある外観と落ち着きのある街の表情をつくり出します。

景観照明
- 歴史的建築物の特徴である軒高21mの頂部にLEDのライン照明を設置して、港横浜の夜景を演出しています。

街路空間の演出
都心でありながら落ち着きとやわらかさが感じられるように配慮して、街路空間をデザインしています。
歩行者空間では、建築とランドスケープが一体となった空間秩序や、歩道を歩く際のリズム感などを大切にしています。
万国橋通り側イメージパース
区画道路の演出
- シャレール海岸通の建設とともに、道路沿いを整備しました。夏に小さな花をたくさんつけるエゴノキを植え、店舗前には、海の波をイメージした緑の海波マウンドを設置して、街の個性であるモダンな雰囲気の街路空間を演出しています。

街角広場の創出
- シャレール海岸通では、敷地の南に街角広場を配しました。シンボルツリーのセンベルセコイヤや黒御影石のプランター・ベンチ、小さな緑のマウンドが、空間にやわらかさを加えています。

