これからのくらしを考える ひと×コミュニティ
北海道のラジオDJ・加藤ジュンさんもほっこり!地域が待ち望んだ夏祭りが復活した「みんなのあけぼの夏祭り」

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J-WAVEをはじめとするJFL5局で放送中のラジオ番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』。
2025年9月28日の放送では、北海道のラジオ局FM NORTH WAVEのDJである加藤ジュンさんが、北海道札幌市のあけぼの団地を訪れ、「みんなのあけぼの夏祭り」をレポートしました。この団地では富山大学と札幌市立大学の学生が中心となって、コミュニティづくりに取り組んでいるんです!
大学生と地域のメンバーが一緒に団地を盛り上げる
緑に囲まれながらも繁華街からほど近く、快適に暮らすことができる真駒内エリア。「北海道立真駒内公園」や「真駒内セキスイハイムアイスアリーナ」の近くにあるのが、あけぼの団地です。
ここでは、富山大学芸術文化学部 籔谷(やぶたに)研究室や札幌市立大学 山田研究室、あけぼの団地自治会、さっぽろまなびまくり社とURが一緒になり「みんなのあけぼのプロジェクト」を結成。その活動の一つとして、2025年8月に「みんなのあけぼの夏祭り」が開催されました。

このイベントに地元のラジオ局であるFM NORTH WAVEのDJ・加藤ジュンさんが参加! 「みんなのあけぼのプロジェクト」の一員である富山大学の伊藤夏希さんにお話をうかがいました。

団地内に太鼓の音が鳴り響き、にぎやかな雰囲気に包まれていますね!
今回のイベントは、どのようなコンセプトで企画されたのでしょうか?

2018年から「あけぼのテラス」として開催してきたこのイベントですが、開催5回目を迎える今回は「みんなのあけぼの夏祭り」と名前を新たにしました。
コロナ禍前に団地で行われていた夏祭りや盆踊りを復活させることで、団地や地域のみなさんに楽しんでもらいたいという思いで企画・運営しています。


名前が変わったことで、より親しみやすくなりましたね!
伊藤さんが所属する富山大学芸術文化学部籔谷研究室のブースではどのような取り組みをしているのでしょうか?

地域のつながりづくりを目的に、子どもたちが駄菓子屋の店員になりきれるお仕事体験ブースを設けました。昨年、駄菓子が人気だったことから、この形であれば地域のみなさんと交流できるだけでなく、子どもたちの責任感や達成感をはぐくむことにもつながると考えたのです。遊びに来て、買い物を楽しんでくれた子どももたくさんいました。
また、一緒に活動している札幌市立大学の山田研究室では「真駒内わくわくすごろく旅」の実施や手作りお菓子、手編み雑貨の販売、キーホルダー作り体験をしています。


僕も先ほどすごろくに参加して、みなさんとやりとりさせてもらいました! マスには「スタッフを見つけてハイタッチしよう!」や「体を使って花火のまねをしてみよう!」といった指示が書かれていて、その場にいる人たちと自然に盛り上がれるよう工夫されていましたね。



キッチンカーやいろいろなブースが並んでいるのを見て、多くの人の協力に支えられているお祭りなんだなと感じています。
ほかにはどのような催し物がありますか?

今年の目玉は、やっぱり盆踊りです! しばらく開催できなかった分、地域のみなさんと一緒に盛り上がりたいですね。
そのほかにも、自治会さんによる野菜販売や高校生が主体となったブースなど、見どころは盛りだくさんです。

学園祭の経験が団地での活動への関心に
伊藤さんはどんなきっかけで団地の活動に参加するようになったのでしょうか。

伊藤さんは籔谷研究室で、普段どんな研究をしているんですか?

籔谷研究室では、人と空間と時間の再構築を試みる「建築的思考」をもとに、まちづくりや地域交流といったコミュニティの創出について研究しています。私自身は、2年次の授業で地域の方と空き地を活用した野菜作りを経験したことをきっかけに、農業のCSA(地域支援型農業)というモデルに関心を持つようになりました。
あけぼの団地での活動に参加したのは、4年生になって研究室のプロジェクトに主体的に関わるようになったためです。地域のみなさんと一緒にイベントを企画・運営する経験が、これまで取り組んできた大学の学園祭の企画・運営と重なり、興味を持ちました。


なるほど、学園祭での経験が原動力になっているのですね。
今回のイベントは、どれくらいの期間をかけて準備されたのですか?

