Introduction

2021年、URに入社した新規採用職員たち。ここではそれぞれ異なる部署に配属された3名の新採職員が、URを選んだ理由、現在の仕事内容などに加え、将来のビジョンや夢、「なりたい姿」といった、それぞれが描く未来について語り合います。

Profile

  • 東日本賃貸住宅本部
    設計部 団地設計第2課

    田中 柊哉Shuya Tanaka

    2021年入社
    創造理工学部社会環境工学科卒

  • 東日本賃貸住宅本部
    ストック事業推進部
    資産活用調整課

    園田 ひとみHitomi Sonoda

    2021年入社
    総合人間科学部社会学科卒

  • 東日本賃貸住宅本部
    埼玉エリア経営部
    ストック活用企画課

    高瀬 直也Naoya Takase

    2021年入社
    デザイン工学研究科
    建築学専攻

talk theme 01

公平・公正な立場で、社会課題と向き合うために。

最初に、UR都市機構へ入社を決めた理由を教えてください。

  • 田中

    私は高校時代から社会課題に関心がありました。きっかけは、高齢者をはじめとする「交通弱者」の存在を身近に知ったことです。交通弱者にとって優しいまちとは何かを考えるようになり、大学でも都市計画やまちづくりを専攻するうちに、「人のためになるまちづくりがしたい」「少子高齢化など、社会課題の解消に寄与できるまちづくりがしたい」と思ったのです。URに魅力を感じたのは、民間事業者とは異なるアプローチで、地方公共団体と手を取り合いながらまちづくりに取り組めるからです。

  • 園田

    私も田中さん同様、早い時期から社会課題に関心を持っていました。私は幼少期をアメリカで、中学時代をインドで過ごしたのですが、インドでは貧困や女性差別といった問題を目の当たりにしました。帰国後は、大学で福島県被災地の地域活性化プロジェクトに参加。日本には、地域の過疎化、進展する超高齢化、人口減少といった課題が山積しています。社会人としてどのように社会課題と向き合うかを考えたとき、URを志望するようになりました。独立行政法人の公共性と中立性を基本に、社会課題を解決できる。その点が入社の決め手になりました。

  • 高瀬

    私は大学院で、SDGs達成のために地方公共団体が取り組むべき課題等について研究しました。その点ではお二人と同様、社会課題に対する意識はあったと言えます。ただ、私にとってより強烈な入社動機となったのは地元で行われた再開発です。新しくなったまちに人が集まる一方、古き良き商店街から人が消えた光景を見て、その土地に昔からある良さを活かしたまちづくりの必要性を強く感じました。民間事業者と地方公共団体の間に立ち、利益優先ではなく、お住まいの方や周辺地域を配慮したまちづくりができるURに惹かれたのです。

  • 田中

    OB訪問やインターンシップ等で先輩方と話す機会があり、そこで感じた会社や人の雰囲気から、働きやすそうだと思ったことも大きな理由の一つですね。

  • 高瀬

    私も同感です。先輩社員に非常に優しくて丁寧な方が多く、この会社であれば自分に合った働き方、自分らしい働き方ができると思いました。

  • 園田

    お二人がおっしゃる通り、出会うすべての方々から温かさや優しさを感じました。その印象は、入社後も変わることはありませんね。

talk theme 02

入社1年目から、現場の最前線で奮闘。

現在の仕事・業務内容を
教えてください。

  • 園田

    私たちは3人とも「賃貸住宅」事業に関わっていますが、その業務は多岐にわたります。私の業務は、かつてURがオーナーからお借りした土地に建てた市街地住宅の譲渡・返還に関するものです。その中で事業の進捗状況により、お住まいの方々に移転していただかなければいけない場合があります。そういった方々のご対応を担当しています。

  • 田中

    お住まいの方にどのような対応をするのですか。

  • 園田

    まずはお客様のご事情を丁寧にお伺いします。そこでお伺いした内容をもとに、なるべくご希望に沿った住戸をご提案するように心がけて対応しています。そのためには、図面だけではなく現地を確認することも必要です。ご提案した住戸を喜んでいただけたときや、お礼を言ってもらえた時は嬉しさがありますね。民間事業者の住宅を選ばれる方もいらっしゃいますが、次もURに住みたいと仰る方が多く、URへの信頼度の高さを実感しています。田中さんが担当している「団地設計」とは、どのような業務ですか。

