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【「ゆるやかに、くらしつながる。」インタビュー#8】団地に住んでから良いことばかり!?『団地のふたり』著者・藤野千夜さんが語る、団地のくらし

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2025年夏、URは事業メッセージ「ゆるやかに、くらしつながる。別ウィンドウで開きます」を発表しました。
前身である日本住宅公団の設立以来、UR賃貸住宅は時代ごとの社会課題に向き合いながら、人々が安心して暮らせる住まいのあり方を提案してきました。

今回お話をうかがうのは、小説家の藤野千夜さん。著書『団地のふたり』や『団地メシ!』で、団地での日常やそこにあるお店の魅力を描いています。

>>【「ゆるやかに、くらしつながる。」インタビュー】記事はこちら

気を張らずにいられる、「自分の庭」のような場所

藤野千夜さんが手掛けた『団地のふたり』は、2024年にドラマ化もされた話題作。団地で育った幼なじみ二人の日常が、肩肘張らずに楽しめると好評で多くの共感を呼びました。
今回は、実際に団地にお住まいの藤野さんに、東京都調布市と狛江市にまたがる神代団地別ウィンドウで開きますで、その暮らしぶりについてお話をうかがいました。

まずは、藤野さんの原点ともいえる、子ども時代の団地でのくらしについて教えてください。

藤野さん

9歳まで団地に住んでいたので、子どものころの思い出はほとんど団地でのことです。
同じ保育園出身の友達も団地に住んでおり、遊びに行ってそのまま夕ご飯をごちそうになり、親に迎えに来てもらうこともありました。すぐに行き来できる距離だったので、親同士も安心感があったのではないかと思います。

現在はURにお住まいとのことですが、また団地に住もうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

子どものころ住んでいた団地を、50年ぶりくらいに訪ねたことがありました。住棟の外観はきれいに塗り直されていましたが、それ以外は昔のまま残っている部分も多かったんです。
住んでいた部屋も覚えていて、「こういうところにもう一度住むのも楽しそうだな」と思いました。別の機会にも作品のリサーチで団地に行くこともあり、そういった中で、だんだん住みたいと思うようになりました。

現在お住まいの団地は、どんなところが魅力ですか?

公園の中に住棟がぽんぽんと立っているような雰囲気で、そこがとても気に入っています。住棟と住棟の間にある広い空間や、緑に囲まれた道、公園など、団地に住んでいなくても、わざわざ訪れたくなるような場所が日常の中にあるのが、本当にうれしいんです。
団地に住んでから良いことが続いていて、周りの人からは「パワースポットなんじゃないか」と言われています(笑)。

団地内に飲食店があることも、大きな魅力の一つです。
自宅で仕事をしているため外出は多くないのですが、郵便受けを見に行くついでに気軽にお店に立ち寄れるのがとても便利なんです。在宅勤務の人ほど、こうした環境の良さを実感しやすいのかもしれません。

気付けばつながっている、ちょうど良い関係性

UR賃貸住宅が掲げる事業メッセージ「ゆるやかに、くらしつながる。」。URで暮らす藤野さんは、この言葉をどのように受け取ったのでしょうか?

本当に、このメッセージの通りだと感じています。
何かを強制されることはないですし、かといってすごく孤独でもなく、ちょうど良い距離感でいられる。そうした関係性が、とても過ごしやすいんです。

ゆるやかに、くらしつながる。

引っ越してきたときに、クッキーを一軒先のおばあちゃんにお渡ししたところ、とても喜んでくださって、それがきっかけで顔見知りになりました。また、駐車場でよく車のお手入れをしているおじいちゃんに話し掛けられることもあり、そんな小さなきっかけから自然と会話が生まれています。顔見知りでなくても、「こんにちは」とあいさつしてくださる方が多いのも印象的ですね。

団地で生まれるつながりは、その中だけにとどまりません。

団地に住んでいるというだけで、自然と仲間意識のようなものが芽生えます。「今、団地に住んでいます」と話したときに、「私も住んでいました」といった会話が生まれると、ふっと心の距離が縮まる感覚があります。
顔を知らなくても、同じ団地に住んでいる方には、どこか同郷のような親しみを感じるんです。

懐かしさと新しさが交わる物語の舞台

藤野さんの作品では、団地や商店街の店舗が印象的に描かれています。
この日におじゃましたのは、神代団地にあるカフェ「手紙舎 つつじヶ丘本店」。『団地メシ!』にも登場するお店です。

『団地のふたり』を書くに当たり、なぜ団地をテーマにされたのでしょうか?

