INTERVIEWインタビュー

地域に愛される
「名作団地」を、
現代的に再生する。

技術系総合職・建築(設計)H.K2018年入社(中途)/ 埼玉県出身

2020年10月取材

ひとつを極めるよりも、幅広い建築経験を積みたい。

私は大手住宅メーカーで5年半ほど勤めた後、URに転職しました。前職の業務は、木造戸建て住宅の現場監督。建築の最前線でモノづくりに携わることは楽しかったのですが、「より幅広い経験を積み、建築知識を深めていきたい」という想いも年々強くなっていきました。それに私にとってお客さまからの「ありがとう」が何よりのやりがいだったので、もっと多くの人に役立つ仕事が出来れば、喜びも2倍3倍になるのではないか、と考えたことも転職のきっかけになりました。

その点、私の中でURと言えば「団地」と「街づくり」というイメージ。公共性の高い建築事業を多角的に手掛けていることから、転職先の第一希望にあげていました。それに、私はひとつのことを極めるよりも、オールラウンダーを目指したいタイプ。ジョブローテーションで新しい経験、新しい技術にいくらでも挑戦できる環境も、入社の決め手になりました。

現在は、賃貸物件の建築部門にいます。URの団地は約18年に1度、安全・安心の環境づくりや付加価値の向上を目指して、大規模な外壁修繕工事を実施するのですが、私はこうした保全工事の設計発注や工事発注、設計監理に携わっています。前職で培った調整能力や、現場の人を動かすスキルは今も大いに活きていますし、「これまでやってきたことは間違っていなかった」と感じながら、日々新しいチャレンジを続けています。

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団地の「これまで」と「これから」の双方に想いを寄せて。

こうした保全工事で毎回難しさを感じるのが、団地に長年お住いの居住者の想いと、新たなお客さまの「こんな団地に住みたい」という想いの両方に目を向けること。特に千葉県の高根台団地の外壁修繕工事  は、強く記憶に残っています。

この大規模団地は、元々の山並みや地形を活かす“風土派”の建築家として知られた津端修一さんが昭和30年代に手掛けたもの。業界では“名作団地”のひとつに数えられ、この団地に愛着と誇りをお持ちの居住者も少なくありません。しかし、経年劣化が目立つ建物が増えてきたことも事実。そこで、かつての面影を残しつつも現代的に再生するべく、団地全体でのマスターカラープランを制定し、高根台団地にしか表現できない“味”を見出す色彩計画を立てました。

景観を一新させるプランですので、初期の住民説明会では自治会や居住者の方々から、たくさんのご意見をいただきました。不安、心配、期待……さまざまな心情を伺う中で、何とか皆さんと気持ちを近づけ、繋がりたいと思いました。

けれど、そこに近道はありません。自治会や居住者の方と何度も協議を重ね、我々が津端さんの設計思想を大切に考えていること、本質的な魅力は残した上で現代的に再生させたいことを丁寧にお伝えしました。また、説明会の一環として津端さんと奥様を題材としたドキュメンタリー映画の上映会を企画・実施しました。その結果、「津端さんのことまで知っているんだ」「そこまで考えてくれるのなら」と、皆さんにご納得いただけた時は本当に嬉しかったですね。さらに数か月後、新たな外壁が完成した際に「団地全体が明るくなった」「本当にありがとう」と、自治会の皆さんに喜んでいただけた時は、充実感もひとしおでした。

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これからも、多くの人に喜ばれる仕事を追求していきたい。

高根台団地のプロジェクトでは、先に述べた上映会を企画・実施したり、完成イメージが共有できるよう管理サービス事務所に色彩計画書を掲示したり、現場の裁量で、さまざまな取り組みを実践しました。

こうした柔軟な行動がとれたのは、上司が「価値があることなら、新しい挑戦でもどんどんやってみろ」と背中を押してくれたおかげです。自由度の高さで言えば、URは働き方もすごくフレキシブルですし、ストレスなく仕事に集中出来る。おかげで、ワークライフバランスも格段に向上していますね。

今後のキャリアについても、可能性が広がったなと感じています。いま取り組んでいる設計・工事発注の仕事は、どの事業、どのポジションでも避けて通れないもの。この経験をベースに、将来は都心の再開発や地方の都市再生・災害復興・海外支援など、さまざまな仕事にチャレンジしてみたいです。そして、多くの人に喜ばれ、社会のためになる道を模索したいと思っています。

私のように団地や街づくりに興味がある方には、「悔いの無いように、チャレンジしてみてほしい」と伝えたいですね。正直、「楽な仕事がしたい」というタイプには向かない職場ですが、自分なりの考えを持って誰かのために頑張れる方ならば、やりがいは間違いなくあるはず。一緒に働ける日を楽しみにしています。

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1日のタイムスケジュール例

  • 09:15出勤
  • 09:15メール確認
  • 10:00設計打ち合わせ(設計事務所と改修方針・内容について協議)
  • 13:00現場へ移動
  • 14:00現場定例会議(進捗確認、課題の共有、おさまり検討、設計変更の打ち合わせなど)
  • 16:00会社へ移動
  • 17:00課長へ報告(現場の設計変更内容の報告・決裁)
  • 17:40退勤

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