  • 田中

    一つは団地再生における建替工事で、それにかかる土木の設計・発注業務を行っています。もう一つが、団地の集約化における工事。これは老朽化した団地の除却工事で、建替と同じく設計・発注業務を担当しています。計画や管理部門などUR内部の関係者はもちろん、地方公共団体、設計事務所や施工事業者と手を取り合いながら、安全なインフラを整備するのがミッションです。

  • 高瀬

    配属当初から、そのような業務に就いたのですか。

  • 田中

    ええ。みなさんと同じように指導職員(メンター)がつき、OJTによる丁寧な指導やアドバイスを受けていますが、自分で考えて動く場面も少なくありません。若いうちから仕事を任せて成長を促すのがURの風土だと感じています。

  • 高瀬

    私も同感です。先輩方のアドバイスはありますが、基本は「自分先行」。優先度や道筋を自分で考え、動く必要があります。田中さんがおっしゃったように、主体的に取り組むことが求められていると感じます。

  • 園田

    高瀬さんも田中さん同様、団地に係る業務を担当していますね。

  • 高瀬

    ええ。ストック(既存団地)を地域資源として持続的に活用するための業務を担当しています。社会環境や地域の状況を分析したうえで、団地が目指すべき将来像を立案し、その実現に向けた現場レベルの調整まで幅広く手がけるのです。そのため、マクロ的な高い視座・広い視野でエリア全体を見る必要があります。勉強する範囲は幅広く、現在、貪欲に多様な知識を吸収しています。

talk theme 03

多様な世代がいきいきと暮らす、地域に根差したまちづくりを。

仕事を通じて実現したいビジョンや夢を教えてください。

  • 園田

    URを選んでくださった方々が、最後まで自分らしく住める環境を提供したいと思っています。そのためにもぜひ実現したいのが「ミクストコミュニティ」です。子どもや若者、子育て世代、中高年、高齢者など、多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まい・まちづくりを目指す「ミクストコミュニティ」は、コミュニティ全体を活性化する大きな力になると考えています。

  • 田中

    私も園田さんと同じく、「ミクストコミュニティ」の実現が重要だと考えています。団地を整備することで、少子高齢化や子育て環境を取り巻く問題の解決に寄与したい。そのためには、お住まいの方々が喜んでくださるような、住みやすい団地・環境づくりが必要です。その核の一つとなるのが「ミクストコミュニティ」。団地はひとつのまちであり、「ミクストコミュニティ」をはじめとした団地整備が周辺地域の活性化にも波及していくと思っています。高瀬さんはいかがですか。

  • 高瀬

    田中さんがおっしゃったように、UR団地は一つのまちだと私も思っています。ですから、団地整備やその利活用を考え、実行することもまちづくりです。エリア全体の団地を俯瞰する現在の仕事を通じて感じるのは、団地が建つ地域にはそれぞれ特性や個性があるということ。団地とは、そうした地域性に根差したものであるべきだと考えます。一定の枠組みにとらわれるのでなく、団地の特性を的確に把握して、お住まいの方に満足していただく総合的なまちづくりを実現したい。そのためにも、お二人が指摘した「ミクストコミュニティ」の実現は重要なファクターになると思いますね。

それぞれの想いの実現可能性について、どのように考えていますか。

  • 高瀬

    私は「地域に根差した団地=まちづくり」を実践する上で、URの独立行政法人という立場や、実績、ノウハウが非常に有効だと思います。地方公共団体と民間事業者の間に立ち、その地域=団地にとって、最適なまちづくりを考えることができる。また主要都市のみならず、地方都市の活性化や災害復興支援などにも携わっており、その幅広い知見・ノウハウを活かすことで、地域に合ったまちづくりが可能だと考えています。

