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引っ越しに伴う保育園の転園手続きの方法とは?
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引っ越しにより住んでいる自治体が変わると、保育園(保育所)に通う子供の転園が必要になります。初めて経験する人は、保育園は転園できるのか、スムーズに手続きを進められるかなど不安でしょう。そこで今回は、引っ越しに伴う保育園の転園手続きや必要書類について解説。転園による子供の心のケアなど注意点もまとめました。また、保育園が近隣にあるおすすめの賃貸住宅の案内もしますので、引っ越しの際は参考にしてください。
保育園は転園できる?
引っ越し先の保育園に空きがあれば保育園の転園は原則的に可能です。タイミングとしては、年度の途中よりは年度初めの方が転園しやすいかもしれません。
●保育園の転園は転園先の空き状況次第
保育園を転園できるかどうかは、引っ越し先の保育園の空き状況によって決まることが多いようです。待機児童の多い地域や、同時期に入園希望者が多い保育園の場合は、転園の難易度が高くなる可能性があります。その理由となっているのが、入園の可否を決めるための「基準点」、「調整点」などの評価の仕組みです。
認可保育園に通っているなら、入園するときに経験して知っているかもしれませんが、選考の多くは点数制になっています。就労、妊娠・出産、疾病、介護・看護などの項目のほかに、一人親であることや家計状況などにより「保育の必要性」が点数化されます。各自治体が定める客観的な基準によって優先順位が付けられ、保育園の入園を決める利用調整が行われるのが基本的な流れです。
引っ越しによって転園する場合、この点数が低く計算され、ほかの入園希望者より不利になるケースがあります。その理由になっているのが「管外協議」と呼ばれる制度だといわれています。この制度がある自治体では、住民票が移動されていないと別枠扱いになり、選考が優先されなかったり、そもそも受け付けてもらえなかったり、ということがあるようです。
選考では待機期間も考慮され、もし申し込みが複数あり点数が同じだった場合は、以前から住んでいた人が優先されることも、域外からの転園のハードルを高くしています。なお、自治体によっては、担当者が確実に転入することを確認した上で、必要書類を受理することで、すでに在住している人と同様の選考を行う措置が取られている所もあるようです。
転園できるかどうかは時期も影響します。待機児童が多い自治体では、年度の途中での転園は難しいことが多いようです。年度初めの4月は、進級によって定員に空きが出ることがあるため、転園できる可能性が高くなることがあります。時期を調整できるなら、年度初めの転園でタイミングを合わせて申し込んだ方が良いかもしれません。
●保育園を転園するときは申込期限に注意
転園するときは事前に転園スケジュールを確認し、申込締切日に間に合うように余裕を持って必要書類を準備することが大切です。例えば、東京都小平市では申込書類の提出期限を転園する前月の10~12日ごろにしています(※1)。多くの自治体で同じくらいの期間を設定しているようですが、自治体によって異なることがあるため注意が必要です。千葉県船橋市では入園希望月の前々月の末日まで(※2)、静岡県掛川市では入園希望月の最低2カ月前の15日までが申込期限となっています(※3)。
年度途中の転園については5月から翌年2月まで受け付けが行われ、3月は受け付けていない自治体が多いといわれています。年度初めの4月入園の場合は10~11月に申し込みを受け付け、2月に選考結果(入園内定)が発表されるのが一般的なようです。自治体によって細かなルールが決められていることもあるため、引っ越し先の自治体のHPなどで必ず確認しておくことをおすすめします。
- 【※1】出典:「令和5年度 保育園等の入園・転園申込み」(小平市公式HP)【5月以降の入園・転園受付について】
- https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/099/099132.html
- 【※2】出典:「認可保育所等の利用手続き」(船橋市公式HP)【保育所等利用のご案内(9P)】
- https://www.city.funabashi.lg.jp/kodomo/hoiku/002/p054970_d/fil/annnai.pdf
- 【※3】出典:「子育て総合案内サイト「かけっこ」、令和5年度保育園・認定こども園(保育利用)の入園申込について」(掛川市公式HP)【年度途中の入園について】
- https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kakekko/docs/303931.html
保育園を転園する際の手続きと必要書類
転園する際には退園届や転園届を提出します。転園届には保育の必要性を証明する書類など複数の書類が必要になるため、提出期限に注意して早めに準備しましょう。
