Profile

清水 悠介

入社:
2015年
専攻:
デザイン工学部都市環境デザイン工学科
研究内容:
ニュータウンの記録集成並びに整備の意義(都市計画)

幼少期は、緑豊かで美しいニュータウンで育った。その経験から、大学でも都市計画を専攻し、ニュータウンや都市計画を研究した。現在は、団地再生事業実施団地のインフラの移管、設計協議、基盤施設に係る調整を担当している。

Career

  • 2015年:

    岩手震災復興支援本部 住宅整備部 住宅建設チーム
    岩手県内災害公営住宅の建設に係る設計業務

  • 2017年:

    東日本賃貸住宅本部 ストック設計部 ストック設計第3課
    神奈川・多摩エリア団地の屋外環境整備に係る設計業務

  • 2019年:

    東日本賃貸住宅本部 ストック事業推進部 基盤計画課
    神奈川・東京エリアの団地再生に係る基盤施設の計画検討・調整業務

まちのために、人々のために仕事ができる。
入社1年目に取り組んだ、震災復興支援。

大学ではニュータウンについて研究していたそうですね。
URへの入社もそのあたりが決め手になったのでしょうか。

ニュータウンの歴史から、より良いまちづくりのためには何が必要であり、何が課題であるのか、そのためにどのような施策が求められるのか等を、検証する日々でした。民間企業ではなくURを選んだ理由は、発注者側の立場でまちづくりに携わることができるからです。発注者側の立場であるからこそ、プロジェクトの上流で主体的に取り組めますし、やりたいことや要望を発信できると思いました。また、私にとって団地は身近な存在であり、その住環境に関わりたかったという思いもありました。加えて、独立行政法人という性格上、過度に利益を追求することなく、そのまちのために、そこに住む人のために仕事ができますので、私の希望と大きくマッチしていました。

入社後は震災復興に携わっていたそうですね。

入社とほぼ同時に岩手県の震災復興支援本部に、技術職総合職の土木系として参画しました。URは被災自治体に対し、多彩な復興支援事業を行っていますが、私が担当したのは、岩手県山田町の災害公営住宅の建設に向けた宅地造成工事です。担当した災害公営住宅は、小規模団地ながらも山を切り開くところから、地盤改良、道路や下水の整備といった土木工事全般を、設計から竣工まで、ほぼすべて経験することができました。

入社後すぐに貴重な経験ができたということですね。
携わってみて感じたことはありますか。

スピード感が求められる中、木々が生い茂る荒地だったところが、住宅地に生まれ変わっていく姿は感動的でしたし、仮設住宅から移ってきた人たちからも感謝の言葉をいただけました。地元の方々の新しい暮らしが始まったことを見て、事業の意義をすごく実感しましたし、大きな手応えを感じました。

粘り強い交渉と調整。
着実にプロジェクトを前進させ、暮らしに貢献する。

現在は、UR賃貸住宅における団地再生事業に携わっているそうですが、仕事内容について教えてください。

団地再生事業は、多様な世代が活き活きと暮らし続けられる住まい・まちの実現を目指すもので、具体的には、再生手法のうち「建替え」、「集約(団地規模を縮小)」等が団地再生事業として位置づけられています。具体的には、団地内の道路や下水を地方公共団体へ移管する際の設計・仕様、条件等を決める協議、それらに伴う社内調整等を担当しています。

地方公共団体への移管とは。

かつて団地が建設された時点では、URの敷地内にあるインフラ(道路・下水等)の所有者はもちろんURでした。団地再生事業実施に際し、URの敷地を譲渡したり賃貸したりして、地域に足りない機能を団地内に設置すると、居住者だけでなく高齢者施設やスーパーマーケット等もURの敷地内のインフラを使用することになります。そういった道路や下水は公共のものと見なされるべきであり、団地再生事業を機に地方公共団体にそれらを所有・維持管理していただく。それらを速やかに行っていくことが私のミッションです。

なるほど。難しさもありますか。

地方自治体、または案件によって様々です。移管と一口に言っても、団地再生事業に伴う移管ですから、道路にせよ下水にせよ、新設・改修等何かしら手を加える(工事する)ことになります。その際、当然設計や仕様を決めていきますし、工事予算を検討する必要もあります。現在、神奈川県の茅ヶ崎で進めている案件では、下水の一種である「雨水幹線」の改修に向けた協議を行っています。計画からすでに10年経過している事案で、協議を継続しつつ、本年度から工事がスタートしました。この間、雨水幹線整備の仕様や埋設位置決定のための協議、雨水幹線整備に支障となるガスや水道、汚水管の移設を行うための協議など、行った協議・調整は多岐にわたるものでした。さらに、URと地方公共団体の費用負担割合を決める局面は重要でした。8年前に協定が締結されていた事案でしたが、徐々に信頼関係を構築しながら協議を重ねた結果、無事着工を迎えることができました。

様々な調整があるのですね。その中でも、どのようなところにやりがいを感じますか。

インフラ移管の仕事は、非常に時間がかかるものなので、相手方との粘り強い交渉や調整が求められます。さらに、移管協議から実際に構造物が完成するまで多くの時間を要しますが、協議が進み内容がまとまったり、着工後に構造物が出来上がっていく姿を見たりするとやりがいを感じますね。自分が描いた青写真が実際にカタチになっていく、そして完成を見届けられることは、この仕事の魅力です。また、雨水幹線整備は地域の浸水等の災害対策にも奏功するものであり、完成の暁には暮らしの安全に貢献することができます。そんな風に、仕事の意義を実感できることも、URで働きがいにつながっています。

Day Schedule

  • 9:15

    出社。メールチェック

  • 10:00

    事業予算及び移管スケジュールに関する社内打ち合わせ

  • 12:00

    昼食

  • 13:00

    外出。茅ヶ崎市へ

  • 14:30

    市役所の担当者と雨水幹線整備工事の打ち合わせ

  • 16:00

    地元の警察署へ訪問。道路規制に関する意見交換

  • 17:00

    現場より直帰

若手にチャレンジさせてくれるのがUR。
今後は、土木技術者としてのオールラウンダーを目指して。

My Future

他にも、働きがいにつながっているのはどんなところでしょう。

若手に色々チャレンジさせてくれるのがURの特徴で、積極的に仕事に取り組めるところですね。以前は、少し消極的なところがあり、上司に指摘された経験もあります。ただ、それが自分を変えるきっかけにもなり、今では積極的に発言したり、主体的に取り組むことで、仕事を円滑に進められるようにもなりました。

仕事への向き合い方が変わったのですね。
では、最後に今後取り組んでいきたいことを教えてください。

震災復興支援から始まり、団地の屋外改修、環境整備など、現在まで様々な経験を積んできました。まだまだ知見は浅いものの、これからも部門を問わず様々な業務を経験したいと思っています。引き続き主体となってまちづくりに関わりながら、ジョブローテーションの中で、「この仕事をずっとやっていきたい」と思えるものを見つけられれば良いですね。その際には、土木技術者としてのオールラウンダーとして、主体的に取り組んでいきたいです。