  • 田中

    私もそう思います。私たち三人が所属している賃貸住宅部門以外にも、都市再生部門、災害復興部門があり、多様なまちづくりの在り方があります。そこには、様々なまちづくりのノウハウが蓄積されています。一方で、住みやすい環境の提供という目標は、いずれのまちづくりにも共通していると思います。URをはじめ様々な「まちづくりのプロデューサー」が連携・協働し、コミュニケーションを活発にすることで、「ミクストコミュニティ」をはじめとした、より良いまちづくりは可能だと思いますね。

  • 園田

    お二人が指摘したように、私たちの想いが実現可能だと思うのは、事業規模や利益に左右されることがない、URの公共性の高さがベースにあるからだと思います。高齢化が顕著な団地を有するURは、高齢化社会に寄り添う最前線にいます。高齢化問題も含め、多方面の課題に対する解決策を提示できるのは、URの公共性の高さゆえ。また、URは2~3年で異動がありますから、多くの分野を経験し、自分のやりたいことを模索して関わるチャンスが用意されています。将来的に、新たにやりたいこと、実現したいことが見つかれば、それにチャレンジできる。自分の夢や想いを実現できるフィールドがURだと思いますね。

talk theme 04

つながることで学びながら、頼られる存在に。

将来、「なりたい姿」を教えてください。

  • 園田

    私は今の仕事を通じて、URにお住まいの方はURに対する信頼や安心からURを選んでくださるケースが多いことを知りました。その信頼を裏切らないよう、しっかりとお住まいの方と向き合い続けられる人間でありたいと思っています。そのための第一歩として、まずは臨機応変に対応でき、仕事を安心して任される人になりたい。一人で仕事をこなすようになることが、当面の目標ですね。

  • 田中

    やはり私たち新規採用職員は、まだまだ半人前。知識量も経験も少なく、先輩方に助けていただいている状態です。知識を吸収し、経験を積んで一人で考えられるようになることが当面の目標です。先輩方の広範な知識量には、いつも驚かされています。先輩方に早く追いつき、将来は後輩・先輩を問わず頼られる存在、そして最前線で戦える存在になりたいと思っています。

  • 高瀬

    私も田中さんと同じく、何かあったときに頼られる存在になりたいですね。現在の仕事では関係部署に作業を依頼することが多々あり、様々な方々に支えられて仕事が進むことを実感しています。私自身も、何か問題が起きた際には「高瀬に聞けばいい」と頼られ、周囲を支えられる存在に成長したいと考えています。

「なりたい姿」になるために取り組んでいることを教えてください。

  • 高瀬

    まずは多様な知識を吸収することです。大量のインプットは質の高いアウトプットを生むと思っています。そのため、研修等に積極的に参加しているほか、若手社員の有志が集まって行うイベントやDIY活動を行う「ABCプロジェクト」にも自主的に参加しています。

  • 園田

    「ABCプロジェクト」では若手職員が自ら考え、挑戦できる場が設けられており、私たち三人は全員参加しています。参加することで、同期、先輩、居住者など、普段関わらない人たちと「つながる」機会もあり、様々なことを「知る」ことができますね。

  • 高瀬

    ええ、そう思います。部署による考え方の違いを学ぶことができ、業務内では得ることができない幅広い知識が吸収できます。今後も積極的に取り組んでいきたいと思っています。園田さんが意識して取り組んでいることは何ですか。

  • 園田

    「ABCプロジェクト」に象徴されるのですが、人間関係を広められるチャンスになるべく参加することです。多くの人と「つながる」ことが、自身の成長を促すと思っています。また大切にしているのは、自分に何ができるのかを常に意識すること。そして先輩方にも教えていただいたことですが、自分に関わってくれた人への感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思っています。

  • 田中

    二人とも覚えていると思いますが、研修のときに「入社1年目は聞くのが仕事」と言われました。わからないことは聞いて解消するのが大事という意味です。しかし、ただ聞くだけではなく、一度自分の中で考えを整理・咀嚼してから聞くように努めています。また、先輩方を頼りながらも、何事にも挑戦して自分の糧にしていきたい。いろいろな場面で挑戦するチャンスがあるのがURですから。

※所属部署は取材当時のものになります。