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【団地のグルメ】食で見守りながら地域を応援!福生団地で見つけたおいしいお店「田園よもやま食堂」

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団地の中には、住宅だけでなく花屋や書店、飲食店などがあることをご存知ですか? 全国の団地で、地元の人に愛されている名店を調査!
今回おじゃましたのは、東京都福生市の福生団地にある「田園よもやま食堂」です。
お腹がいっぱいになる1000円以内の定食!
JR五日市線「熊川」駅から徒歩10~17分、またJR青梅線「拝島」駅からもバスでアクセスできる福生団地。2025年4月に「福生団地中央」バス停のすぐそばにオープンしたのが「田園よもやま食堂」です。

この食堂を運営しているのは、東京都指定の障がい者を支援する社会福祉施設「わーくあっぷ・ぼぬーる」を展開する、一般社団法人 日本福祉作業促進会です。福生団地の周辺エリアである立川市、福生市、羽村市、西多摩郡瑞穂町に、就労継続支援B型や特定相談支援の事業所を構えています。
では、なぜ新たに食堂を立ち上げることになったのか。その経緯について、代表理事の久保さんにお話をうかがいました。

福生団地にお住まいの方とお話しした際に、「人が集まれるコミュニティスペースがあったらうれしい」という声を聞いたことがきっかけでした。地域の方も気軽に立ち寄り、よもやま話をしながら過ごせるお店があったら良いのではと考えるようになりました。そして、この近隣には食事ができる場所が少ないこともあり、広さがちょうど良いURの店舗で食堂を開くことにしたのです。
この食堂が障がいや病気を抱える、事業所の利用者さんと支援者が一緒に働きながら自立を目指す役割も担っています。

オープン当初から安定した人気を誇るのが「元気が出る!から揚げ定食」です。香ばしい衣に包まれたから揚げは、パリパリとした食感とショウガの風味が絶妙。ワカメのみそ汁、小鉢にポテトサラダと牛ゴボウ煮が添えられ、この一膳でしっかり満腹になります。

から揚げ定食と並んで注文が多いのが「たっぷり生姜焼き定食」。定食屋の鉄板ともいえるこのメニューは豚肉にしっかりとたれが絡み、ショウガの香りが食欲をそそります。どこか懐かしさを感じる甘辛い味付けは、ごはんが進みます。

地域の方にも足を運んでほしいとの思いから、定食を含めてすべてのメニューが1000円以内という手ごろな価格で提供しています。

食べることは、誰にとっても欠かせないことですよね。だからこそ、この食堂が、孤独を感じる方やなかなか外に出ることができない方にとってもふらっと立ち寄れる居場所になれたらうれしいです。
たとえ言葉を交わさなくても、同じ空間で誰かと時間を過ごすことが1日を楽しむきっかけとなるかもしれません。もしこの場所を通じて悩みを話せる相手ができれば、気持ちも軽くなるはず。そういった機会をつくっていけたらと思います。

オープン当初から定食を中心に、オムライスやナポリタンといった洋食メニューも提供してきましたが、現在、メニューのアップデートを予定しています。ただし、今回紹介した人気の2品は、これからも変わらず楽しめるとのことです。
豆選びから手掛けた本気のコーヒー
実は、最も注文数が多い隠れた人気メニューがコーヒー。系列店である羽村市の「WORK UP COFFEE」と同じ味をここでも楽しむことができます。
この日はアイスコーヒーをいただいたのですが、これが本当に絶品! 口当たりはすっきりとしているのに、後味にはビターチョコレートのような深いコクが残ります。コーヒーが好きなら、ぜひこれを目当てに訪れていただきたい一杯です。


事業所の利用者さんがコーヒーが好きなことから興味を持ち、今では「WORK UP COFFEE」でも自分で豆を選び、焙煎、抽出までを手掛けています。
コーヒー豆はその時々で変わるのですが、アイスコーヒーには酸味が少なく水出しに向いている豆を選んでいます。コーヒーだけでも大歓迎ですので、ぜひ一度味わってみてください。もちろんホットもご用意しています。

久保さんが数ある中から選び抜いた爽やかなバニラアイスクリームとコーヒーを一緒に楽しめる「コーヒーセット」もあります。いうまでもなく相性は抜群。食後にぴったりです。
人が集まることが地域の起爆剤に!?
店内は、無骨なコンクリートと木の質感が調和するシンプルながらモダンな空間。久保さんが「福生団地にこんなお店があるんだ、と驚いてもらいたかった」と話す通り、洗練された雰囲気です。
広めのテーブルでは、相席になった人同士でも自然と会話が生まれそうです。


まだ構想の段階ではありますが、子ども食堂や地域交流イベント、趣味サークルなど、子育て世代やシニア世代、障がいや病気を抱える方といった、誰もが気軽に参加できる多様なイベントを開催したいと考えています。
この場所がにぎわうことで、何気ない会話から人と人がつながり、困りごとを共有し合い、みんなで解決していく。そんな循環を生み出す地域の起爆剤となることを目指しています。
キッチンののれんに書かれていたのは、久保さんの座右の銘である「兼愛交利」の文字。「すべての人を平等に愛し、互いに助け合って利益を共有する」という意味を持つ言葉です。
その言葉の通り、久保さんからは関わるすべての人、そしてこれから出会う人が毎日を楽しく暮らせるようにと願い、このお店をオープンしたことが自然と伝わってきました。

雰囲気の良い空間で満足感の高い食事とコーヒーがいただける「田園よもやま食堂」にぜひ足を運んでくださいね!
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福生団地は全棟がほぼ南向きで、どの部屋も暖かな日差しをたっぷり取り込めます。敷地内には遊具やベンチのあるプレイロットや、のびのび遊べる広いグラウンドも点在しており、ゆったりとした空気が流れています。
団地の西側には多摩川が流れ、サイクリングをする人でにぎわっています。春には土手沿いの桜並木が満開に。桜まつりも開かれ、地域の楽しみになっています。
また、団地内の商店街「ふっさアメニティプラザ」には、「田園よもやま食堂」をはじめ整骨院、歯科医院、インターナショナルスクールなど、くらしを支えるお店や施設が並んでいます。


食堂&カフェ&地域の人が集えるコミュニティスペースでもある「田園よもやま食堂」
- ・「元気が出る!から揚げ定食」、「たっぷり生姜焼き定食」といった定食やコーヒーなどを提供
- ・障がいや病気を抱える方がスタッフとして働きながら、自立を目指す場にもなっている
- ・誰もが気軽に参加できる多様なイベントを開催予定
- ・UR賃貸住宅には、敷地内に商店街や飲食店、カフェがあるところも
東京都福生市南田園2-7 ほか
JR五日市線「熊川」駅から徒歩10~17分、JR青梅線「拝島」駅からバス15分、徒歩2~6分、JR青梅線「福生」駅から徒歩24~30分。
山や渓谷、多摩川の清流など豊かな自然がいっぱいのエリアです。近くにはスーパーがあり、保育園、小・中学校も徒歩圏内に整っています。
一部の住棟では、光配線方式(FTTH)によるインターネット接続が可能で、テレワークにも最適です。

田園よもやま食堂
東京都福生市南田園2-16 12号棟102
福生団地にある食堂&カフェ。2025年4月オープン。
社会福祉施設による運営で、すべての人に開かれた場です。
最新情報は店舗のSNSをご確認ください。- 【定休日】日曜日、月曜日
- 【営業時間】11:30~17:00
- 【Instagram】https://www.instagram.com/yomoyama2025/

くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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