これからのくらしを考える ひと×生活
大阪のラジオDJ・ばんちゃんも興味津々!「みんなの居場所」から広がる、誰もが生き生き暮らせるまちづくり
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URでは、全国の団地でさまざまな世代が健康で生き生きと暮らし続けられるまちづくりに取り組んでいます。その様子をラジオ番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』で紹介するため、ラジオDJ・ばんちゃんこと板東さえかさんが今回訪れたのは、大阪府河内長野市の南花台団地。
このエリアでは、コミュニティスペース「コノミヤテラス」を拠点に、住民たちがより快適に暮らせるまちを目指す「咲っく(さっく)南花台プロジェクト」が展開されています。
さまざまな活動で住民を元気にする「コノミヤテラス」
南花台は、1982年に開発された大規模ニュータウンです。まち開きから長い歳月がたち、まちの再生が課題となる中、2014年に立ち上げられたのが「咲っく南花台プロジェクト」(正式名称:「南花台スマートエイジング・シティ」団地再生モデル事業)。
住民や行政、大学、企業などが連携し、地域のみんながはつらつと生きがいを持ち、安心して暮らし続けられるまちづくりに取り組んでいます。
まずは誰でも気軽に立ち寄れるプロジェクトの活動拠点「コノミヤテラス」を訪ね、運営・管理を手掛ける関谷大志朗さんに板東さんがお話をうかがいました。
「コノミヤテラス」は「コノミヤ南花台ショッピングセンター」内にあるので、気軽に足を運べそうですね。
どんな方がいらっしゃるのですか?
おしゃべりを楽しみにふらっと立ち寄る方や、お困りごとの相談に来られる方がいらっしゃいます。
ここでは、「とにかくやってみよう」をモットーにさまざまなプロジェクトや催しなども行っています。中でもオープン当初から続けているのが「ラジオ体操」です。学校の夏休み期間は小学生や、お孫さん連れの参加者もいます。
団地育ちの私もわくわくしながら「ラジオ体操」に通っていました!
ほかに人気の企画はありますか?
誰かにとっての居場所になれば、と最近始めた、のんびり会話と飲み物を楽しむ場「コノテラカフェ」は、南花台エリア以外からの参加もあり毎回20名ほどが集まります。
さらに、就学前の子どもの遊び場「ふれあいテラス」を毎週月・木曜日に開催しています。おもちゃや絵本もたくさんそろえていますが、実はこれ、すべて地域の方からの寄付なんです。
それはすごい! 「コノミヤテラス」の活動を多くの方が応援してくれているのですね。
最新テクノロジーも導入!移動支援サービス「クルクル」
南花台では、買い物などの移動にお困りの住民をサポートするため、「クルクル」というグリーンスローモビリティによる移動支援サービスの取り組みも行っています。
買い物の帰りに重たい荷物を運ばなくてはならないときは、特にありがたいのではないでしょうか?
まちの中心部を定時定ルートで走行するものと、希望の乗降ポイントまで送迎するオンデマンド運行があります。
南花台では2台のクルクルを運用しています。走行や減速、停止、ウインカーの点灯も自動で行い、歩行者の飛び出しなどの突発時は乗務員が手動で対応します。
時代の最先端! よく見ると、カメラがたくさん付いていますね。
遠隔監視システムの導入に向けた調整を進めています。走行中の車内の様子をリアルタイムで「クルクル受付拠点」にあるモニターに映し出して、異変をすぐに察知できるようになる予定です。
安全への配慮は、乗客の方々の安心感につながるでしょう。進化する南花台の移動支援、驚きました!