約1年間です。普段の拠点は富山のため、Web会議を通じて「みんなのあけぼのプロジェクト」のみなさんとやりとりをしていました。そのため、最初はなかなか団地の方と打ち解けられずに悩んだこともありましたが、会話を重ねるうちに少しづつ今のような良い関係を築くことができました。

時間を重ねたからこそのつながりを伊藤さん自身も感じたんですね。
団地でのコミュニティづくりについて、意識していることはどんなことですか?

個人的には自治会のみなさんと関わる中で、「これは何ですか?」と前向きに質問するようにしていました。
また、昨年度のイベント参加者へのヒアリング内容も参考にしながら、どの世代がどんなことを求めているのか、どんな企画なら交流が生まれるのかを常に考えていました。

主催者だからこそ感じた、地域のつながり
イベントの主催者として参加者の姿を見守る中で、地域のつながりが形になっていく手応えを感じたようです。

今回のイベントを行うに当たって、大変だったことはどんな点でしょうか?

人集めが特に難しかったです。イベントのチラシを制作、配布し、ボランティアのお手伝いさんを募集していたのですが、なかなか申し込みが集まりませんでした。現地にいない分、参加してくれそうな方に直接声を掛けられないのがもどかしかったです。
そこで、札幌市立大学の山田研究室やURのみなさんにチラシを配ってもらったり、自治会のみなさんにご協力いただいたりしました。


逆に、「やって良かった!」と感じた瞬間はありましたか?

お客さんが駄菓子を買ってくださったり、すごろくに参加してくださったりする姿を見て、「やって良かったな」と感じました。大学の学園祭に携わったときに味わった“地域とのつながり”を、このイベントでも感じています。
また、参加してくださったみなさんの様子からこのイベントが新たなつながりのきっかけになっていることが分かり、とてもうれしいです。

見ているだけでも幸せになれる雰囲気が、会場に満ちていましたね。
こうした活動を通じて、伊藤さんはどんな団地の未来を描いているのでしょうか?

まだ十分に実現できていないかもしれませんが、団地と地域のみなさんが自然にもっと交流できる場になればうれしいです。このイベントを通じて、少しずつでもつながりが広がっていったらと思っています。

「つながることで可能性が広がる!」


あけぼの団地は住棟と住棟の間にゆとりがあり、自然も多い場所でした。団地周辺の交通量自体は少なく感じたので、子育てもしやすいのではないかと思います。
僕も団地で生まれ育ったのですが、団地では小さな催しがあったり、人との距離が近かったりして、つながりをつくりやすい環境だと感じています。そこに加えて、「地域をより盛り上げたい」という、大学生の若い力が加わることで、みんなが楽しみながら、温かいコミュニティがはぐくまれていくんだろうなと、実際に現地を訪れて実感しました。


大学生や地域の人々が協力して、つながりをつくる「みんなのあけぼの夏祭り」を開催
- ・富山大学芸術文化学部 籔谷研究室、札幌市立大学 山田研究室、あけぼの団地自治会、さっぽろまなびまくり社、URが一緒になり「みんなのあけぼのプロジェクト」を結成。その活動の一つとして「みんなのあけぼの夏祭り」を開催
- ・「団地や地域のみなさんに楽しんでもらいたい」との思いから、コロナ禍前に行われていた夏祭りが復活
- ・富山大学の籔谷研究室は、子どもが駄菓子屋の店員になりきるお仕事体験を実施
北海道札幌市南区真駒内曙町1-1
札幌市営地下鉄南北線「真駒内」駅からバス8分、徒歩1~9分。JR函館本線「札幌」駅からバス44分、徒歩1~9分。
団地の西側を真駒内通(道道453号線)が通り、車でもスムーズにアクセスできます。
団地の周辺には、認可保育所、幼稚園、小学校、中学校に近接しており、子育て世帯にも安心な環境。シニアのみなさんが安心して暮らし続けられるよう「生活支援アドバイザー」が常駐しています。また月1回、食品の移動販売「あけぼの金曜市」、茶話会などを開く「あけぼのサロン」が行われています。

加藤 ジュンさん
ラジオDJ・パーソナリティー。
DJを目指し上京後、湘南や静岡のラジオステーションで活躍。
札幌ミュージック&ダンス・放送専門学校の講師も務めている。
現在は、FM NORTH WAVE「RADIO GROOVE(#ラジグル)」(月~木 19:00~21:00)、「PLANT CHANNEL」(火 23:30~24:00)のパーソナリティーを担当。


くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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