●通っている保育園に退園届を提出する
まずは今通っている保育園に引っ越しのため転園したいことを伝えましょう。退園届の記入書類は通っている保育園で受け取れる場合もありますが、自治体の保育課窓口などで受け取ります。HPからPDFやワード形式、エクセル形式などでダウンロードできる場合もあります。ちなみに、自治体によって窓口の名称が異なり、保育幼稚園課(東京都八王子市)、こども希望課(静岡県掛川市)、こども施設入園課(千葉県市川市)といった部署名になっている所もあります。
多くの自治体では、退園する月の末日が提出期限となっているようですが、自治体によって異なるためHPなどで確認することが大切です。退園届と合わせてほかにも提出書類が必要になるケースもあります。退園届の提出締切日を過ぎてしまうと、1カ月余分に保育料を払うことになります。忘れずに手続きを済ませたいものです。
●転園先に転園届を提出する
次に転園先の自治体や保育園に転園届を提出します。用紙は自治体のHPでダウンロードできることが多く、遠方でも手続きしやすいようになっています。一部の自治体では退園届や転園届などの手続きを電子申請(オンライン申請)できるようになっています。もちろん、自宅にプリンターがない場合や、印刷方法がよく分からない場合は、自治体に依頼して郵送してもらう方法もあります。
転園届を提出する際は、引っ越し先の自治体が前項で説明した管外協議制度を設けているか事前に確認しておくことも大切です。管外協議制度を設けている場合は、引っ越し前と後の自治体同士で協議が行われることになるため、転園届を引っ越し前の自治体に提出することがあります。
●保育園を転園するときの必要書類
転園届には、転園申込書、教育・保育給付支給認定申請書、保育の必要性を証明する書類、仕事をしている保護者の就労証明書、子供の健康状況の申告書などのほか、世帯の状況に応じて一人親であることの申立書や収入申告書、介護に関する申告書(親族の介護が入園理由の場合)などが必要になることもあります。基本的には入園申し込みのときに提出する書類と同様になるようですが、自治体によって必要書類が異なることもあります。
なお、教育・保育給付支給認定申請書は、保育園や認定こども園(保育園コース)、小規模保育施設などを利用の際、必要に応じた保育・教育サービスを受けるために、保育の必要性や必要量を判定するための書類です。認定には、1号認定・2号認定・3号認定という三つの区分があり、区分によって利用できる施設や時間が変わります。
保育園を転園するときの注意点
転園先の希望保育園を決める前に、見学するのがおすすめです。退園する保育園の保育士さんへのあいさつも忘れずに。転園に伴う子供の心のケアにも注意しましょう。
●事前に転園先の保育園を見学する
できるだけ転園先の保育園を実際に見学してから決めるようにしましょう。保育園のHPなど資料に載っている内容が魅力的でも、訪問してみるとイメージが異なることがあるからです。「保育士さんの雰囲気はどうか」、「衛生面で気になることがないか」、「安全対策は十分か」などチェックポイントをあらかじめ整理しておくと安心かもしれません。
引っ越し先が遠方のため見学することが難しい場合は、インターネットで保護者の口コミなどを検索し、評判を調べるという方法もあります。ただし、口コミは個人の主観的な体験が反映されやすいもの。あくまで参考意見の一つとしてとらえ、保育園のHPなどの資料も含めて総合的に判断するようにしましょう。
●通っている保育園にあいさつする
登園最終日のお迎えのときまでに、園長や担当の保育士さんにあいさつする場を設けられると良いでしょう。事前にあいさつしたいことを保育園側に伝えておくことで、お礼の気持ちをスムーズに伝えられそうです。あいさつの言葉はなるべく手短にして、みなさん忙しいはずですので、時間を取らないよう配慮することを忘れずに。仲良くしていたママなど保護者には、タイミングを見て個別に転園することを伝えられると良いかもしれません。
●子供の気持ちのケアをする
引っ越しによる環境の変化は、子供の心に大きな影響を与えることがあります。新しい生活や保育園に慣れるまで子供に寄り添って、変わった様子はないか観察することも大切です。特に登園初日や慣らし保育期間は注意した方が良いでしょう。行くのを嫌がったり別れ際に泣いたりするケースもあります。子供の不安な思いをしっかり受け止めてあげたいものです。
転園することを事前に子供に話しておくことも大切なポイントです。その際、「友達が増えて楽しみだね」とか、写真を一緒に見ながら「こんな遊具で遊べるよ」などとポジティブな言葉で説明すると、子供も新しい保育園が楽しみになるでしょう。もし不安があるなら転園元の保育士さんに相談するという方法もあります。子供にどう接すれば良いか、何かしてあげられることはないか聞いてみると、転園してきた子供をケアした経験をもとに、的確なアドバイスをもらえるかもしれません。
