技術系総合職・造園(設計)S.M|人を知る|中途採用サイト|UR都市機構

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INTERVIEWインタビュー

10年後、20年後の姿を想像する。

技術系総合職・造園(設計)S.M1985年入社(新卒)/ 長野県出身

2020年10月取材

都市再生

他部署とも連携して実現する「人が集う空間づくり」。

私がURを知ったのは大学の就職掲示板で見かけたのがきっかけでした。大学で学んだ造園の知識と経験を活かせると思ったのと、半官半民の立場で堅実に街づくりをしている事業に惹かれて採用試験を受けました。入社してからは、当時URの仕事で団地建設と双璧だった宅地開発(ニュータウン)部門で造成の設計や工事監理を担当しつつ、公園など緑に関する工事経験も積みました。約30年間、それら公共施設としての緑に携わった後、賃貸住宅部門へ移り、現在は都市再生事業に携わっています。

今私が担当している事業の中に、「長岡市大手通坂之上町地区」の再開発事業があります。この事業では、外構(がいこう:建物の外周り)の設計を担当し、植栽の他にも舗装やベンチなどの設計を任せてもらっています。具体的には、委託先の設計事務所が作成した図面について、基本計画で定めたデザインコンセプトに適合しているか、及びこれまでの現場経験で培った知識を総動員してチェックをしています。

長岡の再開発のコンセプトは、「人が集う空間づくり」。そのため、自転車の駐輪場も腰掛け兼用のベンチにしたり、電気設計担当と協力して夜の景観照明を工夫したり、植栽に四季を感じる樹種を植えたり、と外構の視点から人が集うように工夫しています。URの造園として働く魅力は、植栽に限らず、建築や電気など、さまざまな職種の人と専門知識をコラボレーションしながら、総合的に高品質なまちづくりをしていけるところだと思います。造園という分野だけに閉じこもらす、造園を通じて「まちづくり」に携わっていきたいという人には、またとない場所だと思います。

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大切なことは「どういう風景をそこにつくりたいか」

植栽、という分野に絞った話をさせてもらいます。どういう風景をそこにつくりたいか、人々のどんな営みをそこに求めるのかが先に無いといけません。樹種選択では気候に適しているか、地域で親しまれている樹は何なのかを知る必要があります。私の好みの庭を造るのとは違います。たとえば、四季折々の風景を出したいなら、桜や銀杏などの紅葉・落葉する植物を選び、安定したバッファー(森)のようにしたいのであれば常緑種を主体に選びます。住民の方に親しんでもらいたい、憩いの場になるようにしたいということであれば花物を多めに選ぶこともあります。

長岡のコンセプト(人が集う)を考えると花物も良いと考えられますが、長岡市は新潟県で雪国。雪の重さで折れることや、除雪車の雪に埋もれてしまうことも考えられます。完成してから管理する地元自治体の意見も尊重しないといけません。でもこれらの調整事を「面倒くさい」と考えず、結果、皆が喜び受け入れられるものになると前向きにとらえていくことだと思います。これは造園に限らず全ての分野に言えることです。

建築物は、完成した時が最上品です。しかし、私が担当する造園は工事が終わった時はまだ生まれたて。木々が育ち、石に風合いが出てきて10年後、20年後と年月が経つほどよい姿になります。造園の魅力(と言うより特典!)はここにあると思います。長岡市の再開発はこれからが正念場ですが、再開発が完了し、人がたくさん集まってきてくれればうれしいです。やっぱり、地域の方々が、自分たちが手掛けた建物に「行ってみたいよね」と言って思ってもらえるのが、何よりのよろこびですから。

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常に変化し続ける面白さがURにある。

現在は長岡のほかにも静岡県藤枝市から受託している、運動公園サッカー場の改修設計門を担当しています。市・UR中部支社・委託コンサルタントと協議や調整を行いながら、設計図面の作成、工事費の算定、自治体への説明資料の作成などに取り組んでいます。運動公園を地域の防災拠点となるように施設を強化しつつ、藤枝市MYFC(J3のチーム)がJ2に昇格できた場合の施設基準をクリアする改修をするもの。芝のスタンドに椅子の観客席をつくること、屋根を掛けることなどがあり、それは藤枝市のみならず、Jリーグ協会本部とも協議調整が必要など、関係者調整が一層広がりますが、ちょっと魅力的な仕事です。私はUR職員としてのゴールが近いので、いろいろな経験を、少しでも後輩に伝えていくことができればと思います。

URで長く働いてこられた理由を後輩からもよく聞かれますが、一つ上げるとすれば同じことをしているようで、常に変化し続けているからなのだと思います。世の中のニーズが、郊外ニュータウンからコンパクトな都市生活になり、新しくつくることから今まで作ったものを再開発・改修していく。そうした世の求めに応じてURもこれまでの技術蓄積に新たな技術を重ねていきます。そうした変化が自分たちの仕事にも刺激を与えてくれる。お陰で退屈することがありません。そうした変化することの楽しさを、今後入ってくる方々にも実感していただきたいと思います。

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1日のタイムスケジュール例

  • 09:15始業・担当工事の進捗管理
    現在の中心業務は静岡県藤枝市から受託しているサッカー場の改修設計。
    市、中部支社、委託コンサルタントと協議・調整しつつ、設計図面の作成、工事費算定、市庁内説明資料の作成などを行う。
  • 12:00昼食
  • 13:00午前と同じ業務のほかに、週1回の設計定例会議の主催、市会議出席(藤枝市)などを行う。
  • 17:40退勤

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