Profile
- 入社:
- 2019年
- 専攻:
- 工学研究科建築学専攻
- 研究内容:
- トイレの排水・搬送性能の研究(建築設備)
学生時代は建築設備を専攻。その中でも、住宅分野に興味を持つ。住宅の生命を維持・持続させる住宅設備は、住まう方に快適性や利便性、そして安全・安心を提供できることに魅力を感じる。
Career
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2019年:
東日本賃貸住宅本部 住宅経営部 機械保全課
団地における点検や修繕計画の策定業務に従事。 -
2021年:
東日本賃貸住宅本部 リノベーション設計部 リノベーション設備設計課
既存団地における機械設備の修繕工事の設計業務に従事。
団地に住む人々の生活を支えたい。
機械設備の「予防保全」によって、安全・安心を提供する。
大学では建築設備を学んでいたそうですね。
そうですね。中でも住宅の設備修繕に興味がありました。いわゆる設備のリノベーションです。住宅において設備とは、人体で言えば各種機能を司る内臓のようなものです。それが不全であれば、住宅は機能しなくなる。その保全を担う仕事にやりがいがあると感じました。
UR都市機構への入社の決め手は。
URは、全国で約70万戸という住宅を管理しており、「日本の大家さん」といったイメージがありました。実際に団地を訪問し、敷地内の公園で遊ぶ子どもたちの姿や、共有スペースで憩うお年寄りの姿などを見て、率直にURが提供する団地の良さを実感しましたね。同時に、ここ住む方々の「生活の支えになりたい」、そんな想いを抱きました。また、建築業界はかつてのようなスクラップ&ビルドではなく、環境保全の観点から、既存の建物をいかに有効活用していくかが大きな課題となっています。設備修繕を通じて、そうした課題解決に取り組めることも魅力でした。
現在は、その設備に関わる仕事に携わっていると。
現部署では、UR賃貸住宅に係る、給排水衛生、空調、消防、ガス、エレベーター、機械式駐車装置などの各種機械設備のリノベーション・修繕を担っています。以前所属していた部署が、団地の各設備の劣化・老朽化を調査し、修繕計画を立案します。私たちはその計画を踏まえて、設計事務所と共に図面を作り、設計・積算を行います。その後工事を発注して施工事業者を決定したら、施工事業者と協力してリノベーションを完遂することが役割となっています。これらの工程は、設備における様々なリスクを払拭する「予防保全」のもとに行います。これにより、お住いの方々に「安心・安全」を提供することが私たちのミッションです。
最適なリノベーションを実現するために、多様な視点でグランドデザインを描く。
常に、居住者の目線に立って。
リノベーションにおける具体的な業務を教えてください。
まず、修繕計画に基づいて現地を確認し、団地それぞれの特徴を把握した上で、どのように修繕すればいいか、設計事務所等のスタッフと意識を共有します。単に修繕が必要な設備のリノベーションのための設計をするのでなく、団地の規模や立地、お住まいの方の年齢層等を考慮し、いかにお住まいの方に負担をかけないか、工事の時期・スケジュール、自治体との調整等も含め、リノベーションのグランドデザインを検討していきます。例えば、現在進めている、団地の【給水施設改良工事】。対象となる団地は、水道局から供給された水をいったん貯めておく「受水槽給水方式」でしたが、設備の劣化に伴い、これを水道本管から直接水を供給する「直結給水方式」に変換するというものです。地方公共団体が管理する水道本管が絡む工事になるので、地方公共団体の関係部署とも協議を重ね、その団地に合った設計を模索しました。配管ルートやポンプの最適な配置を検討すると同時に、工事の際の生活動線への配慮や断水時間の短縮など、様々な要素を考慮して設計を進め、もうじき施工事業者を公募する段階です。
リノベーションと一口にいっても、様々な調整があるんですね。その中でも何か印象深い取り組みはありますか。
現在担当している案件がありますね。入社後初めて配属された部署で、ある団地の機械式駐車装置の修繕計画や予算策定に携わりました。機械式駐車装置ですと、事故が発生した場合に生命の安全にも関わってきますので、綿密で慎重な計画が求められました。この計画は現在着工されており、異動後の現部署で、今度は設計担当として携わっています。機械式駐車装置を修繕するには、駐車場を封鎖して工事を行うので、現在その駐車場をお使いの方のために、工事期間中にお使いいただける仮置きの駐車場を整備しなければなりません。工事の規模が大きく騒音等もありますので、みなさんの気持ちを汲み取りながら、工事の必要性を理解してもらうことにも力を注ぎました。入社以来関わっている案件であり、結果的に私が計画、設計いずれにも関わっていますので、思い入れの深い案件です。
修繕はしなければならない、しかし、そこに住む住民にも生活がある。その折り合いをつけていくのは、大切な仕事ですね。五味さん自身はどんなことを大切にして仕事をしていますか。
修繕計画は、地方公共団体や協力会社、住民、さらにURの関係各所などと、様々な調整が必要になります。重要なのは、相手が何を考えているかを理解し、円滑で密なコミュニケーションをとることです。それが関係者との良好な関係を築き上げ、信頼にもつながります。加えて重要なのが、団地に住む方々の目線で仕事をすること。特に、既存の団地の設計や工事は、お住まいの方々の住環境に配慮し、「安全・安心」を第一に行う。そのためにも、「自分だったら、どう思うか。」と自問自答し、設計者としてだけでなく、住民の視点からも最適解を見出しています。
自問自答、住民の視点。確かに、生活者があっての住宅ですものね。
その中で、五味さんはどのようなところに仕事のやりがいを感じていますか。
1つの工事においても工事計画を立てる段階から、多くの方々が携わっており、いろいろな調整が必要なため相応の時間を要します。そのため、時間や労力をかけて計画した事が、目に見えて形になってゆく姿にやりがいや面白みを感じています。
Day Schedule
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9:00
出社。メールチェック
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10:00
「給水施設改良工事」の設計業務発注に向けた打ち合わせ
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12:00
昼食
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13:00
千葉県内団地のエレベーター修繕工事現場に移動
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14:00
施工会社と工程確認と課題共有等の総合定例会議
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16:00
施工管理者と共に修繕工事の現場視察、確認
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17:40
現場より直帰
多くの経験を積み、
様々な立場から団地に関わりたい。
My Future
最後に、今後の目標を教えてください。
まずは、機械設備の専門性を深めることです。現部署では異動してから間もないため、担当した案件もまだ多くありません。これからより多くの経験を重ね、貪欲に知識を吸収することで専門性を追求していきたいです。あとは、これまで多くの先輩に支えられてきましたので、これからは自分が後輩を引っ張り、育て、支えられるような存在になりたいと思っています。