ひがしさかどマルシェ
東武東上線「若葉」駅からバスに揺られて約10分。のどかな住宅街に立つ「UR賃貸住宅」にて、快晴の10月に「ひがしさかどマルシェ」が開催されました。「おいしい!たのしい!気持ちいい!」をテーマに、地域と団地とをつなぐマルシェ、団地の野外空間をいかした遊び・体験コーナー、地元中学校の吹奏楽部による演奏など、盛り沢山な内容となった当日の様子をレポートします。
埼玉県の中央に位置する坂戸市。その東部に建つ「東坂戸団地」は、自然を身近に感じられる環境が魅力で、春になると中央を流れる大谷川沿いが綺麗な桜並木となります。
「ひがしさかどマルシェ」の会場となったのは、団地の中央にある「東坂戸団地センター広場」。10時すぎに最寄りのバス停を降りると、会場は開始早々にもかかわらず多くの人で賑わっています。
地域と団地をつなぐマルシェ
会場で1番の盛り上がりをみせているのは、「地域と団地をつなぐマルシェ」と看板が立てられたエリア。三陸復興マルシェ、採れたて野菜の軽トラック市、さかど自慢の逸品ミニマルシェ、キッチンカーなどが集まり、様々な品が並んでいます。
海の幸や銘菓が並ぶ三陸復興マルシェ
三陸復興マルシェのブースには、岩手県三陸エリアの物産品がズラリ。「石川水産」の「生シラス」や、「丸徳」の「かまぼこセット」などは、旨味をそのままギュッと冷凍したもので、自宅で三陸の海の幸を堪能できます。
中には約200年の歴史を持つ老舗の逸品も。「八木澤商店」の「奇跡の醤」は、東日本大震災で蔵や工場が全壊流失した後、奇跡的に見つかった震災前のもろみを使用した品。「志たあめや」の「かりんとう」は、三陸独特のうず巻き模様をしたチップス型の銘菓で、JALファーストクラスの機内食に選定されたこともあるそうです。
岩手県では美味しいことを「くるみあじがする」と表現するほど、古くからくるみが親しまれています。今回のマルシェでも、和ぐるみを使用したお菓子「くるみあんじぇ」や、ほどよい食感のオニグルミを刻んだ「くるみ羊羹」などが並んでおり、来場者も足をとめて興味津々です。
他にも「かきの醤油煮」や「桑の葉のほうじ茶」、世界で初めて薬剤師が作ったチョコレートなど、老舗から新しい会社の品までがバリエーション豊かに並んでおり、まさに三陸エリアの魅力が凝縮したブースとなっています。
坂戸市農産物生産組合の軽トラック市
軽トラック市では、坂戸市農産物生産組合の皆さんが、採れたての農産物を販売。「いつもより安くしているよ」とおっしゃる通り、安いものなら100円の札がつけられています。坂戸市で採れた規格外のニンジンを活用した「にんじんドレッシング」も販売しており、にんじん特有のくせが少なく、子どもでも食べやすい味になっているそうです。
さかど自慢のたまごやジャム、イメージキャラクターのマカロンも
さかど自慢の逸品ミニマルシェと題した4つのブースでは、坂戸市の事業者がこだわり商品を販売しています。「武藤養鶏場」の「さかど葉酸たまご」は、ビタミンB群の一種である葉酸を多く含んでおり栄養満点。ブルーベリーガーデン「マサキファーム」のブースには、農園で採れたブルーベリーを使用したジャムやジュースが並んでいます。
「ここのお菓子好きなの!」と声をあげる来場者もいたのが、「お菓子の家 PAOPAO」のブース。1番人気の「花の街坂戸マドレーヌ」をはじめ、坂戸市が象の形に似ていることから作られた「ぞうサブレ」、坂戸市イメージキャラクターのマカロン「さかろんマカロン」など様々な商品が並んでいます。お菓子といえば、地域活動支援センター「ぽてと工房」のクッキーセットも美味しそうです。
キッチンカーでも坂戸市の食べ物が楽しめる
「おじま自然農園」のキッチンカー では、坂戸市で育てられた軍鶏を使用した料理を販売。「しゃも焼き」が500円、「しゃもめし」が900円と、「原価取れてないかも」と店員さんがおっしゃるほどリーズナブルに売られており、お昼頃にはほぼ完売するほどの盛況です。
「おせんさんの団子屋」は団地の近くにあるお店で、新米で作った団子が並んでいます。1番人気は「しょうゆだんご」だそうで、川越にある老舗「松本醤油商店」の「はつかり」を使用。その他にもオムライスやワッフルのキッチンカーも出ており、イートスペースは多くの来場者で賑わっています。
団地の新しい地域交流スペースでは面白い企画が目白押し
団地センター広場に面した空き施設が地域交流スペースに生まれ変わり、様々な企画が行われています。この地域交流スペースはオープンしたばかりだそうで、入口では団地自治会の皆さんが地域交流スペースの名前や使用目的を募集。来場者が書いたアイデアが次々と壁に貼られていきます。「黒板の絵も地元の住吉中学校の生徒たちが描いてくれました」と教えてくれたのは、団地が建てられた当初から住んでいらっしゃる方で、賑わうマルシェの様子に目を細めていました。
地域交流スペースでは「遊びながらSDGs体験」や「ハロウィンの仮装グッズ貸出&フォトスポット」なども行われていたほか、「ツール・ド・東坂戸団地」と題して坂戸市内をサイクリングしながら、その自然豊かな風景を中継するなど、面白い企画が目白押しです。
団地の屋外空間は、遊び・体験エリアに
マルシェエリアから木々が並ぶ道を進むと、遊び・体験エリアが広がっています。団地内の屋外空間を利用しており、焚き火で焼きマシュマロや薪割りなどが体験できるスペースとなっていました。また、遊具近くにはハンモックが設置されており、子どもだけでなく高齢者の方も「揺られてみたい!」と参加。木漏れ日がさす中、来場者それぞれが思い思いの時間を過ごしています。
「電動キックボード試乗会」は16歳以上の方が参加可能で、木々の中をほどよいスピードで走ることができ、風を切る心地よさを体感できます。
「坂戸市立住吉中学校」吹奏楽部による演奏も
12時になると会場中央で、「坂戸市立住吉中学校」の吹奏楽部による演奏が始まりました。『sing sing sing』や『テキーラ』など、誰もが知っている曲を披露し、多くの人が楽しそうに聴いています。途中、来場者がURのCMソングの指揮を体験できるコーナーもあり、子どもから大人まで楽しそうに腕を振っていました。
大盛況のうち終了
その他にも、スタンプラリーやソーラー発電体験など様々な催しが行われており、大盛況のうちに幕を閉じた「ひがしさかどマルシェ」。地域と人が楽しく繋がることができ、老若男女が笑顔になれる素敵なイベントとなっていました。