団地に住む前、散歩で見かけた団地の雰囲気がすごく良く、「ここを舞台にしたい」と思ったのがきっかけです。子どものころに住んでいた記憶のほかに、団地を訪れる中で、お住まいのみなさんが思い思いに空間を使っている様子や、そこに流れるゆるやかな空気感にも引かれて、その団地をイメージしながら『団地のふたり』を書きました。
また、年齢を重ねていく中でのくらしと、築年数を重ねた団地のあり方が重なる部分もあると感じています。古さを残しながらも、少し手を加えることで新しい魅力が生まれる。そうした団地の姿に、自分自身も励まされています。

『団地メシ!』でも団地が描かれていますが、再び団地を題材にされたのはなぜでしょうか?

もともと、団地の飲食店に行くのが好きでした。私にとってとても楽しい場所で、何度も通うお店や、人が来たときに案内するお店もあります。家でも外でもない、その中間のような存在です。
そのため、「団地で食べ歩きをする話なら、すぐに書けそうだ」と感じたんです。自分が実際に訪れて食べたものを、そのまま作品に反映しています。

「手紙舎」さんは、ご飯がおいしく、雰囲気もとても良く作品の中で取り上げました。古い建物を生かしながらも、おしゃれで何度も行きたくなるお店です。

『団地メシ!』で登場した、キーマカレー、魯肉飯(ルーローハン)、季節のシロップドリンク

団地にある、リラックスして過ごせる気楽さと、ゆるやかに人とつながる距離感は、日々のくらしに心地よさをもたらしています。何気ない風景や小さなやりとりの積み重ねが、団地ならではの豊かさをつくっていると、藤野さんの作品や言葉から伝わってきました。

記事のまとめ

藤野千夜さんの著書『団地のふたり』、『団地メシ!』で団地が舞台になっている

  • ・藤野さんは子どものころを団地で過ごし、現在も団地で暮らしている
  • ・住棟と住棟の間にある広い空間や、緑に囲まれた道、公園など、団地には住んでいなくても訪れたくなるような場所がある
  • ・団地には、自然と会話が生まれる小さなきっかけがある
  • ・神代団地には、『団地メシ!』に出てくるカフェ「手紙舎」がある
  • 手紙舎 つつじヶ丘本店

    東京都調布市西つつじヶ丘4-23-35-101

    神代団地にあるカフェ。2009年オープン。
    店舗やイベント、出版、不動産会社などを手掛ける株式会社手紙社が運営。店内では、文具も販売されています。

    • 【定休日】月曜日、火曜日 ※月曜日、火曜日が祝日の場合は営業(振替休業あり)
    • 【営業時間】11:00~17:00(L.O.16:30)
    • 【Instagram】https://www.instagram.com/tegamisha_tsutsujigaoka/
    手紙舎 つつじヶ丘本店 外観写真

藤野 千夜さん

小説家。福岡県出身。
1995年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、1998年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。
そのほかの著書に『ルート225』、『中等部超能力戦争』、『D菩薩峠漫研夏合宿』などがある。
テレビドラマ化し話題となった『団地のふたり』は、コミカライズ化され、『JOUR』(双葉社)にて連載中。絵本『団地のさんにん』(U-NEXT)も2026年6月に発売予定。
また、団地を舞台とした作品として、祖母と孫娘で団地を巡る『団地メシ!』がある。

藤野 千夜さん 写真
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