予約受付チームやドライバー、添乗員、広報チームまで、スタッフは全員地域のボランティアの方々。住民同士で支え合う仕組みで運営されています。
大学生が奮闘!DIYで暮らしやすい部屋を提案
南花台団地では「DIYプロジェクト」も進行中! 関谷さんの母校でもある関西大学・建築学科の学生が中心となり、空き住戸を活用したDIYモデルルームづくりに取り組んでいます。
「DIYプロジェクト」の目的を教えてください。
DIYを行ったモデルルームを見て、南花台での暮らしをイメージしてもらうことです。さらに、DIY好きの方や自宅をもっと暮らしやすくしたい住民さんの相談事にも応じられるようにしたいと思います。
DIYに当たっては住民さんと意見交換も行っているそうですね。
学生たちが考えたアイデアに対し、住民さんから「収納はこの方が使いやすい」といった、生活者目線での意見が多く寄せられています。
また、関西大学のOBや建築の専門家、職人さんなど、「コノミヤテラス」を通してつながったさまざまな人たちから意見やアドバイスをいただいています。
地域のみんなでDIYのモデルルームをつくっているんですね。
学生にとっては、住民さんのリアルな意見やプロのアドバイス、実際のものづくりが貴重な学びや経験になるでしょう。
住民さんは前向きに興味を持ってくださり、若い学生たちとの交流に新しい刺激を受けたというシニアもいらっしゃいます。このポジティブな流れが、まちにもどんどん波及しているとすごく実感しています。
サッカースタジアム&公園が団地横に誕生!?
さまざまな取り組みが進む、南花台エリア。
これからどのように変わっていくのでしょうか?
新しいテクノロジーなども取り入れながら、まちの歩みを前に進めたいと考えています。また、人とのつながりやコミュニティを大切にするまちづくりに力を入れていこうと、みんなで話しています。
南花台団地も変わっていっているようですね。
一部の住棟が解体され、サッカースタジアムや公園などに生まれ変わる予定です。つくる段階から子どもも含めた地域の方たちにも関わってもらい、一緒に理想を考えていきたいです。
【まとめ】みんなの思いで魅力が高まる南花台
感銘を受けたのが、「いろいろな人たちの要望に応えたい」という関谷さんやスタッフのみなさんのスタンスです。この気持ちが住民さんに伝わるからこそみんながポジティブになり、まちがどんどんすてきに変わるのだろうと感じました。
また、今の暮らしのスタイルを守りながら、ゆるやかに進化していくことの重要性も実感! 南花台のこれからが楽しみです。
南花台エリアでは、人と人とのつながりを大事にしたさまざまな取り組みが行われている
- ・より暮らしやすいまちを目指す「咲っく南花台プロジェクト」を、行政、事業者、関西大学、民間、住民、URなどが連携して取り組んでいる
- ・プロジェクトの活動拠点「コノミヤテラス」では、「ラジオ体操」や「コノテラカフェ」、就学前の子どもの遊び場「ふれあいテラス」などが行われている
- ・移動支援サービス「クルクル」も運営
- ・南花台団地では「DIYプロジェクト」も進行中。空き住戸を活用したDIYに取り組んでいる
大阪府河内長野市南花台三丁目1~5番
南海高野線「三日市町」駅からバス13分、徒歩で1~5分。「三日市町」駅から「なんば」駅までは直通で30分程度で、通勤・通学に便利。
向かいには「コノミヤ南花台ショッピングセンター」、近隣にはコンビニエンスストア、幼稚園や小学校、中学校があり、暮らしやすい環境が整っています。
さらに、「咲っく南花台プロジェクト」が進んでおり、地域全体でまちづくりを進めています。
板東 さえかさん
ラジオDJ。あだ名は、ばんちゃん。
出身地は、大阪の堺。高校受験のとき、ラジオから聞こえてくる音楽や言葉に励まされ、ラジオDJを目指す。大阪芸術大学へ進学し放送学科で本格的に学ぶ。
現在は、FM802にて「FLEEKLOUNGE」(火曜日24:00~27:00)、「Poppin’FLAG!!!」(金曜日18:00~20:00)を担当。音楽を中心としたカルチャーを発信中。
関谷 大志朗さん
地域コーディネーター/デザイナー。一般社団法人カンデ理事。
関西大学大学院理工学研究科建築学分野修士課程を修了。学生のころからさまざまなフィールドで実践的に地域再生に取り組む。現在は、大阪府河内長野市南花台のコミュニティ拠点である「コノミヤテラス」の運営・管理を担当。
くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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