保土ヶ谷駅前ハイツにおけるバリューアップ改修
2015年9月UP

About
- 昭和57年に管理開始した保土ヶ谷駅前ハイツ(神奈川県横浜市保土ヶ谷区)は、JR横須賀線「保土ヶ谷駅」から徒歩2分という至近距離に立地し、利便性の良さを誇る団地です。また、団地の居住者や施設利用者のみならず駅やバスターミナル利用者、更に先の住宅地へ向かう通り抜け歩行者など多くの人々にとっての中庭広場としての機能を併せ持っています。
管理開始:昭和57年3月 住戸数:250戸(平成24年12月時点)


Concept
- 団地の付加価値向上はもとより、駅前エリアの再整備という公的な側面の双方を同時に目指しました。そこでランドスケープデザインと照明デザインに基軸を置きながら、下記のコンセプトのもと団地全体のバリューアップ改修を行いました。

Coordinate
1.シックで洗練された横浜の住まいをイメージした外壁デザイン
- 目立たなかった外壁色にメリハリをつけました。

2. エントランスのグレードアップ
オートロック化によりセキュリティゾーンを形成すると共に宅配ボックスを設置しました。

3.エレベータホールの階数表示板のデザインの統一
階数表示板を外壁に合わせたモダンなデザインに変更し、間接照明(LED)により天井を柔らかく照らすことで落ち着きのある空間としました。


4.ランドスケープを一新
団地の歴史と住人の記憶の継承をするため、3 本のけやきを残しました。この既存の高木を組み込み気持ちのよい木陰の下で思い思いにくつろげる「GREEN SQUARE」、通り抜け動線を「ZEBRA PATH」としストライプ状のデザインで統一しました。また、中央階段は壁や床をモノトーンの濃淡でメリハリをつけ、ステンレス製のサインを設置し、手摺もガラス製に変え、建物外観と調和した洗練された横浜をイメージしたシックな空間にリニューアルしました。


5.共用廊下を洗練されたイメージにリニューアル
モノトーンで統一したデザインを基調に、玄関の扉の交換と扉枠の塗装を行い、インターホン、窓の面格子、防風スクリーン(1号棟)、手摺パネル(2号棟)等を取替えました。


6.光に意味を持たせるライティングデザイン
人が流れる、歩く、止まる、留まる、集う、語らうなど、光に意味を持たせたデザインとしました。

- 2号棟吹き抜け
各住戸の玄関扉前の照明をダウンライトの温かい光に。

- 1号棟共用廊下

- 2号棟B1階エントランスホール
間接照明により壁面を柔らかく照らし、品格のある雰囲気を演出。

- 2号棟EV ホール下
間接照明により天井を柔らかく照らし、「止まる結節点の光」を表現。
開口部から溢れる光により、駅から見た建物の表情をやわらかく見せる。

- 住棟ファサードの照明
駅からのアプローチで目に飛び込む2棟の住棟壁面。左側の1号棟の共用廊下では、湾曲した半透明の板に光をあてることで行灯のように見える工夫をし、シンボリックなファサードを創出。

- 2号棟B1階エントランス

- 中央階段
手摺照明、サイン照明が中央階段をドラマティックに演出

- GREEN SQUARE
集い・語らう、楽しく安らげるよう、ベンチ座面裏へ設置した照明器具による足元への間接照明
Access
住所:神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町123番
交通:JR 横須賀線「保土ヶ谷」駅 徒歩2分