子育て世帯におすすめしたいUR賃貸住宅
保育園に通う子供がいる家庭におすすめなのがUR賃貸住宅。緑や公園が多く、近隣に保育園や幼稚園がある物件も豊富で、お得な家賃プランがあるのも魅力です。
●物件数も多く間取りも豊富なUR賃貸住宅
独立行政法人都市再生機構(UR)が管理するUR賃貸住宅は、全国に約70万戸。都市部から郊外まで、広々としたキッチンや豊富な収納を備えた、さまざまなタイプの間取りがそろっていて、ライフスタイルに合った住まいを見つけやすいでしょう。子育てがしやすい郊外の物件では、敷地内に木々や草花が植えられ、自然が身近に感じられる環境が魅力となっています。
「歩車分離(歩道と車道を分ける)」の考えをもとに設計された物件では、赤ちゃんをベビーカーに乗せたり、小さな子供の手をつないだりして、家族でゆったりと散歩を楽しめるでしょう。保育園・幼稚園が近隣にある物件も豊富で、UR賃貸住宅のHPから条件を入力して簡単に検索することができます。
- <参考>
- 幼稚園・保育園がある物件を探す
UR賃貸住宅は礼金・仲介手数料・更新料・保証人がすべて不要(保証会社への加入も不要なので保証料も不要)。契約時に必要なお金は、敷金(月額家賃の2カ月分)と、入居月(入居日から当月末まで)の日割り家賃、日割り共益費のみ。そのため入居時の初期費用を大幅に抑えることが可能になります。さらに、UR賃貸住宅には子育てファミリー向けのお得な家賃プランも複数用意されています。対象者として条件を満たしている場合は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
●子育て世帯にうれしいお得な家賃プランが豊富
- <そのママ割>
- 3年間限定で、お得な家賃で借りられます。対象は妊娠中を含め、現に同居する満18歳未満の子供(孫、甥、姪なども可)を扶養している世帯です。
※3年間の定期借家契約
- <子育て割>
- 新婚世帯は最長3年間、子育て世帯は最長6年間、新婚世帯から子育て世帯へ切り替えた場合に最長9年間、家賃の最大20%(所得に応じた減額となります。上限2万5000円)がサポートされます。対象は結婚5年以内の新婚世帯、または18歳未満の子供がいる世帯。いずれも所得合計が月25.9万円以下の場合となります。
- <U35割>
- 3年間限定で、お得な家賃で借りられます。対象は契約者が35歳以下の世帯。学生、単身、夫婦、子育て世帯も対象です。なお配偶者以外の同居者には一定の条件があります。
※3年間の定期借家契約
- <近居割>
- 募集家賃から5年間、5%減額されます。対象となるのは同じUR内、もしくは半径2km以内の別々のURで、親世帯・子世帯の二世帯が近居する場合で、新たに契約した世帯の家賃が減額されます。また、二世帯同時に契約する場合は、両世帯とも減額されます。
- <近居割WIDE>
- 募集家賃から5年間、5%減額されます。対象となるのは近居割WIDEエリア内のURとUR以外の住宅です。親世帯・子世帯の二世帯が近居する場合で、新たにUR賃貸住宅を契約した世帯の家賃が減額されます。近居割WIDEは、地域医療福祉拠点化に取り組んでいる物件を中心に導入されています。
UR賃貸住宅なら住居費を抑えられ、子育て環境も充実
一般的に認可保育園への転園は簡単ではないといわれています。その理由は定員の空きがないことにあるようです。すでに入園申し込みをして、待機待ちしている人が優先されることも転園を難しくしているかもしれません。認可保育園が見つからない場合、認可外保育園も検討してみてはいかがでしょうか。一般的に認可外保育園なら受け入れられる可能性が高くなるといわれます。また、通常は預かり時間が短い幼稚園ですが、時間を延長して預かってくれる所がないか探すのも良いかもしれません。
子供の成長を考えたとき、引っ越しするなら、より広い間取りを選びたいというママ・パパもいるかもしれません。UR賃貸住宅なら広いキッチンやたっぷり収納がある部屋、自然が多く子供の遊び場の充実した物件も豊富。入居時の初期費用を抑えられるだけでなく、お得な家賃プランも充実していて、住居費を節約することができます。おむつや保育料など何かと物入りな子育てファミリーは、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
監修/ながみね あき
保育園と合わせて検討したい、子育てしやすい引っ越し先の住まい
- ・引っ越し先の保育園が空いていれば転園は可能。引っ越しが決まったら必要書類をそろえて期限内に申し込もう。希望通りにならないこともあるので早めの準備を
- ・転園する保育園は事前に見学して雰囲気をチェック。子供が不安を感じないよう、ポジティブな気持ちになるようケアしよう
- ・UR賃貸住宅なら近くに保育園や幼稚園のある物件も多く、子育て世帯におすすめ。初期費用を抑えられ、お得な家賃プランがあるのも魅力
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